pure breath★マリーの映画館

好きな映画とイロイロなこと・・・

『クリーピー 偽りの隣人』

2016-06-22 23:09:12 | 映画(く)



『クリーピー 偽りの隣人』



解説等はこちら       


監督・脚本・・・黒沢清
原作・・・前川裕
出演・・・
高倉: 西島秀俊
康子: 竹内結子
早紀: 川口春奈
野上: 東出昌大
西野: 香川照之
澪: 藤野涼子
谷本: 笹野高史 他


いや~~~予告から想像はしてましたが、香川さんの怪演ぶりが凄かった!!!
ツッコミどころがあまりにも多すぎて、書き始めたらツッコミだらけすぎて~そのツッコミに回答出来るものは自己完結して省いて(笑)みました。
でもね、逆にこの映画ってツッコミながら楽しむのがいいのかなとも思ったのでネタばれ全開で書きますね。未見の方はご注意ください・・・
 
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とにかく一番声を大にして言いたいのは・・・
刑事さんって危険回避のために2人一組で行動しなきゃいけないんじゃなかったっけ???野上くんも、ベテランの谷本さんもなんで一人で行くかな~。
しかも危険かも?って分かっていながら、一人で家に入るという軽薄さ。そりゃ殺されるわ~~~。(谷本さんも結局殺られたよね?)
あの2人が西野家入る時、私めちゃめちゃドキドキしたんだから~~~。←責任とって~~(笑)

そして康子さんですよ~~~。彼女の背景が分かりづらくて・・・夫が居ない日中、孤独を抱えながらお料理しか趣味もなく?友達も居ないのかしら?お引越ししてご挨拶の手土産。普通手作りチョコはないでしょう。どんなに自信があるとしても・・・
まぁ、前夜の残りのシチューをお隣に「余ったんで~」って持ってく人だから・・・ちょっと私は仲良くなれないかな~。もちろん親しくなってからならいいの。私もやりますもん。作りすぎた時、友達に貰って~って鍋ごと持って行ったりします。それを最初から変わった人だと感じた隣人にするって。う~~ん。
そしていつの間にか“クスリ”で西野の言いなりに・・・この経過が全くなかったけど。腕の注射の痕だけではちょっと説明不足かな~。意図は分かるんですが・・・


主人公の高倉さんは犯罪心理学に自信を持ってるんですが、その自信過剰ゆえに自ら刺された過去の教訓生かされてないですよね。
同じ過ちしてますよね・・・


日野市一家行方不明事件が解決したっぽくなってるけど、早紀さんが思いだした家族の電話での会話とか(特に、早紀が修学旅行で居ない時が都合がいいとかの会話。一家は殺されるの分かっていたのですか?)なんか腑に落ちないことが多い。
しかも西野が高倉家の後に引越しして来たわけではないのに~そういう犯罪に興味のある高倉がまるで導かれるように引越して来たって無理がありすぎ・・・

と、ここまでツッコミでした~。
で終わらせてもよいけど、いくらなんでもね・・・


香川さんの歩き方からすでに滲み出る怪しさ・・・素晴らしい!

ニシジもよかった!本当にこういう役似合うわ~~~。

竹内結子もやっぱり上手い。ラストの咆哮ともいえる泣き叫ぶ様よかった~~~。

淡々と死体を圧縮袋に詰めて空気抜く藤野涼子ちゃん、やはり怖ろしい子!(また亜弓さん風に (笑))『ソロモンの偽証』で見出された彼女。
最初気付かなくて、上手いわ~この若手女優さん・・・と思ってたら、あの子じゃないの~って。本当に凄かった・・・
無邪気と恐怖の境界線がない・・・


最後まで惹きこまれたし~面白い(面白い?とはちょっと違う?)んだけど
細かな心理描写がもう少しあれば、もっと奥深い作品になったような気もする。これだけ役者さんもストーリーもいいのだから勿体ないなって。

