今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

ネコ占い

2011-06-30 23:33:57 | 遊び・歳時

テーブルの上に

並べられたたくさんのネコの折り紙。

茶色のネコ、黄色のネコ、黄土色のネコ・・・

笑っているネコ、おすまししているネコ、眠っているネコ・・・

「この中から好きなネコを選んでください。

ネコ占いをします」

彼女は言った。

ある人が一匹のネコを選らんだ。

「このネコを選んだあなたはとってもナイーブ。

時々落ち込んだりもするけれど

この夏はいいことがありそうな予感!」

彼女は答えた。

明日から7月。

「みなさまが元気に夏を過ごせますように!」

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マリーゴールド〈キク科〉

copyright Maoko Nakamura


夏には夏の暮らし方

2011-06-29 10:23:56 | 自然・植物

夏に汗をかくことで

1年の解毒をするのだという。

暑さの中で育った夏野菜や果物は

必要な栄養を補給しながら

体に溜まった熱を

穏やかに取ってくれるのだという。

気が充満している夏は

遅寝早起きがいいのだという。

中医の先生から教わった

夏の暮らし方。

夏には夏の暮らし方。

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八重のクチナシ〈アカネ科〉

copyright Maoko Nakamura


ベリー・ベリー・ベリー

2011-06-28 22:13:58 | 自然・植物

瑞々しい緑の葉陰に

宝石のような

輝く実をつけた

庭のベリーたちよ。

祝福されし

美しい姫たちよ。

されど

葉をすっかり落とし

老婆のようになった

冬の最中には

何を想って過ごしていたのだ。

嘆きはしなかったのか。

悲しみはしなかったのか。

絶望はしなかったのか。

冬の最中には

何を想って過ごしていたのだ。

こうしてここにいるめに・・・。

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ラズベリー、イエローベリー、ワイルドストロベリー〈バラ科〉

