自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々
部屋の窓から見える
今だ白いものをまとっている山へ行く。
町の雪はすっかり解けたが
車で10分ほど走ると
ポツリポツリと雪が現れ
やがて一面の銀世界となった。
路肩には1メートル以上はあろう雪が
地層のように筋を描いて重なっていた。
白いものをまとった山には
裸の木々が広がり
端(は)を五分刈りのごとく縁取っていた。
その白と灰色の景色が
和やかに見えたのは
もう木々が
小さな芽をはらんでいるからだろうか。
そして雪解けの頃には
たくさんのみどりごが
その枝で瑞々しい産声を上げるのだ。
マーガレット
copyright Maoko Nakamura