今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

『なんでもない午後に』

2013-01-31 13:36:50 | 気持ち

庭の冬知らずが

咲いた日に

届けられた

真新しい詩集

『なんでもない午後に』。

パラパラと

ページをめくると

甦るのは

その時々の

まぎれもない想い。

そして

様々な人への

心からの感謝の想い。

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冬知らず〈キク科〉  

『なんでもない午後に』(中村真生子著 コールサック社)

http://www.coal-sack.com/syosekis/view/850/850

copyright Maoko Nakamura


賑やかな声

2013-01-30 22:23:55 | 自然・植物

至る所で

小さな春の

ベビーラッシュ。

もし

どんな

かすかな声でも

聞くことができたなら

至る所で

賑やかな春の

産声を聞くことだろう。

ほら

桜やこぶしの木の下で

水仙の土手や草むらで…。

人はだれもいなくとも

賑やかな…。

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こぶしの蕾〈モクレン科〉

copyright Maoko Nakamura


第三の故郷

2013-01-29 10:31:53 | 気持ち

この町に越して来てから15年。

歴史サークルの方から

改めてこの町の

歴史を聞く機会に恵まれる。

知っているようで

知らなかったこの町の歴史。

話を聞くことで

親しみや魅力を感じ

ますます好きになった。

実際、思っていたより

ずっと面白い町だった。

今までなんとなく

宙ぶらりんだった根が

すっと張っていくのを感じた。

植物より不器用な人間は

根を下ろすまでに

時間がかかるのだろう。

だから故郷は尊いのだろう。

生まれ育った町

青年期を過ごした町

そしてここ。

この町が昨日から

私の第三の故郷となった。

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クリスマスローズの蕾〈キンポウゲ科〉

copyright Maoko Nakamura


雪時計

2013-01-28 09:22:28 | 気持ち

白い砂粒のような雪が

真っ直ぐ天から落ちてくる。

砂時計の砂のように

サラサラと…。

時が降っている。

コクコクと…。

雪が降りやんでも

決して降りやまない

砂時計の中に暮らしている。

けれど

恐れることはない。

砂時計のようには

ひっくり返すことができなくても

人はそれを

ひっくり返すことができる。

「一瞬は永遠、永遠は一瞬」という

言葉とともに生きることで…。

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大山町(鳥取県)

copyright Maoko Nakamura


ハーバルライフ

2013-01-27 09:42:48 | 自然・植物

冷たい風の中を

早朝から1日移動し

帰ってきたら

喉はイガイガ

頭はズキズキ

唇はカサカサ。

体の抗体反応を助けるべく

生姜とローズヒップの

ハーブティーを飲み

ホホバ油やミツロウが

ベースのハーブクリームを

乾燥した唇に塗る。

ありがたいことに

翌朝には

イガイガも

ズキズキも

カサカサも治まった。

「川で失ったものは

川で見つかる」ように

自然で損なわれたものは

自然が修復してくれるのだ。

私たちもまた自然の一部ゆえ。

遥か太古からまぎれもなく…。

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ローズマリー〈シソ科〉

copyright Maoko Nakamura


雪のホーム

2013-01-26 23:13:23 | 旅行

山間の駅の

雪のホームを挟んで

並んだ列車。

単線ならではの

待ち合わせ。

向こうの列車は

東京へと向かう

寝台特急。

すでに灯が落とされ

雪の中に

ぼんぼりのように横たわる。

すれ違いざまに

最後の車両に乗っていた

子どもが手を振る。

美しい影絵となって…。

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大山町(鳥取県)

copyright Maoko Nakamura


時薬(ときぐすり)

