ここの施設は、新装なった北海道立博物館のアイヌコーナーの展示より豊かな展示ではないだろうか?このほど、「めだかの学校」の野外学習で南区小金湯にある「札幌市アイヌ文化交流センター」を訪れた。
※ 札幌市アイヌ文化交流センターの外観です。2階建の立派な施設です。
7月29日(水)午後、7月の「めだかの学校」野外学習の見学先は、南区小金湯にある「札幌市アイヌ文化交流センター」だった。
札幌市の中心からはかなり離れた小金湯の温泉地区の一画にあるセンターは、かなりの規模の施設で、展示施設と共にアイヌ文化を伝える活動にも積極的に取り組んでいるようである。
※ センターの入口には、アイヌの集落の護り神と崇められるシマフクロウのモニュメントがありました。
この日は、「めだかの学校」に学ぶシニアが私も含めて約40名ほどが訪れた。
センターの学芸員に導かれて、階下の展示室に案内された。私は学芸員の方が説明してくれるものと思っていたのだが、展示室へ行くと専任の女性の説明員が説明を担当した。
この説明員の姿に、“学ぼう”という意欲をすっかり削がれてしまった。というのも、彼女はマスクをしたまま説明を始めたのだ。拡声器も使わず肉声で話すのだが、マスクをしているため声がこもってしまい、後ろにいるとほとんど聞き取れないのだ。
マスクを外せない事情があったのかもしれないが、それなら次善の策を講ずるのが専任の説明員の姿勢ではないだろうか?
※ 展示室の「男の仕事」コーナーです。
抗議しようかな?とも思ったが、場の雰囲気を壊したくないとの思いが働き断念したが…。
私だけでなく、かなりの人たちが説明員の輪から外れ、勝手に展示室内を巡ることになった。
展示は「男の仕事」「女の仕事」と区分けして展示され、素人にも分かり易い展示方法を採り入れていた。それは、アイヌ民族が自然のものを巧みに生活に取り入れている様子が良く伺える展示だった。
※ こちらは「女の仕事」コーナーです。
施設には「交流ホール」という広い空間があるのだが、あるいはそこでアイヌ民謡や踊りを見せていただけるのかな?と期待したが、それは私の勝手な期待だったようだ。
※ 屋外展示場に実物展示されていたアイヌの住居「チセ」です。
室内の展示が終わると、施設の外にあるアイヌ施設の見学に移った。センターが郊外に設置された利点を生かした展示方法である。「チセ」と呼ばれるアイヌ民族独特のアシを使った建物が点在していた。
また、アイヌが食料や衣料などに利用していた植物が栽培・展示されていたのも良い工夫である。
※ チセ内では、建築材のアシに付く虫を除去するため燻煙消毒をしているところでした。
私は以前に一度訪れていたこともあったためか、あるいは説明員の姿に落胆したためか、なんだか中途半端な見学になってしまったことを反省している。
幸い、私の歳になると〔観覧無料〕という特典がある。機会を見て、じっくりと観覧したいと思っている。
あっ! タイトルの「イランカラプテ」というのはご存知ですよね!最近、北海道として積極的に浸透を図っているアイヌ語で「いらっしゃいませ!」いう歓迎を表す言葉である。