西野が澪、康子、高倉、ワンコのマックスを連れて次のターゲットを探す旅に出るシーン。
あの車のシーン・・・笑った!あれはワザとだよね?現実感ない空想シーンみたいにしたくてワザとチープにしたんだよね・・・
お気に入りなんですけど、あのシーン・・・

乗っ取った西野の家の半地下・・・あんなに素敵な隠し部屋。改築したのかな~~~大工さんにはどんな風に弁解したのかな~~~。結局かなり楽しんでるぅ私。



マリー的お気に入り度・・・ ★8個+半

『グランド・ブダペスト・ホテル』

2014-06-16 21:16:33 | 映画(く)
“伝説のコンシェルジュ”が究極のおもてなしとミステリーで 皆様をお待ちしております。



『グランド・ブダペスト・ホテル』
監督・脚本・発案・製作・・・ウェス・アンダーソン
発案・・・ヒューゴ・ギネス
出演・・・レイフ・ファインズ、F・マーレイ・エイブラハム、マチュー・アマルリック、エイドリアン・ブロディ、ウィレム・デフォー、ジェフ・ゴールドブラム、ハーヴェイ・カイテル、ジュード・ロウ、ビル・マーレイ、エドワート・ノートン、シアーシャ・ローナン、ジェイソン・シュワルツマン、レア・セドゥ、ティルダ・スウィントン、トム・ウィルキンソン、オーウェン・ウィルソン、トニー・レヴォロリ 他

【解説】
『ダージリン急行』などのウェス・アンダーソン監督が、格式高い高級ホテルを取り仕切るコンシェルジュと、彼を慕うベルボーイが繰り広げる冒険を描いた群像ミステリー。常連客をめぐる殺人事件と遺産争いに巻き込まれた二人が、ホテルの威信のためにヨーロッパ中を駆け巡り事件解明に奔走する。主演のレイフ・ファインズをはじめ、エドワード・ノートン、エイドリアン・ブロディ、ジュード・ロウなど豪華キャストがそろう。
                        【STORY】
1932年、品格が漂うグランド・ブダペスト・ホテルを仕切る名コンシェルジュのグスタヴ・H(レイフ・ファインズ)は、究極のおもてなしを信条に大勢の顧客たちをもてなしていた。しかし、常連客のマダムD(ティルダ・スウィントン)が殺されたことでばく大な遺産争いに巻き込まれてしまう。グスタヴは信頼するベルボーイのゼロ(トニー・レヴォロリ)と一緒にホテルの威信を維持すべく、ヨーロッパ中を駆け巡り……。



ほとんど予備知識なく鑑賞~。
キュートなホテルと伝説のコンシェルジュのお話だろうなぁ~と思ってました。だいたいは合ってましたが、殺人事件とえん罪被害~というのは予想外・・・

現在と過去と行ったり来たりするのですが、雰囲気が全然違うのでわかりやすいです。スクリーンのサイズを変えたりして時代の移り変わりを意識してたみたいです。←ざっくり解説
とにかく冒頭のホテルが可愛い♪ピンクっていうだけでときめいちゃいますね~。

こだわりは色々なところにあって・・・

どのカットを観ても「一枚の絵画」のように印象に残るのが、ウェス・アンダーソン作品の特徴。前作『ムーンライズ・キングダム』あたりから強調されていた「左右対称の画面」は、今回の『グランド・ブダペスト・ホテル』で過剰なまでに多用されている。ホテルの内観や人物の配置、自然の風景までが、計算され尽くしたシンメトリーになっているのだ。
(シネマトゥディより引用)


