田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

バーンスタイン・レガシー・コンサート

2016-07-29 17:01:16 | ステージ & エンターテイメント
 PMFアカデミー生で編成するPMFオーケストラを若さに溢れる演奏と受け止めるのか、まだ発展途上の未熟な音と受け取るのか、微妙ではあるのだが、ひと時彼らの演奏を楽しんだ。 

              

 PMF(Pacific Music Festival)の創始者であるレナード・バーンスタインを偲んで、彼の遺産を引き継いでいこうというバーンスタイン・レガシー・コンサートが27日(水)夜、キタラで開催され、若きPMFオーケストラの響きに耳を傾けた。

 7月から8月にかけて、札幌市内外では各種のPMFコンサートが開催されているが、その詳細について門外漢である私には分からない。それは、PMFの指導陣の演奏会だったり、PMFアカデミー生のコンサートだったりしているようだ。
 私が気にしているのはPMFオーケストラである。PMFの開会の数日前に顔が揃い、16日(土)のオープニングコンサートなどは僅かな時間の音合わせだけで演奏したのではないだろうか?それでもオーディションを通ったアカデミー生の一人ひとりの確かな技量が破綻の無い演奏を可能にしたのだと思う。

 そして会期中に一流の指導陣から指導を受けることによって、彼らは一段と技量をアップさせてそれぞれのホームグラウンドに帰っていくということなのだろう。
 そういう意味では、27日のレガシー・コンサートもまた、指導を受けながらの途上で行ったコンサートなのだろうと推測できる。

                

 この日PMFオーケストラが演奏したのは、アカデミー出身者のダニエル・マツカワさんの指揮によって次の7曲+1曲が演奏された。
 ◇ブラームス/大学祝典序曲 作品80
 ◇バーバー/悪口学校 作品50
 ◇コープランド/エル・サロン・メヒコ
 ◇ビゼー/カルメン 第1組曲
    ~ 休   憩 ~
 ◇バーンスタイン/「ウエストサイド・ストーリー」序曲
 ◇バーンスタイン/オーケストラのためのディヴェルティメント
 ◇バーンスタイン/「オン・ザ・タウン」から3つのダンス・エピソード
 (アンコール)◇バーンスタイン/「キャンディード」序曲

 彼らはダニエル・マツカワ氏の指揮のもと、十分に素晴らしい演奏を聴かせてくれた。 
 ただ、私も最近はクラシックを聴く機会が増えて、多少は贅沢になってきたところがあるようだ。クラシックというと、私の中では札響である。(札響以外のプロのオーケストラの演奏を残念ながら聴いたことがないのだが…)したがって、どうしてもクラシック(それもオーケストラ)の場合、札響と比べて聴いていること多い。今回もそうであった。

 プロである札響の演奏と、これからプロを目指そうとしているアカデミー生の演奏を比べること自体が失礼な話なのだが、やはり札響と比べると若干なのであるが、まだ洗練されていない部分が見え隠れするように私には感じられた。
 特に管楽器にその違いを私は感じ取ったのだが…。また、は弦の響きにおいても札響の演奏に一日の長を感じたのだが…。

 しかし、短期間のうちに多くの曲をオーケストラの一員として演奏するアカデミー生の技量の素晴らしさを感じさせられたコンサートでもあった。
 今回の演奏曲目はダニエル・マツカワさんの選曲ということだ。前半の曲もバーンスタインが生前様々な形で関わりのあった曲だということだ。
 後半はもちろんバーンスタインの作曲によるものだが、演奏を聴いてアンコールの「キャンディ序曲」以外の曲は、バーンスタインらしい挑戦的な曲で、旧来のクラシックとは一線を画するような曲調であったのが印象的だった。ダニエル氏も言っていたが、バーンスタインの曲は、演奏するアカデミー生にとっても挑戦的な曲であり、演奏の幅を広げる意味合いが大きいということだった。

 アカデミー生たちが、爽やかな札幌でひと夏を過ごし、技量を一段とアップし、札幌に良い思い出を残し、それぞれのホームグラウンドに帰ってほしいと願いたい。

          

 それにしても、この日の私の後ろの席に座ったヤンキー?いやヤンキーは蔑称だということだから、米国風の若者と言い直そう。彼にはマイッタ。
 アカデミー生が登場するや否や、大声で嬌声を発するのである。私の直ぐ後ろの席だからたまらない。まるで耳をつんざくほどだ。
 それが一曲終わるごとに発するのである。時には「ブラボー」の声も交えて…。
 これがアメリカ流(アメリカ人と確認したわけではないが、アメリカ風のとても大柄な
若者だった)だと言わんばかりに…。
 でもなあ、あの広いキタラの中でそんな嬌声を発していたのは彼だけだったんだよな~。
 郷に入っては郷に従えとも言うんだけれどもねぇ~。
 いや~、ファンキーなヤンキーに参りましたわ。