映画「地球交響曲~ガイア シンフォニー」の監督瀧村仁は言います。巨大生命体ガイアは今、新しい世界へ生まれ出ようとする陣痛の苦しみの中にある。ガイアは人類の叡智を結集してきっと生まれ変わるだろうと・・・。
「地球交響曲~ガイア シンフォニー~ 第五番」は、主たる登場人物として染織家の石垣昭子と、哲学者で未来学者のアーヴィン・ラズローを登場させています。(昨日の投稿を参照下さい)
それと同時に、これまでの一番から四番までに登場した人物の何人かを再度登場させています。
その方々の印象的な言葉を紹介しますが、その咀嚼はあなたにお任せします。識者の言葉を味わってみてください。
◇元アポロ9号宇宙飛行士のラッセル・シュワイカート氏(第一番出演)
「困難に挑戦し続けることにこそ、希望がある」
◇生物物理学者のジェームズ・E・ラヴロック氏(ガイア理論の創始者 第四番出演)
「理論はあとからついてくる」
◇チベット仏教最高指導者の14世ダライラマ法王(第二番出演)
「苦しみが慈悲の心を育てる」
◇悩みや問題を抱えこんだ人たちを受け容れ、痛みを分かち合う癒しの場「森のイスキア」を主宰する佐藤初女氏(さとう はつめ 第二番出演)
「自然に生んでね」
◇野生チンパンジー研究家で霊長類学者のジェーン・グドール氏(第四番出演)
「平和は必ず甦る」
◇木版画家の名嘉睦稔(なか ぼくねん 第四番出演)
「何度想っても、幸せは減りません」
それぞれの言葉にはそれぞれのバックグランドがあるのですが、それを省略しても含蓄に富んだ言葉が私たちの胸を突いてきます。
本日の締めに「ガイア理論」創始者のジェームズ・E・ラヴロック氏の示唆に富んだ言葉を紹介することにします。
かつて人は生きることの意味を宗教や芸術を通じて問い続けてきました。しかし、今や人々はその答えを科学に求めています。ただ、今の科学はそれに充分に答えていない。しかし、科学にもそれができると私は信じます。私たちが、この地球はひとつの生命体であるということに気づけば、何を大切にしなくてはいけないか、何をやめるべきかという道徳的なこともおのずと見えてくるのです。
※ ジェームズ・E・ラヴロック氏です。(ガイドブックから転載)
私の理解度は別にして、私はこのラヴロックの言葉に激しく同意します。(あっ、こんなふうに書くと激しく反発されそうですね…)
科学が発達し、人々の教育も行き渡った今、人々はガイアに起こるさまざまな現象を科学的な説明で納得しようとします。その納得の上で私たちは生きる意味も見出していくのです。
ただ、その科学の説明が今の段階ではまだ不十分と言うべきなのでしょう。私たちが納得しうる科学の説明がかなり近くまでやって来ていると私は思っていますし、そう信じたいと思います。
ガイアにもう少しこだわります。次回は瀧村仁監督の講演の様子をレポートします。