田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

PMF2016 オープニング・コンサート

2016-07-17 22:07:05 | ステージ & エンターテイメント
 札幌の夏の風物詩としてすっかり定着した感のあるPacific Music Festival 2016がスタートした。昨日(16日)、スカッと晴れ上がった夏空の下でオープニング・コンサートが札幌芸術の森・野外ステージであった。ホールで聴くクラシックも良いが、野外もまた別の趣があって良いものだ。

          
            
 私にとって3度目となるが、PMFのオープニング・コンサートを友人と共に聴く機会を得た。実は、このオープニング・コンサートは無料で開放されているという嬉しいコンサートなのだ。
 この日は、大きく3部構成からなっていた。(プログラムに部構成では載っていなかったが…)

          
          ※ 会場に入場前にはアカデミー生のファンファーレによって開会が告げられました。

 最初がPMFの指導を担当するウィーンフィルの弦楽奏者で構成する弦楽四重奏(アンコールではコントラバスを加えて五重奏で)でハイドン作曲の「弦楽四重奏曲 へ長調 作品77-2『雲がゆくまで待とう』」が演奏された。

          
          ※ PMFウィーンと名付けられた弦楽四重奏の演奏です。

 続いて、やはりPMFの指導を担当するベルリンフィルの現役奏者を中心にベルリンからやってきた木管奏者が、木管五重奏によってモーツァルト作曲の歌劇「『コジ・ファン・トゥッテ』によるハルモニームジークから」をはじめ、計3曲を演奏した。

          
          ※ こちらはPMFベルリンと称された木管五重奏の演奏です。

 最後は総勢90名にもなる今回のPMFアカデミー生によるPMFオーケストラが、PMF
アカデミーの卒業生でもある原田慶太楼指揮で4曲演奏した。その4曲とは、
 (1)バーンスタイン作曲「『キャンデード』序曲」
 (2)ドビュッシー作曲「交響詩『海』から第2楽章『波の戯れ』」
 (3)ワーグナー作曲「歌劇『さまよえるオランダ人』序曲」
 (4)ヴェルディ作曲「歌劇『運命の力』序曲」
の4曲だった。

          
          ※ アカデミー生90名のオーケストラが奏でる音は迫力がありました。

 教授陣たちの演奏はさすがに安定した演奏ぶりが光った。本場ヨーロッパでも名門と呼ばれる交響楽団に在籍している奏者たちの演奏で贅沢なひと時だった。
 私が知るかぎり、ヴァイオリンのライナー・キュッヒル、ホルンのサラ・ウィルスなどは3年連続して来札し、指導されていると思う。札幌が気に入った?あるいはPMFのステータスが本場でも評価されている証拠だろうか?

 PMFオーケストラは、若さが前面に出た勢いのある演奏だった。まだところどころに綻びはみせるものの、まだ始まったばかりである。この一ヶ月半くらいで彼らはそれぞれ大きく成長してそれぞれの本国へ帰っていくのだろう。
 このPMFオーケストラで最も印象的だったのは、原田慶太楼の指揮だった。彼は現在、アメリカ・シンシナティフィルを中心に指揮活動をしているということだ。既成にとらわれないダイナミックな指揮ぶりが印象的だった。服装からしてアメリカナイズされていたが、その指揮ぶりはヨーロッパの指揮者では考えられないほど指揮台の上で躍動していた。

          
          ※ 司会からインタビューを受ける指揮の原田慶太楼氏です。服装がアメリカン?

          
          ※ 原田氏の躍動的な指揮をカメラに切り取るのは難しいですね。

 PMF2016は始まったばかりである。私はこの後二つのステージのチケットを購入している。さらにはこの後、市内各所で行われる無料のコンサートにもスケジュールが合うかぎり参加したいと思っている。
 札幌の夏の風物詩ともなったPMFをしっかり楽しもうと思っている。