pure breath★マリーの映画館

好きな映画とイロイロなこと・・・

『怒り』 

2016-10-15 23:15:04 | 映画(あ行)

    試写会で鑑賞したのに、今頃のアップです・・・




『怒り』



解説等は「10月に観たい映画」のところに・・・


監督・脚本・・・李相日
原作・・・吉田修一
出演・・・
槙洋平: 渡辺謙
田中信吾: 森山未來
田代哲也: 松山ケンイチ
大西直人: 綾野剛
小宮山泉: 広瀬すず
知念辰哉: 佐久本宝
南條邦久: ピエール瀧
北見壮介: 三浦貴大
薫: 高畑充希
藤田貴子: 原日出子
明日香: 池脇千鶴
槙愛子: 宮崎あおい
藤田優馬: 妻夫木聡 他


様々な人々の様々な怒りを感じる作品。
信じるということはどういうことか?

東京、千葉、沖縄
全く共通点のない場所で、一人の逃亡犯を通してドラマが展開する。


どのエピソードも切なく哀しい。


公開前から二人で同棲して話題になっていた妻夫木くんと綾野剛。きっかけが自分たちへの好奇心でも大勢の人が観てくれるならそれでいい、って言い切ってたぶっきー、カッコよかった。
それにしても・・・ぶっきーの動作から立ち姿までそっちの人にしか見えなくて、すご~~い!って感心。
エリートサラリーマンだけど実は・・って人結構いるし。
この二人の怒り、二人じゃないね、妻夫木くん扮する優馬が自責の念にかられて泣くの胸が締め付けられた。
信じられなかった自分への怒り。切ない・・・


謙さんとあおいちゃんの父娘。これがまたあやうい関係で・・・
父は妻を亡くし男手ひとつで育てた娘に対してどこか遠慮がち。娘のことも信用していない風。
そんな娘が愛した男性は・・・
この父娘のエピに出てくる「ほら、私が好きな東方神起♪」ってイヤホンを父に渡し聞かせるシーン。こんなところで東方神起(感涙)ちゃんと原作にもあって原作では歌の歌詞まで書いてあるんだよね。


私が一番心を痛めた沖縄のエピ。
すずちゃんの迫真の演技!心が痛い~~~。苦しくなった。
ここではたくさんの【怒り】がありましたね。謎の男田中の怒り。泉の怒り。そして辰哉の怒り。
けど、これって非常にデリケートな問題だと思いますが、大丈夫なのでしょうか???田中への接し方や他の部分でも警戒心なさすぎ・・・とは思いましたけども。


とにかく見応えあった!それぞれの怒りがズシリと迫ってきた…役者さんがみなさん本当に素晴らしい。
話が平行して三ヶ所で進むけど、難解ではありません。


人が思う「善悪」について 私は、まだまだ理解してないと感じた。良いと思ったことがそう感じない人もいる。人間の感情って本当にややこしい。
罪を犯す人の気持ちなんて分かりたくもないけど、それが分からないから事件も起こるのかもしれない・・・
そして何に対して「怒り」を感じるのか、自分でも分からない時。それも又恐ろしい。



マリー的お気に入り度・・・ ★9個半


『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』 2D字幕

2016-07-03 00:45:33 | 映画(あ行)


『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』 2D字幕



解説等はこちら     




監督・・・ジェームズ・ボビン
製作・・・ティム・バートン / スザンヌ・トッド / ジェニファー・トッド / ジョー・ロス
脚本: リンダ・ウールヴァートン
キャラクター原案・・・ルイス・キャロル
音楽・・・ダニー・エルフマン
出演・・・
マッドハッター: ジョニー・デップ
白の女王: アン・ハサウェイ
アリス: ミア・ワシコウスカ
ザニック: リス・エヴァンス
赤の女王: ヘレナ・ボナム=カーター
タイム: サシャ・バロン・コーエン
(声の出演)
アブソレム: アラン・リックマン
チェシャ猫: スティーヴン・フライ
白うさぎ: マイケル・シーン
ベイヤード: ティモシー・スポール 他



一番言いたい事言っていいですか?
マッドハッターのファッターワッケンは何故ないのですか~~~。楽しみにしてたのに・・・
ハッターに関してはたくさん言いたいことがある~。おかしな帽子屋さん(昔呼んでた“キ○○イ”は今は使えないんでしたね?)は、こんなに真面目じゃダメ。ダメダメ~。もっともっとはじけててくれなきゃ!
家族を失ったと思っていたけど、生存の証を見つけてしまって・・・という展開は分かりますが、ちょっとキチンとしすぎてて違和感・・・


