今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

地球と気と命と

2013-03-31 09:20:50 | 自然・植物

習いたての人が

一つ一つ意識をして

玄を爪弾くように

一つ一つ意識して

呼吸をする。

一個の

呼吸体となって

生きている

不思議を思い出す。

自分自身が…。

一個の

生命体となって

生かされている

不思議を思い出す。

地球という星に…。

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ムスカリ〈ユリ科〉

copyright Maoko Nakamura


花の傍らで…

2013-03-30 09:33:27 | 自然・植物

花たちはいつも笑っている。

私が苦しんでいるときも

あなたが悲しんでいるときも

誰かが怒っているときも

ただ静かに笑っている。

受け止めた気持ちを

天に返しながら…

地に返しながら…。

花たちはいつも笑っている。

ただ静かに笑っている。

やがて

私とあなたと誰もかれもと

一つになることを

信じて疑わないように…。

花たちはいつも笑っている。

ただ静かに笑っている。

花の傍らに佇むとき

いつしかみなが笑い返す。

花の気持ちと触れ合って…。

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山桜〈バラ科〉

copyright Maoko Nakamura


穀雨のごとく…

2013-03-29 17:24:23 | 

過ぎ去った

時を振り返り

「あっという間だった」と

つぶやいた。

それから

「できるときに

しておかないと」と

つぶやいた。

身近な

人生の先輩から

さりげなく発せられる

言葉ゆえ

素直に心に沁み渡る。

光とともに降り注ぐ

穀雨のごとく…。

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椿〈ツバキ科〉

copyright Maoko Nakamura


あなたを想う時

2013-03-28 09:31:40 | 

あなたを想う時

胸をよぎるのは

喜びよりも哀しい気持ち。

離れて

会えない哀しみか

思い出が

遠くなっていく哀しみか。

あなたを想う時

胸をよぎるのは

喜びよりも哀しい気持ち。

けれど

決して悲しくはなく…。

それでも

時に涙があふれる。

家を離れた子どものように。

あなたを想う時

胸をよぎるのは

あなたという存在の深さ。

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ハナニラ〈ヒガンバナ科〉

copyright Maoko Nakmara


幼なじみ

2013-03-27 09:56:23 | 

保育園からの

同級生にばったり出会う。

お互いすっかり

おじさん、おばさんだが

呼ぶときは

〇〇ちゃん、〇〇くん

と自然と

苗字ではなく名前呼び。

それぞれが

まとってきたものを

するりと抜けて

心はたちまちワープする。

ともに過ごした

あの時、あの場所へ。

一緒にお茶をし

別れて今に戻り

しばし旅の余韻を楽しむ。

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水仙〈ヒガンバナ科〉

copyright Maoko Nakamura


寒返り

2013-03-26 09:18:21 | 自然・植物

冷たい雨の夜

バスを待つ。

「雪または雨」という

天気予報通り

雪ではなかったけど

冷たい雨が

風と一緒に吹きつける。

冬に返ったような

寒さに震え

恨み言の一つでも

言いたくなる。

でもやめよう。

せっかく冬が

別れを告げに

来てくれているのだから。

力を振り絞って

懸命に…。

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椿〈ツバキ科〉

copyright Maoko Nakamura


朗読会

2013-03-25 09:13:10 | 遊び・歳時

7人で詩を読む。

好きな詩を選んで

一つずつ。

紙から解き放た詩は

テーブルの上の

コップに宿り

パンの上に舞い降りる。

7つの詩が

それぞれの胸に

木魂する。

水やパンとともに

あるいは呼気と一緒に

体に入り…。

7人が読んだ

7つの詩が

7つの光となって

体の中で木霊する。

それぞれの心に

虹が架かる。

なんでもない午後に。

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ロベリア〈キキョウ科〉

copyright Maoko Nakamura


雨宿り

2013-03-23 09:12:23 | 自然・植物

モンキチョウが

小雨の中の飛んでゆく。

黄色の羽を

ヒラヒラさせて…。

と、その時

急に雨脚が強まって

モンキチョウは大慌て。

黄色い羽をバタつかせ

近くの木立に飛び込んだ。

それから

二度、三度と場所を変え

やっとの思いで雨宿り。

モンキチョウは雨宿り。

やれやれここで雨宿り。

黄色い羽をそっと閉じ…。

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菫〈スミレ科〉               蒲公英/たんぽぽ〈キク科〉

copyright Maoko Nakamura


お彼岸

2013-03-22 11:45:54 | 遊び・歳時

大山がすっきり見えた夕方

用があり

西の方へと歩いてゆく。

家々の向こうに

茜色の夕焼け。

その温かな

茜色のグラデーションに

きっとそこには

幸せな世界があるに

違いないと思えてくる。

そういえばお彼岸の最中。

彼方の世界も

いつもより身近に。

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椿〈ツバキ科〉

copyright Maoko Nakmaura


別れの味

2013-03-21 09:43:11 | 食べ物

今年も

蕗の薹みそをいただく。

ほど良い苦みは

肝に入り

冬の間に溜まっていた

毒素の排泄を促していく。

冬の体から

春の体へ。

子どもたちだけでなく

こうして

誰もが

旧い季節を卒業して

新しい季節に入っていく。

そうして

別れの味はいつも

ほろ苦い。

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菜の花〈アブラナ科〉 鳥取県伯耆町

copyright Maoko Nakamura


ぐ~んと

2013-03-20 10:04:10 | 気持ち

布団の中で

布団から

手足をはみ出して

伸びをする。

ぐ~んと。

土筆の拳骨のような

頭のごとく…

山桜の鋏のような

葉のごとく…

花々のパーッと開いた

花弁のごとく…。

ぐ~んと伸びをして

春をつかまえる。

かじかむことのなくなった

その指先で…。

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風信子〈ユリ科〉

copyright Maoko Nakamura


フリージアの花束

2013-03-19 09:33:21 | 

とりどりの花が集い

賑やかになった花屋で

選んでもらった花は

真白いフリージア。

甘く優しい香りの

春の花。

赤とオレンジの

カーネーションを添えて

花束にしてもらう。

花束を渡しし人の

胸元でふわりと香り

春の喜びを分かち合う。

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ラッパ水仙〈ヒガンバナ科〉

copyright Maoko Nakmaura


風と雨と…

2013-03-18 09:12:28 | 自然・植物

風が吹き荒れ

カラカラに乾いた大地に

雨が降り注ぐ。

大地が潤い

草木は精気を取り戻す。

待ち焦がれていた

癒しの雨。

けれど

長い雨のあとで

癒してくれるのは

乾いた風。

風は吹き

雨は降る

極まれば他方へと。

他方が極まれば

また他方へと。

大地や草木は佇む

森羅万象の一つとなって。

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菫〈スミレ科〉

copyright Maoko Nakamura


春と大山

2013-03-17 09:42:30 | 自然・植物

日がな一日

お日様に

酔いしれし夕刻

山の肌は

ほんのりピンク色。

やがて

酔いが覚めたように

スーッと

赤味が引いてゆき

夜のとばりに

消えてゆく。

日がな一日

スッキリと

大山を見られる幸せ。

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沈丁花〈ジンチョウゲ科〉

copyright Maoko Nakamura