“初めてのお使い” ならぬ “初めての冬囲い” である。慣れぬ手つきながら、なんとか恰好だけは整えた。しかし、実際に幼木は無事に冬を越すことができるのか?その答えは来春になるまで分からないのだが…。
本日午後、私にとっては人生初めての「八重紅枝垂桜」の幼木の冬囲いに挑戦した。
というのも、15年間継続してきた道立近代美術館前の歩道の清掃ボランティアだが、(そのボランティアについては拙ブログで折に触れて投稿してきた)会員の高齢化によって今秋をもって終止符を打つことにした。残念だが、高齢化は抗しがたい現実である。
そこで会の会費に若干余剰金があったことから、「活動を続けてきたことを記憶に残すため、記念の植樹をしよう!」ということになった。樹種は私の希望も入れてもらって「枝垂桜」にすることになった。

※ 樹名板は東急ハンズで制作しました。
ネットを通じて小さな幼木を入手し、9月末に会員の手によってマンションの庭に植樹した。植樹して3週間が経ったが、今のところ順調に育っているようである。

※ 購入した枝垂桜の幼木です。無事に育ってくれますように…。
そこで必要となるのが雪国寒冷地である札幌においては “冬囲い” が必須である。市の緑のセンターに出向いて、指導員の方から冬囲いについてレクチャーを受け、ホームセンターに行って器材を購入した。購入したのは「サンムシロ」という石油由来のむしろ、風除けネット、ネット張り用支柱、結束バンド、などである。
まずサンムシロで枝垂れ桜の幼木を覆い、棕櫚縄を使って結わえた。

※ まずサンムシロで幼木を覆いました。
続いて、その周りを覆うように支柱を立てて風除けネットを巡らし、結束バンドで支柱に結わえた。

※ サンムシロで覆った幼木をさらに風除けネットで覆いました。
と書くと、なんとなく冬囲いが立派にできたように聞こえるかもしれない。
しかし、この出来具合で、厳しい札幌の冬の気候に耐えうるのか?と問われるといささか自信がない。何せ素人仕事なのだから…。
冬本番を迎えて、吹雪のために風除けネットが吹き飛んでしまうかもしれない。それくらいあやふやな作業で自信がないのだ。もし吹き飛んだから、冬の最中に補修作業に追われる羽目となるかもしれない。
心配の種は尽きないが、“その時はその時” と腹をくくってこの冬を過ごすしかないかなぁ、と思っている。そんないささか自信のない “初めての冬囲い” でした…。
貴兄、そして有志の御方が、15年間継続してきた清掃ボランティア、
高齢化によって今秋をもって終止符を打つことにした、学びました。
このような心清らかな尊い行動に、私は圧倒的に感動を感じてきた次第です。
そして今回、お住いのマンションの前に、「八重紅枝垂桜」の幼木を記念樹を植えられた、
と知りまして、長年の清掃ボランティアに参加された有志の御方たち、敬意を表して、
来る来年の春、芽ぶき、数輪でも花が咲くこと・・無力な私でも願っています。
ある方が私たちのボランティア活動に対して、「ボランティアをされている方たちが一番楽しんでいるんですよね」といコメントをいただき至言だと感じていました。事実、私たちは清掃を終えた歩道を眺めて、いつもある種の満足感を感じながら15年間取り組んできました。しかし、高齢化はいかんともしがたい現実を突きつけてきます。残念なことですが、今年をもって終止符を打つこととしました。
そうした楽しい思いをもつことができたことを、いつまでも忘れないために今回記念植樹を思い立ったわけです。
会員皆さんたちと「枝垂桜が大きく育ったところを見ることができますかねぇ…」と言いながらみんなで植樹をしました。私はマンション内に良い仲間をたくさん持つことができ、そしてそれからも思い出を共有することができることをとても嬉しく思っています。
どうか小さな枝垂れ桜の幼木に来春何輪かでも花が咲くことを遠くから見守ってください。