СЕМЕЙНАЯ ХРОНИКА
1852年 セルゲイ・チモフェーヴィッチ・アクサーコフ
名前は変えていますが、作者の祖父、父、その家族のことを綴っている物語です。
最初はどうなることかと思いましたよ・・・つまんなくて。
第1章には祖父ステパンが新しい土地を探して移り住み
パグロヴォという立派な村ができるまでが描かれています。
特筆するところはありませんが、ステパンの暴君ぶりはよく分かります。
第2章はステパンがこよなく愛する従妹プラスコーヴィヤの結婚の物語。
美男子で人気者のクロレソフは、結婚後立派な夫ぶりを発揮していましたが
次第に本性を表して、忌まわしい人物に変貌します。
事実を知ったプラスコーヴィヤは別離を決意し、ステパンは彼女を救います。
第3章から第5章は、作者の両親にあたるアレクセイとソフィヤのなれそめから
作者が生まれるまでの物語なのですが、これはもう『渡る世間は鬼ばかり』ばりの
嫁 VS 小姑 and 姑の争いの連続です。
なにしろアレクセイには姉妹が4人いまして、三女と四女がすごい意地悪なの!
母親と五女はそのふたりに逆らえず、一緒になってソフィアによそよそしくします。
しかも善良なアレクセイはまったく気付かず、頼りにもなりません。
(長女は亡くなってまして、次女はお人好しでソフィアが大好きなのです)
けれども暴君であるステパンが、美しく才気あふれるソフィアを気にいったことから
ソフィアもその特権を行使しようと、舅のご機嫌取りに余念がありません。
ますます気に入られ、逆にそれが小姑の嫉妬を招くという “ 負のスパイラル ”
この先うまくやっていけるのでしょうか?
作者はソフィアの息子ですから、やはり肩入れしがちになっております。
確かに小姑ふたりはヒドいし、嫁に行ってるんだから自分の家の心配をしなよ、と
言いたいところです。
でもソフィアもちょっと高慢じゃないかしら?
姉たちをはじめ田舎の生活を見下しているみたいだし
すぐ激怒してアレクセイを叱りとばすのはどうかと思うよ。
ステパンとアレクセイ、二代に渡る物語で、プチ・ルーゴン・マッカールみたいですが
ルーゴン・マッカールみたいなドラマティックな展開はありません。
(かろうじて第2章が物語になりやすい要素を含んでいますかねぇ)
けれども、あまりにも普通の家族のことを本にしようと思い立った、その無謀さに乾杯!
しかもそんな物語がそこそこ面白いというのは驚きでした。
時代が違うことと、ロシアという独特の土地柄がそう思わせてくれたのでしょうか?
1852年 セルゲイ・チモフェーヴィッチ・アクサーコフ
名前は変えていますが、作者の祖父、父、その家族のことを綴っている物語です。
最初はどうなることかと思いましたよ・・・つまんなくて。
第1章には祖父ステパンが新しい土地を探して移り住み
パグロヴォという立派な村ができるまでが描かれています。
特筆するところはありませんが、ステパンの暴君ぶりはよく分かります。
第2章はステパンがこよなく愛する従妹プラスコーヴィヤの結婚の物語。
美男子で人気者のクロレソフは、結婚後立派な夫ぶりを発揮していましたが
次第に本性を表して、忌まわしい人物に変貌します。
事実を知ったプラスコーヴィヤは別離を決意し、ステパンは彼女を救います。
第3章から第5章は、作者の両親にあたるアレクセイとソフィヤのなれそめから
作者が生まれるまでの物語なのですが、これはもう『渡る世間は鬼ばかり』ばりの
嫁 VS 小姑 and 姑の争いの連続です。
なにしろアレクセイには姉妹が4人いまして、三女と四女がすごい意地悪なの!