copyright Maoko Nakamura


最後のホタルと最初のスイカ

2011-06-27 09:43:57 | 自然・植物

信号待ちの車窓から

ふと横を見ると

道端の草が話しかけてきた。

「ワタシたちは、ここでがんばるよ」と。

「そうだね、アナタたちはすてきだね」。

そう返すと

草たちは体を揺すって笑った。

つられて私もクスッと笑った。

信号が変わって

車はその場所を離れた。

その日

この夏、最後のホタルを見て

この夏、最初のスイカを食べた。

姉からもう着ないという夏服をもらった。

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イラクサ(ネトル)〈イラクサ科〉

copyright Maoko Nakamura


「やあ、フランソワ!」

2011-06-26 09:13:58 | 物語

「やあ、フランソワ!」

ボクは挨拶をする時

必ずキミの名前を呼ぶよ。

ボクがキミの名前を

忘れないためでもあるけど

キミがキミであることを

覚えておけるようにとね。

「やあ、テイラー!」

キミは挨拶する時

必ずボクの名前を呼ぶね。

キミがボクの名前を

忘れないためでもあるけど

ボクがボクであることを

覚えておけるようにとね。

「やあ、フランソワ!」

「やあ、テイラー!」

互いの名前を呼び合って

挨拶をするのさ。

今、ここに

こうして互いがいることを

祝するためにね。

「やあ、フランソワ!」

「やあ、テイラー!」

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バラ〈バラ科〉

copyright Maoko Nakamura


人は思い出した。

2011-06-25 09:44:12 | 災害

花が開いた。

花は大地に感謝した。

ミツバチが花の蜜を吸った。

ミツバチは大地と花に感謝した。

人が蜂蜜を食べた。

人は大地と花とミツバチに感謝した。

プランクトンが生まれた。

プランクトンは海に感謝した。

小さな魚がプランクトンを食べた。

小さな魚は海とプランクトンに感謝した。

大きな魚が小さな魚を食べた。

大きな魚は海とプランクトンと小さな魚に感謝した。

人が大きな魚を食べた。

人は海とプランクトンと小さな魚と大きな魚に感謝した。

しかし人は感謝を忘れた。

大地が病んだ。

人は大地と花とミツバチの病を背負った。

海が病んだ。

人は海とプランクトンと小さな魚と大きな魚の病を背負った。

そして人は思い出した。

どんな生き物より

たくさん感謝しなければならないことを・・・。

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紫陽花〈アジサイ科〉

copyright Maoko Nakamura


これ以上楽しいことはなく…

2011-06-24 10:24:03 | 遊び・歳時

名前を呼びながら

だっこのまねっこ遊びをすると

「世の中にこれ以上楽しいことはない」

とばかりに

キャアキャア声をあげて笑ってくれる。

それを見る私も

これ以上楽しいことはなく・・・。

たくさん笑って

また少し大きくなったキミは

今日、どんな夢を見るのだろう。

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ルリヤナギ〈ナス科〉

copyright Maoko Nakamura


今日もよい日

2011-06-23 09:34:01 | 自然・植物

明日開く花は知っている。

今日が咲く日でないことを。

明日色づく実は知っている。

今日が実りの日でないことを。

いまだ咲かないことを

悲しく思わず。

いまだ実らないことを

苦しく思わず。

明日開く花は知っている。

明日色づく実は知っている。

今日も

よい日であることを・・・。

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ブラックベリー〈バラ科〉

copyright Maoko Nakamura


キミの傍らに紫陽花の花。

2011-06-21 10:14:09 | 

きっぱりとキミはやめた。

心の声に従って。

それが

いいのかどうかは

わからない。

でも

それがいいと思ったのだ。

だから

それがいいに違いない。

きっと

それでいいのだろう。

キミの傍らに紫陽花の花。

春の終わりと

夏の始まりを告げる花。

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紫陽花〈アジサイ科〉

copyright Maoko Nakamura


ベンジャミンの夏

2011-06-20 15:34:02 | 自然・植物

何も持っていない手から

ハンカチを出す

マジシャンのように

枯れた枝から

1枚また1枚と

瑞々しい緑の葉を出す

ベンジャミン。

枯れた枝のどこに

そんな力が潜んでいたのだ。

その秘密が知りたくて

目を凝らせど

容易にタネは明かしてくれない。

まだまだ修行が足りない

と言わんばかりに・・・。

夏はそこまで。

しかれど、夏はいずこに・・・。

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千日紅〈ヒユ科〉

copyright Maoko Nakamura


おうちカフェ

2011-06-19 10:04:03 | 自然・植物

姉たちが遊びに来て

家で炒ったコーヒーを煎れ

新しくできたパン屋さんの

サンドイッチを食べる。

「おうちカフェみたいだね」

「洗濯物が干してなければね」

梅雨だからというわけではなく

“草花に 庭を取られて おうち干し“。

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ダスティーミラー(粉まみれの粉屋さん)/シロタエギク〈キク科〉

copyright Maoko Nakamura


雨粒

2011-06-18 11:24:02 | 気持ち

庭の板塀に

雨粒が

一つ、二つ、三つ・・・。

その一粒一粒に

世界は宿る。

やがて

あるものは大地に

あるものは空に還る。

そしてまた

いつか

どこかで

再び雨粒になって

並んで世界を楽しまん。

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ペラルゴニウム シドイデス〈フウロソウ科〉

copyright Maoko Nakakura


蛍~地上の銀河~

2011-06-17 11:44:05 | 遊び・歳時

星のごとく輝く蛍を

笹で捕まえて

蛍草を入れた虫カゴへ。

時々、

カゴごと川に浸けて水を与え

夜ごと

その密やかな灯かりを愉しんだ。

そして

子どもの頃には

別の世界であった

闇にもまた馴染んでいった。

ほ、ほ、ほうたる こい。

こっちのみいずはああまいぞ。

あっちのみいずはにいがいぞ。

ほ、ほ、ほうたる こい。

もう昔ほどいないけれど

とっておきの場所が幾つかある。

光に誘われるように

谷間の川へ向かう。

月灯りは思いのほか明るく

水田からは賑やかなカエルの声。

星のごとき光の中で

垣間見るのは銀河の姿。

ほ、ほ、ほうたる こい。

こっちのみいずはああまいぞ。

あっちのみいずはにいがいぞ。

ほ、ほ、ほうたる こい。

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ホタルブクロ〈キキョウ科〉

copyright Maoko Nakamura


自分らしく堂々と

2011-06-16 16:04:01 | バラ・ハーブ

黒点病で

葉をすっかり落とした

枝の先で

紅い小さなバラが咲いている。

ひょろひょろと

でも堂々と・・・。

なんのためらいもなく

なんのてらいもなく

ただ一途に・・・。

紅い小さなバラが咲いている。

自分らしく堂々と・・・。

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ユキノシタ〈ユキノシタ科〉

copyright Maoko Nakamura