その可愛いホテルに気が効く素敵なコンシェルジュがいたら、誰でも気に入ってしまいますよね~。特に年配の女性に優しいときたら・・・
その中の一人の老女の死からお話が展開してゆくのですが・・・
老女=ティルダ・スウィントン 彼女の七変化・・・最近凄いことになってますね~。本当に老女にしか見えなかった~彼女が出てるって知らなくて、観終わるまで似てるな・・と思いながら気付かなかった私。
伝説のコンシェル、グスタヴはヴォルデモート~久々に鼻があります!(笑)レイフ・ファインズ。
真剣なシーンでも、なんだか飄々としててちょっと可笑しい・・・良かったです。

出演者があまりにも豪華で、一人一人挙げていたらキリがないので省く~←

ジュードがちょっとだけかと思ったら、結構出てて嬉しかったし・・・
印象に残ったのはやっぱり殺し屋?ウィレム・デフォーかな・・・冷酷で最強すぎる!めちゃ怖い~~~。
あの女中さんがレア・セドゥだって後で気づいたし。好きなのに~~分からなかった!残念だわ。
分からなかった方多数・・・ ハーヴェイ・カイテルもオーウェン・ウィルソンも分からず・・・

架空の国なのですが
戦争のリアルな足音が近づいて・・・でも、若い2人が幸せになってよかったと思ったら~ラストもちょっと切なく・・・

ホテルともう一つの主役ともいえるメンドルのお菓子(カップケーキ)が本当にキュートでしたね~。
食べたい!と声を大にしていえるものではないのですが(苦笑)見た目がホント、可愛いし・・・箱もリボンも♪
刑務所の差し入れには笑ったけど・・・形が~~~爆

全体的にコミカルでありながら、ぐっとシリアスなところもあり・・・そのバランスがとっても良くて。
どのシーンを切り取ってみても絵画のよう。
ホテルのインテリアも登場人物の衣装も全てがおしゃれ。
何度も言いますがキュート♪
ストーリーだけではなく目でも楽しめる映画です。

個人的に一番笑ったのはスキーで逃げる殺し屋さん(ウィレム・デフォー)ソリで追うコンシェルとベルボーイ。スキーの腕前が凄すぎてオリンピック出たら絶対優勝!と思った!!
コンシェルの秘密結社も謎めいててよかった!

とにかく“緩さ”がお気に入り~


マリー的お気に入り度 ・・・★9個ちょっと


『グランド・イリュージョン』

2013-10-26 22:03:53 | 映画(く)
               4人のスーパーイリュージョニスト
               3つの不可能な強盗
               消えた10億ドル



『グランド・イリュージョン』
監督・・・ルイ・ルテリエ
ヘッドマジックコンサルタント・・・デヴィッド・クウォン
マジックインスパイア・・・デヴィッド・カッパーフィールド
出演・・・ジェシー・アイゼンバーグ、マーク・ラファロ、ウディ・ハレルソン、メラニー・ロラン、アイラ・フィッシャー、デイヴ・フランコ、コモン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン 他


                      【解説】
『トランスポーター』シリーズなどのフランスの鬼才ルイ・ルテリエが監督を務め、希代のプロマジシャン、デヴィッド・カッパーフィールドが協力した娯楽作。マジックを駆使して瞬く間に大金を強奪する4人のマジシャンと、彼らを追い掛ける捜査官たちのチェイスを描く。グループのリーダーを『ソーシャル・ネットワーク』のジェシー・アイゼンバーグが演じ、FBI捜査官を『キッズ・オールライト』のマーク・ラファロが演じている。華麗な映像トリックや、予測不能の物語に魅了される。
                      【STORY】
マジシャンとして一流の腕を持つアトラス(ジェシー・アイゼンバーグ)は、フォー・ホースメンというスーパーイリュージョニストグループを束ねていた。彼らはマジックショーの中で、ラスベガスから一歩も動くことなく、パリにある銀行から金を奪ってみせた。この件を受けて、次の計画を彼らが実行する前に食い止めようとFBI特別捜査官のディラン(マーク・ラファロ)が捜査を始めるものの……。