1もそうでしたが、この作品はアリスの内面を描いた作品です。厳しい現実と架空世界を使って・・・
前作ではアリスが自分探しの旅に出て、いろんな体験を通して自分自身を見つけるというお話でした。ラストで航海に出るアリスはただの可愛い女の子ではなく、強いカッコいい女性になってましたね。今作は、過去の想い出に囚われたアリスが「過去は変えられないけれど、そこから学ぶことは出来る」というお話のようです。
そしてタイム(時間)は敵なのか、味方なのか・・・?その答えも出ます~。

ただ最初の方のタイムとの出会いまでがちょっと単調で。実は少々寝不足気味で行ったせいもあり睡魔が・・・><;
いつの間にかアリスがタイムから時を操れるという<クロノスフィア>を盗んでた。ここ気を失ってました(恥)

大きくなる<クロノスフィア>球体のタイムマシンみたいでいいですね~。飛び乗るとことかカッコよかった!
その他映像はさすがに美しい。どのシーンを切りとっても神秘的な絵画みたい。タイムの棲みかも“無限の空間にそびえる永遠の城”というコンセプトにすご~~く合ってて機械的な部分と古典的な要素がマッチして、素敵だし・・・
ワンダーランドの情景はどこもロマンチックカラーで素敵♪ダークな雰囲気があっても、どこかメルヘンちっく。
この映画の見どころはやっぱり映像美だよね~~~。


アリスのミアは前より、いかつくなったね。ゴメンなさい・・・嫌いじゃないのよ~。でも今回かなりのいかつさを感じてしまって大人になったんだな~って感慨深かった。

白の女王アン・ハサウェイは相変わらずお美しい!今回もわざとらしい大きな仕草が好き。←褒めてますからね~。

赤の女王ヘレナはまんま。あの笑い方がいい。

ジョニーに関しては・・・ファンとして贔屓目にしか見れないんですが。役的には、お気に入りなんだろうなぁ。
でも彼ならもっとぶっ飛んだハッターの方が合ってるし、そうあって欲しかったな。ヘタにシリアスだと、その容貌でその台詞かぁとか、いらないこと考えちゃって・・・もうね、こいうのじゃなくて普通なジョニーが見たいの。って、ワガママなのかな・・・

タイムのサシャ・バロン・コーエンは良かった!こういうのぴったりだと思う~。
ちょっとなんか怪しくて掴みどころないような?合うよね。

台詞はあんまりなかったけど・・・
アブソレムの声を聴いた時、切なかった~~~。
エンドロールで「我らが友人アラン・リックマンに捧ぐ…」という文字が出て、そうだ・・・スネイプ先生もういないんだ。もう新作では会えないだ・・・って気付いて悲しくて。過去の出演作多いからそこでは又会えるけど、新作ではもう・・・心なしか声に元気がなかったような・・・っていうのは気のせいかな?


『ピーターパン』で「妖精なんていない!」って言うと、妖精が亡くなっていく・・・っていうのと同じように
非現実的なことをいうハッターにアリスが「不可能よ」って言うと「君はアリスじゃない」と命が尽きそうになる。
言葉は言霊・・・を実感する。

私が苦手で、でも心惹かれる作品に『パンズ・ラビリンス』があるのだけど、『アリス・イン・ワンダーランド』をダークにした雰囲気もあって
何か相通じるものを感じるんですが、私だけかなぁ。


私自身、<時>は、私から若さを奪う嫌なものって思いがちだけど、<時>のおかげで辛さが癒されたり、想い出が美しく輝いたり・・・
<時間>は「奪う」だけではなく、多くのものを「与える」
本当にそうだなって思う。




マリー的お気に入り度・・・ ★8個+半

『あやしい彼女』

2016-04-08 21:43:04 | 映画(あ行)



『あやしい彼女』



解説等はこちら  



監督・・・水田伸生
出演・・・
大鳥節子: 多部未華子
瀬山カツ: 倍賞美津子
小林拓人: 要潤
瀬山翼: 北村匠海
相原みどり: 金井克子
中田次郎: 志賀廣太郎
中田麻衣子: 三鴨絵里子
アンナ: 越野アンナ
若島津: 久保佑太
岬: Kilt
写真館店主: 温水洋一
瀬山幸恵: 小林聡美  他




