天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

男はつらいよ寅次郎わが道をゆく渥美清は木の実ナナにあんたの踊りで大勢がうっとり苦しく辛い思いを忘却

2010-09-24 23:04:08 | 日記
今日の日記は、今お茶の間鑑賞している松竹映画『男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく・第21作』(1978年製作 山田洋次監督 渥美清 倍賞千恵子主演 木の実ナナ 武田鉄矢 竜雷太共演)のことです。
この映画では、寅次郎(渥美清)はさくら(倍賞千恵子)の同級生でSKD(松竹歌劇団)の踊り子、紅奈々子(木の実ナナ)の華やかさに魅せられ、浅草国際劇場に入り浸ります。何か劇場演技者女性に嵌って足繁く劇場に通った昔の私を見ているようで、私はこの映画を再び見たくなって、レンタル店から借りて、今お茶の間鑑賞しています。添付した写真は、寅次郎と彼を慕う留吉(武田鉄矢)が、浅草国際劇場のかぶりつきで見ていた、とても素敵な木の実ナナのステージシーンです。
奈々子は舞台一筋に生きるか?結婚を申し込んでいる劇場照明係の隆(竜雷太)と一緒になるか?悩んで、幼馴染の寅次郎に相談します。その時の二人の会話を、以下に引用・掲載します。
・(木の実ナナ)『私後悔してるんじゃないのよ。これでいいと思ってるの。だって私から踊りを取ったらなにが残るの?一日踊りを休んだら、体がウズウズしてくるのよ。私ってそんな女なの・・結婚なんかできるわけないじゃないの。ね、寅さん!』
・(渥美清)『ん、分かるよ。あんたの気持ちはよーく分かる』
・(木の実ナナ)『恋なんかするんじゃなかった・・どうして、私なんかに惚れたんだろあいつ!』
・(渥美清)『男が女に惚れるのは、理屈なんかじゃねえよ・・』
・(木の実ナナ)『好きだったら、なんでそっとしておいてくれないのさ・・どうしてこんなに苦しめるのさ・・』
・(渥美清)『もう忘れろよ、え、済んだことだい、な。あんたには踊りがあるじゃねえか!』
・(木の実ナナ)『大した踊りじゃないよ・・』
・(渥美清)『そんなことはないよ!あんたの踊りがどんなに素晴らしいか、あんたは分からないんだろうけども、大勢の人が、・・・、俺だってそうだよ、あんたの踊りを見て、大勢の人がうっとりして、苦しい思いや、辛い思いを忘れようとするんだい!踊りを続けろよ、な!そのうちきっとその男も分かってくれるよ!』
この渥美清の言葉に、木の実ナナは黙って頷きます。とても感動する名シーンです。この映画を、すべての劇場演技者女性に私は是非観てほしいとその時思いました。
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