華やかなマジックの世界へようこそ~♪みたいな感じでよかった!
面白かったです!こんなに素敵なイリュージョンのショーがあったら観てみたいものだわ~。

少し前から劇場で設置してある看板「あなたが選んだトランプが消えています」っていうやつ。最初、本当にびっくりして・・・あ~~消えてる!本当にない!! って何度かやってるうちにネタが分かった。こんなに飲み込み悪い私でも、分かるネタもあるっていうのも面白い。

冒頭のフォー・ホースメンのキャラを一人ずつ紹介しているシーンで、それぞれの役割が把握できて分かりやすかった。
マジックやイリュージョンって、ほんのちょっと見方を変えただけで分かるものから、メンタル面を操る催眠術みたいなもの、色々あるけど~
やはり大がかりな水槽から脱出とかハラハラしていいですね~。
ピラニアがどど~ん!って凄かった!!
選んだトランプをビルに映し出すアレもワクワクしたけどね。


ジェシー・アイゼンバーグが何故かイケメンに見えるのは、あの自信たっぷりの早口喋りのせいでしょうか?
アトラスっていう名前もいいしね。←そこ!?(笑)
彼がゆっくり喋る姿が想像つかない。。。


ちょっと一癖ありそうな、ウディ・ハレルソンもよかったです~。
彼はDAIGOみたいにメンタリストの役でしたが・・・なかなかサマになっていた。かなり特訓したみたいです。


これに出るって知っていたのに、結局また観終わってパンフ見るまで分からなかったジェームズ・フランコ弟、デイヴ・フランコ。
この前の『ウォーム・ボディーズ』の時も言っていたけど、な~んか地味なんだよね。でも、それって考え方によってはいろんな役に染まることが出来るってことで・・・いいことかもしれない。
今回のピックポケット(ちょっとスリみたいな人?)の達人~っていうのも合ってた。


ヘンリーのアイラ・フィッシャーってお買いもの中毒だった子か~。(映画『お買いもの中毒な私!』です)
水中脱出とか頑張っていた。リハで実際危ない時もあったとか・・・役者さんは大変だ・・・
あっ!でも↑のデイヴくんは、マジックの稽古が楽しくて~こんなでお金もらっていいのか!?って思ったそうだけど(笑)


この2人が出たら、絶対何かあるだろう・・・先入観にとらわれすぎて、斜に構えて観てしまうマイケル・ケイン、モーガン・フリーマン。
何かある!絶対裏がある!!そう考えて見てもよいでしょう・・・多分。多分ね・・・


美しい~メラニー・ロラン。インターポールのアルマ。クール・ビューティ♪カタカナ並びすぎ(笑)好きな女優さん~。
ちょっと謎めいた、でも実は・・・色々想像して裏の裏を考えてしまうお話の中でのキーマンでもあるかな?


あっちゃこっちゃ振り回され~誰が仲間で誰が敵か・・・翻弄され続けるFBI捜査官ディランはマーク・ラファロ。
美味しい役でしたね。
この方は私の知人に似ていて、見るたびに思い出してちょっと困る。(困る方の知人・・・)


ネタばれを避けると多くは語れないけど~(ミスリードもありだし)
マジックの裏側を見る、知るという映画ではないってことは言えるかな・・・

ラスベガスからパリへの瞬間移動~とかのネタばれはあるけど、大きなしゃぼん玉の中に入って飛ぶとか夢のあるマジックのも知りたかったけど、なかった。CGなのかな。

華やかな彼らのショーを楽しみながら、ストーリーの流れに身を任せて、あまりアレコレ考えずに観るととっても楽しめると思う。
映像もいいし~音楽もいいし~最後までテンポよく進んでゆく~ちょっとラブの予感もね。

最後までよく分からなかった“アイ”
そして、ライオネル・シュライクはいずこ???
これは追及しない方がよいのでしょうね~~~。



マリー的お気に入り度・・・ ★9個(スーパーイリュージョニスト“フォー・ホースメン”のショーのシーンがカッコいい~)