韓国版『怪しい彼女』 は、その年(2014年)のベスト10にも入れるぐらい大好きだったので、こちらも楽しみにしてました。

リメイクされた中国版『20歳よ、もう一度』 は良かったけれど、あまりにもソフト路線で、ちょっと物足りないとこもありました。

孫息子のバンドが最初はパンクだったのも中国版ではなかったし。(元EXOの可愛いルハンだから、白塗りなしだったのかな?笑)
実は、私が主人公の次に気になっていたのが孫のキャスティングなので、最初から語ってますが・・・苦笑
韓国はB1A4のジニョン、中国はルハン

そして日本は・・・北村匠海。ゴメンなさい・・・知らない。
でも彼も、実際に演奏も出来るし~歌える子だったのでよかったです。←結局・・・

次に重要なプロデューサー(イケメン探し)は中国のチェン・ボーリンが一番好きだったかな。

最重要な若返った20歳の娘役、多部ちゃんは良かったですね~。どの洋服も似合ってて、キュートだったな♪
彼女って万人から好かれる感じですよね。嫌みのない可愛さ。歌はどうなんだろう?と思っていたら、これが上手い上手い。
懐かしい曲を爽やかに歌いあげてました。「悲しくてやりきれない」は聴いてるだけで、思わず涙がポロリ・・・

3作ともに共通してるのは、若い頃に夫を亡くして苦労して苦労して子供を育てたということ。なんの資格も持たない女性が頼る者もなく、たった一人で生活し子供を育てあげるということは本当に大変なことで。のほほんとしてるこんな私でも子育ては大変なので
その苦労は十分に分かります。
肩肘張って、世の中に対して自分は負けない!という態度を常に示していないと足元すくわれちゃいますから。
そんな背景には、やはり・・・一人娘より、韓国・中国と同じ一人息子とその嫁~という方がよかった気もするんですよね・・・

芸達者な小林聡美さんはいいんですが・・・若い子に編集長の座を奪われっていうとこが母だけではなく娘にも焦点が当たってしまって、
少し方向がずれてしまった気がして。


曲もいいし。ストーリーもいいし
笑って泣いて、本当に好きな作品なのですが~日本版しか観ていなかったら・・・もっともっと大絶賛だったけど

私はやはり韓国のが好きです。
とことん毒舌ば~ちゃんが好きです。

韓国>日本>中国 ってカンジですね。それでも、絶対観て損はない・・・みんなにオススメ出来る作品で~す。是非劇場で・・・
カメオではなく、ちゃんとエンドロールに名前も流れるイケメンさんも登場しますよ。
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今をときめく野村周平さま・・・




マリー的お気に入り度・・・ ★9個(ちょっとオマケ) 



『アーロと少年』 2D吹替

2016-03-14 22:38:40 | 映画(あ行)




『アーロと少年』 



解説等はこちら



監督・・・ピーター・ソーン
製作総指揮・・・ジョン・ラセター
出演・・・(日本語吹き替え)
ママ: 安田成美
ブッチ: 松重豊
ナッシュ: 八嶋智人
ラムジー: 片桐はいり
アーロ: 石川樹





本当に映像がキレイだった!!
荒々しい山々、田園風景、リアルな水の流れ・・・アーロがしっぽでふわ~っとすると飛び交うホタル。美しすぎて泣きそうになりました。

6500万年前・・・もし隕石が地球にぶつからなかったら~それから数百万年後、恐竜はものすご~~い進化を遂げてて。
ちゃんとした家庭を持って、農業にいそしみ、普通にお喋りして、そんな設定の元繰り広げられる世界。

そして盗人として登場したのがニンゲンの子。こちらは言葉は話せず遠吠えのみ。四つん這いで歩いてて昆虫から小動物、穀物までなんでも食べる。
ヒトがヒトじゃないことに笑ってしまう。


主人公のちょっと臆病な恐竜アーロ。アパトサウルスっていう種類だそうですが大型草食性恐竜なんですね~。だからあの時、木の実しか食べられなかったのね。
生まれた時からビビリでみんなに守られて生きてきたけれど、最愛の父を失くしてニンゲンの子スポットと出会って強く成長してゆく。
絵に描いたようなストーリーだけど、感動した。
言葉が通じなくても円で家族を表現して、パタリパタリと倒してゆくところとか、うるうるした・・・

パパとの別れ
スポットの別れ
家族との再会
3回も泣いてしまったよ~~~。


そだ、Tレックスってやっぱりいいヤツだった(笑)のかしら?近年、イロイロ言われてたよね。そんなに悪くなかったとかなんとか・・・
今回はめっちゃいいヤツらに描かれてた。それにしても牛飼いとは!一番に食べちゃいそうなのに・・・立ち姿などは、今知られてるものと同じだけど~歩き方とか走り方がちゃんとそれにのっとってて感心した~。

タイトルから“恐竜アーロとニンゲンの子との友情物語”・・・とは思ってたけど
まさかまさかの恐竜目線。ヒトはオマケだった~~~。

とにかく背景の大自然が凄い!!