母親と五女はそのふたりに逆らえず、一緒になってソフィアによそよそしくします。
しかも善良なアレクセイはまったく気付かず、頼りにもなりません。
(長女は亡くなってまして、次女はお人好しでソフィアが大好きなのです)
けれども暴君であるステパンが、美しく才気あふれるソフィアを気にいったことから
ソフィアもその特権を行使しようと、舅のご機嫌取りに余念がありません。
ますます気に入られ、逆にそれが小姑の嫉妬を招くという “ 負のスパイラル ”
この先うまくやっていけるのでしょうか?
作者はソフィアの息子ですから、やはり肩入れしがちになっております。
確かに小姑ふたりはヒドいし、嫁に行ってるんだから自分の家の心配をしなよ、と
言いたいところです。
でもソフィアもちょっと高慢じゃないかしら?
姉たちをはじめ田舎の生活を見下しているみたいだし
すぐ激怒してアレクセイを叱りとばすのはどうかと思うよ。
ステパンとアレクセイ、二代に渡る物語で、プチ・ルーゴン・マッカールみたいですが
ルーゴン・マッカールみたいなドラマティックな展開はありません。
(かろうじて第2章が物語になりやすい要素を含んでいますかねぇ)
けれども、あまりにも普通の家族のことを本にしようと思い立った、その無謀さに乾杯!
しかもそんな物語がそこそこ面白いというのは驚きでした。
時代が違うことと、ロシアという独特の土地柄がそう思わせてくれたのでしょうか?
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ステパン、アレクセイ、プラスコーヴィヤ・・
これって略して何っていうんだろう?プラスコーヴィヤだったらプラコヴッとか??よっ!久しぶりっ!プラコヴッ・・すまん悪ふざけが過ぎました。
私のブログに読者が一人出来ました・・が・・ちょっとアキバ系なのか?男性でした。がっくし・・
また訪問致しまする・・
プラスコーヴィヤの愛称はパラーシャっていうんだよ。
アレクセイはアリョーシャだよ。
ロシアの名前ってなんか決まりがあるみたいで、難しいよね。
たとえばステパンの子供たちには、女の子ならスレパーノヴナ、男の子なら
ステパーノヴィチってつくんだよ。
アレクサンドラ・ステパーノヴナ・パグロフとか、
アレクセイ・ステパーノヴィチ・パグロフみたいに。
ちなみにステパンはステパン・ミハイロヴィチ・パグロフだから
お父さんがミハイル(?)かと思われる・・・
最近なんとなく分かってきたよ。
ブログの読者さん、見てみようと思ったけどどこ見ればいいの?
コメントのとこじゃないよね?
そうか、『家族の記録』というのは普通の家族の記録なんですね。カラマーゾフ一家みたいだったらおもしろいんでしょうけど…。読もうかどうか迷ってしまいますね。でもそんなにつまんないわけではなさそうですし、気の向いたときにでも読んでみようかな…
それにしてもステパン・ミハイロヴィチの父親の名前がミハイルだということにはよく気が付かれましたね。誰かに教わらないでこのことに気付くというのは、かなりの洞察力だと思いますよ。このナントカヴィチという部分は父称なんですね、実は。←なんか偉そうに言ってますが、感心しているのです。
ペーチャさんはピョートルなんですね? 大帝ですね?
『カラマーゾフの兄弟』は読んでないのですが、解説などから察するに
けっこう人間の本質に切り込んだ作品のように思えるのですが
『家族の記録』はどちらかというと女目線のありふれた物語のような気がします。
小姑が意地悪とか、ステパンが横暴だけど一家のよりどころという
ホームドラマ的なすごく分かりやすい内容になってるんです。
私が面白いと思ったのは、何か思想や哲学を伝えようというよりは
「うちのじいちゃんとかあちゃんはスゴいぜ!」ということだけが
全編に漂っている作品が、小説として成り立っていることなんです。
何の批判もしていないので検閲などは問題なかったと思いますけどね。
どうしてこの小説が面白かったのかは、自分でも分かっていないのですが
もし読む機会があったら感想を聞かせて下さいね。