今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

キミなれば…

2013-04-29 22:19:31 | 気持ち

太陽のような

キミなれば

輝けばいいんだ

キミらしく。

衒いも

迷いも

解き放ち

頭をあげて

空を仰ぎて…。

不安も

不信も

手放して

心を開いて

光を浴びて…。

太陽のような

キミなれば…。

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石楠花(しゃくなげ)〈ツツジ科〉      山藤〈マメ科〉         山吹〈バラ科〉

copyright Maoko Nakamura


旅への切符

2013-04-28 10:10:53 | 気持ち

新緑の

葉の上の

虹色の照り返し。

その輝きに

心を寄せれば

久遠の太古へ

あるいは

遥か宇宙へと

誘われる。

居ながらにして

今、ここで。

虹色に照り返す

緑の葉。

予約なしで

愉しめる

旅への切符。

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麦〈イネ科〉(鳥取県日吉津村)

copyright Maoko Nakamura


雨の街角にて

2013-04-25 09:08:45 | 

何をして

過ごしたではなく

どんな気持ちで

過ごしたか。

ともに居ることで

その旨を伝え

その姿を見せてくれる人よ。

言葉ではなく

存在そのもので…。

80余年の時を経た…。

ありがたきご縁と

かけがえのない時を

いただく。

義母の命日に

雨の街角にて…。

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姫空木(ヒメウツギ)〈アジサイ科〉

copyright Maoko Nakamura


紫色の花

2013-04-22 11:05:06 | 

寒くて

庭に出ていない間に

咲いていた紫色の花。

紫色は

遠く離れた友が好きな色。

花を見ながら

どうしているのだろうかと

思いを馳せる。

振り返れば

出会ってから

四半世紀上の

時が過ぎ

ともに齢を重ねぬ。

紫色は

遠く離れた友が好きな色。

咲いているのは

懐かしい日々。

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アジュガ〈シソ科〉

copyright Maoko Nakamura


冬の子

2013-04-21 09:37:06 | 物語

「子どもが10人生まれたよ」

冬は嬉しくて

木枯らしピューピュー

吹きまくる。

あまり勢いよく吹いたので

子どもがひとり

ピューと春まで飛ばされたよ。

飛ばされた子どもは

悲しくてピーピー

泣いたものだから

春がなんだか肌寒い。

見かねた春は

冬への道を教えたよ。

冬の子どもは

時々ピーピー泣きながら

夏と秋を通って帰ってきたよ。

冬に帰った冬の子は

途中で体が温まり

小春日和になったとさ。

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フリージア〈アヤメ科〉

copyright Maoko Nakamura


ある名前

2013-04-20 18:57:47 | 気持ち

人は願い込めて

名前をつける。

頭に宿った名前は

折に触れて

その意味を考える。

名前は次第に

下へと降りて行き

ある日突然

腑に落ちる。

そしてはじめて

その意味を味わう。

それから

名前は足に降り

人は込められた

その願いを歩んでゆく。

自らの歩みとして

もう迷うことなく…。

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イカリソウ〈メギ科〉

copyright Maoko Nakamura


みかん色の風

2013-04-19 09:43:53 | 自然・植物

駅のホームで

電車を待つ。

暑くもなく

寒くもなく

この上なく

心地よい風が通り過ぎる。

色で言ったら

きっとみかん色。

黄色を

うんと濃くしたような。

心地よさの中で

ほっと力が抜けて

ぽっと新たな力が湧いてくる。

体にも春がやってきた。

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冬知らず〈キク科〉

copyright Maoko Nakmaura


父のスタンド

2013-04-18 09:48:07 | 

デスクスタンドの

電球を替えてもつかなくなり

新しいものを買う。

以前のものは

父が余命6か月とわかった時に

東京と故郷とを

飛行機で度々往復し

そのポイントでもらったものだった。

思い出になるものをと

黒いスタンドを選んだ。

以来20数年、

傍らで照らし続けてきてくれた。

場所や机は変われど

どんな時も黙々と…。

手を伸ばせばいつでも…。

その灯りに照らされ

なんとかここまで

歩んでこれたのだ。

新しいスタンドは

ワインレッドのLED。

「もう自ら照らしなさい」

と父は言う。

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八重桜〈バラ科〉

copyright Maoko Nakmaura


春風の中で

2013-04-16 10:57:37 | 自然・植物

昨日は蕾だった花が咲き

夕べよりも欅の葉が

一回り大きくなった春の朝。

心地よい風の中で

新しく生まれたものが

明日の歌を歌えば

名残のススキは

在りし日々を爪弾きぬ。

タタン、タトン…。

その乾いた音が

新しきものたちの

瑞々しい歌と

しなやかに響きあう。

それぞれの想いを胸に

それぞれの今が響きあう。

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花海棠/はなかいどう〈バラ科〉

copyright Maoko Nakamura