今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

無縁社会の縁(えにし)

2011-02-12 16:14:05 | 

おからクッキーの話していた

彼の言葉が突然止まった。

顔は微かに震え

目は涙で潤んだ。

その震えは私の心を震わせ

その涙は私の目を潤ませた。

沈黙の間に

彼は何を見たのだ

自分自身の心の中に。

彼の沈黙に

私は何を見たのだ

自分自身の心の中に。

「縁(えにし)」

いのちの絆。

噛みしめるように

再び彼の言葉が始まった。

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梅(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


それからえっちゃんは・・・

2011-02-11 12:54:16 | えっちゃん

えっちゃんは

「~しようか」と聞くと

「いやだ」と言うよ。

最初はいつも。

でも待っていると

「いいよ」と言うよ。

それから

えっちゃんは

「~しようか」と聞くと

「うん」と言うようになったよ。

それからそれから

えっちゃんは

「~して」と言うようになったよ。

4月になったら

また一つお姉さんだね。

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ジュリアン(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


分かれ道は一本道

2011-02-10 18:24:09 | 気持ち

道はいつも分かれている。

昨日、歩いた道も

今、歩いている道も

明日、歩く道も・・・。

なのに振り返ると

一つの道が続いている。

まるで最初から

一本道だったかのように・・・。

あなたの道も

わたしの道も

一つの道がうねうねと・・・。

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アワユキエリカ(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


目と心に映る風景

2011-02-09 23:44:03 | 気持ち

1日が24時間であることは

如何ともしがたく・・・。

けれど何をしたかで

目に映る風景が違ってくる。

何を思ったかで

心に映る風景が違ってくる。

今日の目には

今日の心には

何が映ったのだろう。

山の町の残雪と

あなたからもらった

いいものと

長く丁寧に暮らすという心。

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蘭/デンドロビウム(とっとり花回廊)

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冬の食養生

2011-02-08 11:04:02 | 食べ物

人参、蜜柑、八朔、檸檬・・・。

橙色や黄色のものを

ジュースにしていただく。

足りない光を補うために。

「身体の中で輝けよ」と。

生姜、大蒜、葱、唐辛子・・・。

身体を温めるものを

スープにしていただく。

足りない熱を補うために。

「身体の中で燃えよ」と。

人参、蜜柑、八朔、檸檬・・・。

生姜、大蒜、葱、唐辛子・・・。

大地は薬屋

台所は薬箱。

自分の主治医は自分自身。

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蘭/オンシジューム(とっとり花回廊)

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冬から春へ走る列車

2011-02-07 22:54:03 | 自然・植物

米子から岡山まで

中国山脈を

横断する列車に乗る。

進むにつれて

雪が多くなり

山の中は今も

いちめんの銀世界だった。

分水嶺を越えると

雪は急速に少なくなり

別の世界が現れる。

くすぐったい思いがして

山をよく見ると

柔らかな陽射しの中で

もう山が笑っていた。

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胡蝶蘭(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


背中をポン!

2011-02-06 22:54:07 | 

日曜の夜の楽しみに

500円を握りしめて温泉へ行く。

フロントで500円を出すと

「今日から700円です」と言われる。

「500円しかない」と言うと

「今日から700円です」と再びきっぱり。

「もう、いいや。今日はやめ」と

いじけ気味に家に帰る。

ところが、家に着くと

今度は700円を握りしめて

再び温泉に向っていた。

行けばやっぱり気持ちいい。

めげずに運命を切り開いのだ。

些細なことかもしれぬが

いつものようにはいじけずに・・・。

昼間、大して役に立てなかったのに

心温まるメールをくれたSさんが

ポンと背中を押してくれた気がした。

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胡蝶蘭(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


洗濯物の忠実な仕事

2011-02-05 11:13:59 | 自然・植物

部屋の中で

1週間かかっても

乾かなかった洗濯物が

2,3日で乾くようになってきた。

春を感じているのだ。

そして乾く速さは徐々に増し

夏には数時間で

仕上げてくれるようになる。

洗濯物は我が家で

最も忠実な働きものなのだ。

それなのに

「乾かない」と

ブツブツ文句を言いながら

ストーブの前で

熱い思いをさせていた。

忠実な仕事に幸いあれ!

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胡蝶蘭(とっとり花回廊)

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立春の道

2011-02-04 09:24:02 | 自然・植物

いつものように

いつもの道を歩く。

少しして

いつもより

大股で

歩いていることに気づく。

そうだ、

今日は

コートのボタンを

とめていない。

昨日まで

しっかりととめていた。

シャイなコートの裏地が

そっと覗いてつぶやいた

「春が来たんだね」。

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蘭(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


心を耕す

2011-02-03 13:14:01 | 気持ち

感謝の気持ちを伝えることで

自分の心を耕していく。

柔らかくいられるようにと・・・。

そして

風や鳥が

種を運んでくれた時

その、今は小さな未来を

しっかりと育むことができるようにと・・・。

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蘭(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


雪とミモザ

2011-02-02 09:24:00 | 気持ち

ミモザに溜まった雪を

棒ではたいて落とす。

葉にまとわりついた雪の

その重みで折れてしまわないように。

ぐったりしていたミモザが

南欧の風景が似合いそうな

軽さを取り戻す。

こんなふうに誰かに

雪をはたいてもらってきたのだろう。

心に重くのししかっている雪を。

家族に

友だちに

恋人に

周りの人に

あるいは記された言葉に。

意識的に

あるいは無意識に。

優しく

時には厳しく。

そして冬を越せたのだろう。

ミモザに溜まった雪を

棒ではたいて落とす。

春に咲く

太陽の卵のような

黄色い小さな花を想いながら・・・。

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クレマチス/ジングルベル(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura


胸に刻め

2011-02-01 20:44:04 | 

人は

愛されることで強くなり

愛することでより強くなる。

胸に刻め

自分自身の。

しっかりと

深いところに・・・。

いかなる時でも

かける言葉を

間違えないために・・・。

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カサブランカ(とっとり花回廊)

copyright Maoko Nakamura