2013-01-24 11:22:40 | 気持ち

悲しみに

染まった想いを

吐き出していく。

ひと呼吸、ひと呼吸。

悲しみが薄まるまで

ひと呼吸、ひと呼吸。

希望に

満ちた想いを

吸い込んでいく。

ひと呼吸、ひと呼吸。

喜びが輝くまで

ひと呼吸、ひと呼吸。

ひと呼吸、ひと呼吸

時とともに…。

悲しみの涙が

夜空に輝く

星となるまで…。

ひと呼吸、ひと呼吸。

残されたものに与えられし

時という薬。

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オキザリス〈カタバミ科〉

copyright Maoko Nakamura


青いチラシ

2013-01-23 10:54:36 | 

互いに未来だけを

見つめていたあの頃

二人の間にあった

手のひらほどの

青い小さなチラシ。

載っていたのは

映画のタイトルやスタッフや

キャストやその写真や…

そして1行のコピー。

互いに未来だけを

見つめていたあの頃

二人の間にあった

澄み切った夏空のような

青い小さなチラシ。

あなたはそこから羽ばたいた。

本物の青い空へと。

あれから30年。

忘れじの

青春の1ページ。

心の水底に映る

青い夏空のようなページ。

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ハナミズキ〈ミズキ科〉

copyright Maoko Nakmaura


日がな一日

2013-01-22 21:54:33 | 気持ち

日がな一日

雨模様。

空も

山も

木も

地も

それぞれに

雨の模様。

日がな一日

雨模様。

堪え切れない

涙のように

はらはらと

拭い切れない

涙のように

しとしとと

日がな一日

降り続く。

日がな一日

雨模様。

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チェリーセージ〈シソ科〉

copyright Maoko Nakamura


2013-01-21 10:23:04 | 気持ち

春の日の

東風のような…

ただそこにいるだけで

心安らぐ…。

夏の日の

木陰のような…

ただそこにいるだけで

癒される…。

秋の日の

木漏れ日のような…

ただそこにいるだけで

満たされる…。

冬の日の

陽だまりのような…

ただそこにいるだけで

幸せな…。

ただそこにいるだけで…。

ただそこにいるために

そこにいる。

あなたの隣に…。

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デージー〈キク科〉

copyright Maoko Nakamura


春の声

2013-01-20 10:13:13 | 自然・植物

洗濯をしていると

庭から

呼ばれている気がした。

「もしや?」と思って

出てみると

「やっぱり!」。

水仙が真白い蕾を

ほころばせていた。

春になると

外に出たくなるのは

花開くごとに発せられる

誘いの声に

心がほころんでいくからだろう。

花たちの声で

寒さで縮こまっていた

心がほころび

居ても立ってもいられなく

繰り出すのだ。

水仙が真白い蕾を

ほころばせていた。

少しずつ春の声。

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水仙〈ヒガンバナ科〉

coprright Maoko Nakamura


雪の花

2013-01-19 22:43:45 | 自然・植物

雪の山を車で走る。

道路には

ほとんど雪はないが

路肩には

かかれた雪が

壁のように連なり

周りは一面の銀世界。

風もなく

静まり返った森の中で

時折り

木々の枝から

落ちた雪が

ふわりと

白い花を咲かせる。

まるで

いたずら好きの

妖精たちが

退屈しのぎを

しているかのように…。

あちらでもこちらでも

ふわりふわりと

雪の花。

Dscf2037

大山町(鳥取県)

copyright Maoko Nakamura


父の存在

2013-01-18 14:12:18 | 

荒れが収まった

夜の町を歩く。

風は止んだが底冷えで

手袋をしていても

指先がかじかんでくる。

けれど

嬉しい知らせに

気持ちはころび

ふと20年も前に逝った

父のことを思ったりする。

粉雪舞う

冬空を見上げながら…。

そして

その存在が

どこでもなく

自分の中にあることに

今更ながらに気づかされる。

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山茶花〈ツバキ科〉

copyright Maoko Nakamura


1月17日

2013-01-17 10:15:21 | 災害

霙が窓を打つ。

滴が窓を伝う。

跡が窓を刻む。

未だ

癒すことのできない

悲しみのように…。

灰色の空。

凍てつく風。

慟哭する海。

未だ

癒すことのできない

悲しみのように…。

ただただ

手を合わせる。

Photo 

ミニバラ〈バラ科〉

copyright Maoko Nakamura