昨日の午後
断末魔のような
土砂降りが止み、
梅雨が明けた。
まだ空は
すっきりというわけではないけど、
朝は爽やかな夏の朝。
夏至からひと月以上経ち
日の出の日差しも
心なしか優しく
早起きが楽しいころ。
心のどこかに
夏との別れを惜しみながら
夏を楽しむ。
終わりが近づいた恋を
愛しむように。
ほたる
花梨の実がこんなに大きく。
夏の太陽をたくさん食べて
実りの秋の準備中だ。
七月も終わりかけ
八月の声が聞こえてくると
秋がほのかに匂い立つ。
そうはさせまいと
蝉が懸命になけども。
花梨〈バラ科〉
ほたる
ときどき、懐かしそうに窓の外を
眺めているほたる。
猫も夢を見ているのではとされている。
人間が夢を見るときの
レム睡眠（体は眠っているが脳は起きている）が
人間より長いとことがわかっている。
睡眠中も危険が伴う野性暮らしのためだという。
一方、脳をよく使う人間は
体も脳も眠っている
ノンレム睡眠を多くすることで
脳の疲れを癒しているらしい。
ほたるはどんな夢を見てるのだろう。
母さんやきょうだいたちの夢を
見ることもあるのだろうか。
ほたる
ミント〈シソ科〉
猫にお魚フードをあげると
おいしいにゃんと食べてくれる。
おいしそうに食べるのねと、
肉をあげると
おいしいんにゃんと食べてくれる。
それで、お魚フードをあげると、
なんだ魚か、肉がいいにゃんと態度で言い始める。
魚フードを食べるまで飼い主が待つか、
肉が出るまで猫が待つか、
根競べが始まるが、
あまり飼い主が勝つことはない。
犬は集団で狩りをする動物なので
文句を言っていたら、
他の犬に食べられてしまう。
猫は単独で狩りをする動物なので
割と自分のペースで食べられる。
そして、犬は雑食になり、
猫は肉食をキープ。
かれんはご飯に肉のほか、
野菜などを入れても食べるが、
ほたるはミンチに少しでも野菜が
入っているとあまり食べない。
というかほとんど食べない。
ふむふむ…。
犬と猫を一緒に飼う上で
いちばんしてはいけないことは
無理に仲良くさせようとすることらしい。
本当にそう思う。
人間だって無理には仲良くなれない。
ほたるが気になって気になって
この頃、ちょっとブルー気味（？）のかれん。
一緒にいるときも、
その猫よりも優れた嗅覚で
飼い主の体をクンクン。
いくらかれんに優しくしても
飼い主がどんなことをしていたか
ちゃんとお見通しだ。
ほたる
窓越しにじっと見つめあうふたり。
先に猫パンチで
ちょっかいを出したのはほたる。
もちろん、空を切るだけ。
それもちょっと自信なげに。
それでも猫の威信をかけて。
動じないかれん。
窓越し対決は
これからしばしばあるかもしれないが、
ふたりで折り合いを
つけてもらうしかない。
今まであまりほたるのことを
気にしていなかったかれんが、
扉のガラス越しにほたるを見て
ダッシュで走り出す。
ほたるはびっくりして逃げる。
お互いに気になるようになってきている。
家に入れいるのは夜、玄関だけだけど、
自由に庭を歩け、散歩にも行けるかれん。
外には出れないけど、家の中で遊んでもらえるほたる。
ともに一長一短だけど、
ともにより長の方を感じてくれればと。
それには飼い主の接し方がなすところも大きいのだろう。
ほたる
いつもの時間に起きると、
ザーザー降り。
かれんはまだ散歩に行かないというので
空いた時間に
気になっていたところの拭き掃除。
すると、
すかさず絡んでくるほたる。
リビング森を走り回るほたるに
かれんの動きが
ゆったりに思えるこのごろ。
ほたる