今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

レディ・オブ・シャーロット

2020-06-16 13:04:57 | バラ・ハーブ
アプリコット色のバラが好きで
この春、買った新しいバラ。

名前はイギリスの詩人、
アルフレッド・テニスンの詩に
由来するという。
外の世界を直接見たら
死ぬと呪いをかけられていた
川の中州に住むシャーロット姫。
そのため、鏡を通して外の世界を見ていた。
けれど、ある日、
ランスロット卿の歌声に魅かれ、
直接、外を見てしまう。
そして、ランスロット卿のところに
行こうとするものの
ランスロット卿のいる岸辺に舟が着いたときは
息絶えていたという悲しい詩だ。

きっと明日には咲くだろう。
バラ/レディ・オブ・シャーロット〈バラ科〉
昨日の明日(今日)咲いた!

思い出のバラ

2015-10-20 19:05:09 | バラ・ハーブ
子どものころ
おばさんの庭に咲いているのを見て
知ったバラの美しさ。

おばさんはとうに亡くなり
誰も住まなくなった家の庭から
このバラをもらい受けたのは数年前。

そして
名前のわからないこのバラを
おばさんの名にちなんで
「マダムシルク」と呼んでいる。

今年は春には咲かなかったけど
秋の光の中で
美しい花弁をほころばす。

おばさんの思い出は
次第に遠くなっていくけれど
バラが咲くたびに在りし姿が蘇る。

かぐわしいバラの香りのように
ほんのりと。


バラ〈バラ科〉

木洩れ日のバラ

2015-10-14 10:24:28 | バラ・ハーブ
いつもは躊躇して
買えないバラを
躊躇なく手にしてレジへと向かう。

部屋に差し込んでくる
木洩れ日の中に
その花々を置きたくて…。

水切をしっかりして
チョコレートの缶に生けてみる。

中ほどで
光をまとっている
オレンジ色のバラは
ラ・カンパネラ。

カランコロン
カランコロン

花びらの上で
やってきた木洩れ日が
秋のメロディーを奏でる。


バラ〈バラ科)

秋の光と風の中で

2015-09-26 11:50:35 | バラ・ハーブ
塀の隙間から乗り出して
秋の光と風の中で
やわかな花びらと香りを
ほころばせていたきみ。

「気持ちいいな~」と
つぶやきながら。

こがれてやまないバラ
スキャボロフェアー。

ここ数年
春と秋が短かったが
お盆が終わると
すとんと気温が下がり
今年は秋が長いという。

秋の光と風の中で
何をしよう。

「気持ちいいな~」と
つぶやくために。

こがれてやまないきみなれば。


バラ/スキャボロフェアー〈バラ科〉

黄色いバラ

2013-11-14 22:36:50 | バラ・ハーブ

温かい時季に

咲こうとしては

虫に食べられた黄色いバラ。

何度も何度も…。

今日また咲いた。

冷たい風の中で…。

虫たちがいなくなる時季を

待っていたように…。

「大切なのは試みることだ」

そういってキミは

雪の最中にも咲くのだろう。

切られて売られ

飾られて枯れても

花瓶の中で根を出して

大地に還ったキミだから。

Photo

バラ〈バラ科〉

copyright Maoko Nakamura


夏のバラ

2013-08-13 10:16:45 | バラ・ハーブ

誰がために咲く

夏のバラ?

我がために咲く

花一輪。

ここ(地球)に生きし喜びを

そこ(宇宙)からの彩にかえて。

誰がために咲き…。

我がために咲き…。

こことそこを

一つに結びて

夏のバラ。

光の彩濃き夏の日に…。

Photo 2

バラ〈バラ科〉

copyright Maoko Nakamura


バラの涙

2012-10-23 10:22:59 | バラ・ハーブ

風が止み

雨だけが残った

秋の朝。

涙を溜めて

佇むように人のように

バラ一輪。

顔を近づけると

ふわり優しい香り。

冷たい雨が

降り続く秋の朝。

涙を超えて

ほほ笑む人のように

バラ一輪。

深まる秋の

雨の朝の贈り物。

3

バラ〈バラ科〉

copyright Maoko Nakamura


バラの想い

2012-10-06 09:04:00 | バラ・ハーブ

「美しいから棘がある」

のではなく

「棘があるから美しくなった」。

自らの性を

受け入れながら、

だからこそ

乗り越えようと

ひたむきな想いを重ねて…。

ふと

そんな気持ちが花開く…。

秋のバラの咲く小さな庭で…。

Photo

バラ/マルキーズ・ドゥ・ラ・ロシュジャクラン

copyright Maoko Nakamura




花の力

2012-08-04 09:22:05 | バラ・ハーブ

ガラス壜に入れ

仕事場の机に迎えた

バラの乙女たち。

アプリコット色の

匂えるような彼女たちに

似合うようにと

机の上を片付ける。

文具や本で

ごちゃごちゃしていた

机上がすっきり片付く。

あっさりと…。

Photo_2

バラ〈バラ科)

copyright Maoko Nakamura


梅雨の気配

2012-05-31 14:28:52 | バラ・ハーブ

梅の木を見上げれば

大粒の緑の実。

梅が実れば

梅雨も間近。

バラたちは

ドレスが濡れないうちにと

かしこで着飾り舞踏会。

風よ

今しばらく雨を連れ来るな。

どんなに田んぼのカエルが

雨乞いの歌を歌っても。

いまだ蕾の

スキャボロフェアーが

踊り終わるまで…。

Photo Photo_3

梅〈バラ科〉 バラ/バレリーナ〈バラ科)

copyright Maoko Nakamura