今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

「言葉では言えない」

2014-05-31 11:20:51 | 旅行

大州(愛媛県)の和紙屋さんに

置いてあった

昭和40年代製の半紙。

店主に話を聞きと

卓越した書家ほど

古い半紙を好むという。

シミがついていようが

問題なくで

時を経たものがいいという。

新しいものは

1~2年置いてから

使ったりするとのこと。

新しい半紙と

古い半紙とでは

書いた時に

「どう違うか」と問えば

「言葉では言えない」と答える。

「墨の吸収が違うか」と重ねて問えば

「言葉では言えない」と重ねて応える。

友とふたり

妙に納得して店を出る。

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柏葉紫陽花〈ユキノシタ科/アジサイ科〉       勢いよく走る「かれん」

copyright Maoko Nakamura


2014-05-30 07:55:19 | 気持ち

今ここにいる。
夏休みの朝のような
時間を過ごしている。
今ここにいる。
陽当りの良い部屋で
山々にこだます
朝の放送の声を

今ここにいる。
夢から覚めて
夢の続きを見るために。
もう蛍が飛んでいるという
この地で。
今ここにいる。
今ここにいることを
静かに胸に焼きつけながら。

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アストロメリア〈ユリ科他〉                 ボールと遊ぶ「かれん」


「できるかな?」

2014-05-29 04:02:37 | 気持ち

「できるかな?」。

「?」の点に腰掛け

カギマークにつかまる。

しっかりと…。

気がつけば

しかるべき

場所に。

「できるかな?」

できるよ

きっと。

ほうら、ね!

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ヤロー〈キク科〉                    ボールをくわえて走る「かれん」

copyright Maoko Nakamura


犬のこと

2014-05-27 10:50:03 | 「かれん」

自らが

触れることによって

動きを生じた

静物に

怯える犬よ。

けれど

犬のことを

笑うことはできまい。

怯えながらも

果敢に

触れて確かめ

やがて

その正体を知る犬を

どうして

笑うことができよう。

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レースフラワー〈セリ科〉                 海藻をもぐもぐ中の「かれん」

copyright Maoko Nakamura


海辺の散歩道

2014-05-26 13:02:16 | 自然・植物

海辺の散歩道。

この前まで

一面に咲いていた

紫色の花は枯れ

今度はピンクの

浜昼顔。

夏のにおいを

漂わせながら…。

少しずつ表情を変える

海辺の散歩道。

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浜昼顔〈ヒルガオ科〉                     ボールを追いかける「かれん」

copyright Maoko Nakamura


水よ

2014-05-25 23:29:36 | 気持ち

天を

木々を

鳥たちを

映して

佇む水よ。

自ら以外の

あまねきもの映して

佇む水よ。

その穏やかなるとき

あまねきものと

一つになりて…。

その多くが

水からできている

人もまたしかり。

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日野川を彩る朝日            ナスタチューム〈ノウゼンハレン科〉をなめる「かれん」

copyraight Maoko Nakamura


カフェにて

2014-05-23 22:58:38 | 気持ち

湖を臨む

真白いカフェで

流れてきた

あの曲

「イングリッシュマン・イン・NY」。

歌っていたのは

女性歌手で

スティングではなかったけど

いつも

心地よく

胸をざわつかせてくれる

あの曲。

I’m an alien, I’m a legal alien.

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ユキノシタ〈ユキノシタ科〉                野原でポリポリ中の「かれん」

copyright Maoko nakamura


「おめでとう」

2014-05-22 22:17:41 | 

「おめでとう」。

神様はやっぱり

ちゃんと見てくれていると

思った日。

「おめでとう」。

出会いの花が

幾重にも

咲いた日の終わりに

もう一つ

嬉しい知らせ。

「おめでとう」。

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ゼラニウム〈フウロソウ科〉                散歩の折り返し地点に座る「かれん」

copyright Maoko Nakamura


男の子と「かれん」

2014-05-21 20:45:13 | 「かれん」

立ち止まって見ている

視線の向こうに

小学生の男の子。

ちょっと前に

一緒に遊んだ子のような。

最初互いに

怖がっていたけど

すぐにふたりは友だちに。

彼のことを

思い出しているのか

男の子を

目で追う「かれん」。

男の子は通り過ぎ

「かれん」は

何ごともなかったように

また歩き始める。

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源平小菊〈キク科〉                    わんこカップ目指す「かれん」

copyright Maoko Nakamura


バラひらく

2014-05-20 10:02:46 | 

誰も住まなくなった

おばさんの家の庭から

貰い受けたバラが

今年も花をひらかせた。

馨しい香りとともに…。

近所だったこともあり

子どもの頃

よく遊びに行っていた

おばさんの家。

小さかったけど

季節の花が咲いていた庭。

三島由紀夫の死を

さまざまな花の名前を

知った

おばさんとの時間。

おばさんから貰い受けた

思い出が花ひらく。

懐かしい香りとともに…。

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バラ〈バラ科〉                           海を眺める「かれん」

copyright Maoko Nakamura


詩人とは1

2014-05-19 20:57:32 | 気持ち

今後生じるであろう

異なる想いのために…。

私から私へのアーカイブ。

生まれようとしているものの

胎動を感じ

それの志すところを

産声を超えて

言葉にする。

最大限の良心でもって。

広義において

詩人もまた

インタープリターである。

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カスミソウ〈ナデシコ科〉                 腰を下ろしている「かれん」

copyright Maoko Nakamura


犬言葉

2014-05-18 18:03:49 | 「かれん」

犬は

車に乗ってしばらくすると

服の上から

私の腕を舐めはじめた。

それから

素手になっている

手の甲を舐めはじめた。

ペロペロと優しく。

河川敷で

ボールで楽しく遊んだり

散歩をしたあとで。

舐めるという

言葉を持たない

私は

連れてきてくれた人に

「ありがとう」と言った。

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タニウツギ〈スイカズラ科〉               リラックス中の「かれん」

copyright Maoko Nakamura


2014-05-17 17:15:28 | 気持ち

眠ってしまった

古いものを

起こさないように

布団を抜け出し

起きている

新しいものを

少しずつ

身に着け

1日の準備をする。

その気配に

犬は「ウォンウォン」と

声を立てる。

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ハニーサックル〈スイカズラ科〉             ちょっとかっこいい「かれん」

copyright Maoko Nakamura