※本作の視覚効果数は、ピクサ~史上最多。米地質調査所の高度場データを基に、約270種の植物や15段階の風、木々を配置。100%推積のある雲のライブラリーも作り、シーンに合わせて全て操作している。
そうです。
これが幾重にも重なる雲の種あかしみたい。史上最高の大自然の秘密はここにあったのですね~~~
しつこいけど映像が素晴らしいとしか言えない。


川の濁流シーンが怖いぐらいの迫力で・・・
公式サイトには注意書きが。
※本編中にキャラクターが川に流されるシーンが出てきますが、物語上の重要な要素となっていることから、アメリカで公開されたストーリーのままとさせて頂いております。

注意書き付けなきゃいけないほどのリアルさは是非劇場で・・・


ピクサーお馴染みの短編はインドのお話。「ボクのスーパーチーム」
こちらも台詞なしだけど、とっても“伝わるお話”でした。




マリー的お気に入り度・・・ ★8個+半以上

『オデッセイ』 2D字幕

2016-02-10 21:47:14 | 映画(あ行)

『オデッセイ』


解説等はこちら



監督・・・リドリー・スコット
出演・・・マット・デイモン、ジェシカ・チャステイン、クリステン・ウィグ、キウェテル・イジョフォー、マイケル・ペーニャ、ショーン・ビーン 他




何度も何度も予告を観てて、楽しみにしてました~。
でも・・・アカデミー賞ではコメディ部門にエントリー?ってちょっとハテナマークが飛んでたんですけど・・・
ちょっと分かるような気がします。

遠い遠い宇宙・・・火星でひとりぼっちって、誰がどう考えても冷静ではいられない状況。
どんなに訓練を積んだ宇宙飛行士でもそれは同じだと思う。不安を全て打ち消すなんて無理だと思った。

けれど主人公のワトニーは絶望することなく・・・
超ポジティブに一日一日と生き続ける。その姿勢は、お話だと分かっていても、とっても勇気づけられました。

最後の方で、帰還した彼が訓練生に話す言葉が心に響いた。
それは別に宇宙に置き去りじゃなくても
死を意識した時・・・「とにかく、目の前にある問題を一つづつ片づけてゆくことが大事」
一つクリアしたら、又一つ・・・そうやって一個一個片づけてゆくと、いつの間にか日数が経ってる~そういうことかな。

人は何か悩んでしまうと、あれもこれもとどんどん問題が増えていって
身動きとれなくなってしまう時が多々ある。
でも、そうやって“ひとつ”と思うと、それに全力を注いでいける気がする。クリアしたら、またゆっくりと次に取りかかればいいんだ・・・
なんか気持ちが楽になった~。単純(笑)

宇宙、火星の描写・・・
とってもリアルで~実際こうかも?って思ってしまうぐらい。

びっくりぽんだったのが
ワトニーを宇宙でキャッチするシーン。
とにかく、軽量化って~まず宇宙船って屋根がビニールでもいいの?あれは凄かった!でも、きっと専門家さんがあれでおっけ~って監修したんでしょうし、大丈夫ってことなんだよね???


マットの激痩せぶりに驚いた~~~。
特に後ろ姿にはビビったわ!(BROOKさんにCGも使ったと聞き納得・・・)


あ~~じゃがいもっていい仕事するなぁ。
主人公を植物学者にしたのは、本当にいいアイディアですよね。
あれ?でも酸素って十分じゃなかったハズだけど、途中で作ってましたっけ?水作った時?←化学苦手すぎ・・・

後、日数を400日とかって表現すると実感湧かないけど・・・
よく考えたら400日でも1年以上ってことで・・・
何カ月とか、何年って言うと長く感じるけど、何日と表すと短く感じるマジック。240分待ちと言って4時間待たせるディズニーランドみたい(笑)

そうだ!ボロミア(ショーン・ビーン)が出てる時にロード・オブ・ザ・リングネタがあって笑った♪

音楽がよかった~。ディスコ(古い)世代の私にはツボ!



マリー的お気に入り度 ・・・★8個+半ぐらい(宇宙の描き方がよかった~)