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『アルゴ』 ★祝アカデミー賞作品賞受賞★

2013-02-26 21:17:07 | 映画(あ行)
                     CIA史上、最もありえない“人質救出作戦”とは何か!?




『アルゴ』
監督・製作・・・ベン・アフレック
製作・・・ジョージ・クルーニー
出演・・・ベン・アフレック、アラン・アーキン、ブライアン・クランストン、ジョン・グッドマン、ケリー・ビシェ、カイル・チャンドラー、ロリー・コクレイン、クリストファー・デナム 、テイト・ドノヴァン、クレア・デュヴァル 他


               【解説】
『ザ・タウン』などのベン・アフレックが、監督、製作、主演を務めたサスペンス。1979年のテヘランで起きたアメリカ大使館人質事件と、その裏で敢行されたCIAによる救出作戦の行方を追い掛ける。監督として『ザ・タウン』で見せた緩急自在な演出をベンが本作でも繰り出し、謎に包まれていた救出作戦の全ぼうを活写。その一方で、貫録たっぷりに指揮を執るCIAエージェントを熱演する。『リトル・ミス・サンシャイン』のアラン・アーキンや『アーティスト』のジョン・グッドマンら、脇を固めるベテラン勢にも注目。
               【STORY】
1979年11月4日、テヘラン。イラン革命が激しさを募らせ、その果てにアメリカ大使館を過激派グループが占拠し、52人もの人質を取るという事件が起きる。パニックの中、アメリカ人6名が大使館から逃げ出してカナダ大使の自宅に潜伏。救出作戦のエキスパートとして名をはせるCIAエージェントのトニー・メンデス(ベン・アフレック)は、6名が過激派たちに発見され、殺害されるのも時間の問題だと判断。彼らを混乱するテヘランから救出する作戦を立案する。しかし、それは前代未聞で大胆不敵、そして無数の危険が伴うものだった……。



みなさんが盛り上がっていた時には、まだ観てなかったので話に入れず・・・。今年やっと、2月に入ってから公開となったので鑑賞♪でも、なんか一人ではモチベーション上がらず、レビューもまだでした。
しか~し昨日アカデミー賞で作品賞を受賞したので、今こそ!(笑)と。←分かりやすい私

予告編やチラシや宣伝文句だけを見ていた時は、もっとコメディ色強いのかと思ってた。そうしたら、とんでもなく、、、かなり疲れる作品でした~。観終わって帰宅後1時間寝込んでしまった位(どんだけ!?)
大使館占拠のシーンから、心臓バクバク!途中何度か過呼吸になりそうなほどドキドキして(私、あと2~3年後だったら観れてなかったかも)息も出来なかった。人質より私が死んじゃうよ・・・
あんな緊迫した中で、最後までアメリカの方々を守ったカナダ大使・・・凄いなぁ~。そして、あのメイドの彼女~無事だったかしら・・・心配心配。

街中でクレーン車に処刑された人がぶら下がっているとか、怖い・・・ウソでしょ?と思ったらエンディングの実際の写真にもちゃんとあったし・・・><;
最後の入国審査も・・・大丈夫と分かっていても、ギリギリまで追いつめられて本当に心臓がバクバク!

これが実話とは・・・よく映画化出来たなぁというのが率直な感想。
先日の『ゼロ・ダーク・サーティ』もそうなのですが、どこまでが実際にあったことなのかは分からないけれど、あの作品よりは脚色が少ないんじゃないかと思う。


そして、まるで映画のような本当のことを実際“映画”に纏め上げたベンってやはり才能ある方だなぁ~ってまた感心。役者さんとしても一流かと思いますが、歳を重ねて監督としても力をつけたなぁ・・・
主要な人物、ベン・アフレック、アラン・アーキン、ジョン・グッドマン以外はあまり知らない役者さんで、しかもご本人たちにそっくり!というこだわりぶり。エンドロールで流れたご本人写真を見て、似すぎてて、本当にびっくりしました。

この映画の面白い所は、ただ怖いだけではなく~映画愛にも溢れていることかな・・・
トニーが、この奇天烈な救出作戦を思いついたのもSF映画好きの息子が観ていた『最後の猿の惑星』であるとか・・・映画のロケハンと偽ってとか、至るところで映画制作の話が出てくる。どうやって1本の映画が作られてゆくかということもよく分かる。
そして、ラストにはトニーと息子ちゃんの親子愛にもホロリ・・・あんな凄いことを成し遂げた後、家族の愛に包まれてよかった~って思った。


同じ子供でも・・・哀しく思うのは
シュレッダーされた細かい紙クズを集めて並べてという気の遠くなる作業。「時間のある子供はたくさんいる。」みたいなこと言っていたこと。あの状態では学校もないだろうし・・・確かに時間はあるでしょう。子供たちは普通に学んだり遊んだりすることも出来ないのだから・・・だんだん出来上がっていく写真に又ドキドキ・・・

武力制圧された国では、どんなに“話す力”があっても関係ないんだなぁと。
“力”=“武器”だけが物を言う・・・そういう国が、まだ世界にはたくさんあることも恐怖。
いつ発砲されて殺されてもおかしくない、あんな状況の空港で働いている空港職員(特に各国キャビンアテンダントさんたち)は死と隣り合わせで凄いなと思った・・・


イランの過激派が起こした“パーレビ前国王の引き渡し要求”のこの事件、今までよく分からなかったのですが、この映画で私でも理解しました。
そういったことも、アカデミー作品賞として意味のあるものになったかと思います。

駄作として日の目を見ることがなかったハズの『アルゴ』脚本。こういうクローズアップのされ方でも、みんなに知って貰えて良かったのでは?よくあるSFだったけど、あの絵コンテは素敵だった~。



マリー的お気に入り度 ・・・★9個ぐらい・・・(去年観ていたら、ベスト10に入れていたかも・・・)