今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

あなたが呼ぶ声

2011-02-28 17:53:58 | 

「○○○○さぁ~ん」。

昼下がりの

人混みの中で

あなたが呼ぶ声

温かく

心の中に花が咲く。

あなたに似た

菜の花のような

明るくやさしい花・・・。

大地を春の色に染める花・・・。

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スノードロップ

copyright Maoko Nakamura


「大山(だいせん)賛歌」

2011-02-26 10:44:07 | 

彼女は山の歌を歌った。

私がいつも窓から見ている

その山の・・・。

身体に刻まれた

景色や思い出が蘇る。

山に抱かれるような気がした。

山は彼女となって私たちを包み

彼女は山となって私たちを包んだ。

コンサートが終わって

迷わず

彼女のところに行くと

腕に抱かれた。

やっと母を見つけた子どものように・・・。

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花かんざし

copyright Maoko Nakamura


ひっそりと冬は・・・

2011-02-25 09:44:02 | 自然・植物

あんなに

ひっぱりだこだった

時には奪い合いとなった

暖房器具が

ひっそりと部屋の隅で

沈黙している日が多くなり

家の中にも春が訪れる。

あんなに

ぴったりはおっていた

片時も離せなかった

厚い上着が

ひっそりとフックの上で

眠っている日が多くなり

身の回りにも春が訪れる。

冬は去る

春を喜ぶ人の

気を煩わせないように

ひっそりと・・・。

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福寿草

copyright Maoko Nakamura


「早春賦」と中医学

2011-02-24 09:54:15 | 自然・植物

「春は名のみの 風の寒さよ」(早春賦)。

春の風は思いのほか冷たくて・・・。

はやる気持ちもあるるものの

毛穴の状態にも

関係しているという。

大地が緩んで

虫たちが出てくるように

皮膚も緩んで

温かい季節に備えるのだ。

この時期、中国の人たちは

皮のジャンバーを着るという。

開いた毛穴から

冷たい風の邪が入らないように。

春の風邪にご用心!

上手に備えて元気な春を!

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バラのブーケ

copyright Maoko Nakamura


立ちはだかる壁

2011-02-23 09:14:04 | 自分

私の前に

立ちはだかるあなたよ。

「あなたは誰だ?」。

そう尋ねるとあなたは言った。

「あなたは誰だ?」と。

「先に答えよ」。

そう言うとあなたは言った。

「先に答えよ」と。

私の前に巨大な壁のように

立ちはだかるあなたよ。

あなたが私であり

私があなたであることは

もう気づいている。

ありがたいことに

やっと正体を現してくれたのだな。

そろそろ超えよと。

さあ、踏み出すのだ。

すたすたと散歩する人のように

歩むことに疑問など挟まず・・・。

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クリスマスローズ

copyright Maoko Nakamura


季節(とき)の兆し

2011-02-22 19:54:05 | 自然・植物

空は蒼く

水は水面にきらめき

風は冷たいけど

もう冬の風ではなく・・・。

木々の芽が膨らみ

球根は頭をもたげ・・・。

新しい季節(とき)の

兆しはここかしこにある。

目を凝らせば

見えてくるのは確かな未来。

歩むべき道を

見失わないために

兆しを見逃すな。

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チューリップ

copyright Maoko Nakamura


「偉いね、えっちゃん」

2011-02-21 09:14:03 | えっちゃん

えっちゃんは

自分のことは自分でするよ。

部屋の電気を消したり

洋服を畳んだり

何かを持ってきたり。

頼めばやってもらえる時でも

そんなことを

ちっとも考えていないように。

きっと本当に考えていないんだね。

えっちゃんは小さいけど

自分のことは自分でするよ。

偉いね、えっちゃん。

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しろつめぐさ

copyright Maoko Nakamura


冬と春のはざまに…

2011-02-20 10:44:00 | 自然・植物

部屋の窓から見える

今だ白いものをまとっている山へ行く。

町の雪はすっかり解けたが

車で10分ほど走ると

ポツリポツリと雪が現れ

やがて一面の銀世界となった。

路肩には1メートル以上はあろう雪が

地層のように筋を描いて重なっていた。

白いものをまとった山には

裸の木々が広がり

端(は)を五分刈りのごとく縁取っていた。

その白と灰色の景色が

和やかに見えたのは

もう木々が

小さな芽をはらんでいるからだろうか。

そして雪解けの頃には

たくさんのみどりごが

その枝で瑞々しい産声を上げるのだ。

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マーガレット

copyright Maoko Nakamura


天気と元気

2011-02-19 10:24:03 | 自然・植物

目が覚めて窓を見ると

結露の筋を映しながら

明るい光が障子に広がる。

予報通り良い天気。

「天気」。

天の気。

「天気の日」。

天の気がいっぱいの日。

外に出ると風も穏やかで

天の気をたっぷりいただく。

思いがけぬ贅沢に

心身がほころび

頑ななものが消えていく。

そして元の気を取り戻し

「元気」になっていく。

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水仙

copyright Maoko Nakamura


「ありがとう、えっちゃん」

2011-02-18 10:03:59 | えっちゃん

えっちゃんは

髪を結んでいるよ。

たいていいつも。

一つだったり

二つだったり

みつ編みだったり

いろんなふうに。

それがとてもかわいくて

私も結ってみたよ

昔していたみたいに。

〝ごましおのびん〟となり

もう似合わないと思っていたけど

「なかなかいいじゃん!」

「ありがとう、えっちゃん」

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オヒアレフア(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


伊予柑-いい予感

2011-02-17 10:34:00 | 食べ物

瀬戸内の島で育てられた

伊予柑が届いた。

皮をむくと

甘く優しい香りがふんわり。

農薬や肥料は使わず

太陽や潮風、雨といった

自然のごちそうだけで実った果肉が

スーッと体になじんでいく。

「伊予柑-いい予感!」

そんな広告もあったよね。

いい予感は

外からやって来るものではなく

内なる喜びの声かもしれない。

元気をもらった細胞たちの

「ありがとう、頑張るよ」という・・・。

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グズマニア(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


「上手になったね」

2011-02-16 11:03:59 | えっちゃん

えっちゃんは

「やってみる?」と聞くと

「できない」と言うよ。

最初はいつも。

でもやっていると

自分でできるように

なってきたよ。

「上手になったね」と言うと

えっちゃんは

コクリとうなずいたよ。

「あれ?」「やったー!」

そんな気持ちを

ぱっと表情(かお)に咲かせて・・・。

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蘭/デンドロビウム(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


眠りという癒し

2011-02-15 10:14:06 | 自然・植物

大きな宇宙の中に

小さな宇宙である体を横たえ

太陽と月である目を閉じる。

雷(怒り)や雨(涙)も遠ざかり

河(血液)は静かに流れ

眠りの中で

気(エネルギー)に癒される。

春と秋は「早寝早起き」

夏は「遅寝早起き」

冬は「早寝遅起き」。

いずれの場合も

1時~3時を入れるのが良い。

重労働をしている肝を休めるために・・・。

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ノボタン(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


ハッピー・ヴァレンタイン

2011-02-14 11:54:05 | 気持ち

高校のとき

朝、下足場で待ち構え

ドキドキしながら

チョコレートを渡し

「ありがとう」の

ひと言で終わった

ヴァレンタインデー。

恋の花は

咲かなかったけど

自分を励まし

河を飛び越えた

記念すべき

ヴァレンタインデー。

あの日があって

今日がある。

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ビオラ/野うさぎミーモ(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura