今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

2015-03-31 10:16:34 | 
あの日
胸がざわついて
眠れなかったのは
会いに来て
くださったからだろうか。
「○○○のことをよろしく」と。

桜が咲き始めたころ
桜を見ることなく
突然逝ってしまった友。

今、高いところから
桜を楽しんでいるのだろうか。
一度も離れることなく過ごした
故郷の空で。
「やっぱり故郷の桜はいいな」と。

それとも桜の精となり
家族のそばで
咲いているのだろうか。
愛してやまなかった
家族のそばで。
「やっぱり家族で見る桜はいいな」と。

さようなら。
でもあなたは
胸の中で生きている。
あなたを愛してやまなかった
人々の胸の中で。


3月27日の空

窓辺の山桜

2015-03-30 10:17:15 | 自然・植物
山桜の木に
瑞々しい若葉。
それを追っかけるように
淡いピンク色の花。

ばっさりと
根元から切られていた幹に
新しい幹が伸び
けれど
最初の年は花も咲かず。

それから
春になるごとに
一つ二つと
少しずつ花が増え
今年はたくさんの花。

少しずつ
少しずつ
たくさんの花。


山桜〈バラ科〉

わんこ先生

2015-03-29 22:13:54 | 「かれん」
考え
察することでしか
知ることができない
犬の気持ち。

ああだろうか
こうだろうかと。

やがて
少しずつ感じるように。

ああかもしれない
こうかもしれないと。

気が付けば
それが人にも役に立ち。

恐るべし
わんこ先生。


車でお出かけ中の「かれん」

桜のおしゃべり

2015-03-28 19:55:24 | 自然・植物
「咲いたよ」
「早いね」
「だって、温かだったから」
「私は明日咲くね」
「明日雨だよ」
「知っているよ。
午後には上がるので、それからね」
「え~、私はまだ小さな蕾なのに」
「ゆっくりだって悪くないよ」
「そうそう」
「楽しいね」
「うんうん、楽しいね」

そんなおしゃべりが
聞こえてきそうな
桜の木の下。


大山で見つけた土筆〈トクサ科〉

愛はどこに

2015-03-27 13:31:08 | 「かれん」
愛はどこにあるのだろう。
頭に中にあるのだろうか。

愛はどこにあるのだろか。
胸の中にあるのだろうか。

愛はどこにあるのだろうか。
お腹の中にあるのだろうか。

きみを
頭で思い浮かべれば
胸がきゅうと熱くなり
お腹までも満ち足りてくる。

愛はどこにあるのだろうか。


大山と「かれん」

幸せは…

2015-03-26 22:02:38 | 気持ち
幸せは
空の下に。

幸せは
大地の上に。

幸せは
木々の梢に。

幸せは
草の陰に。

幸せは
心の中に。

幸せは
降り注ぐ光のごとく
あふれ出る泉のごとく
心の中に。

今ここに。


ボール投げの合間に水を飲む「かれん」
撮影は「かれん」の友だちのはKくん

山陰柴犬物語

2015-03-25 22:59:05 | 「かれん」
いよいよ
明日から始まる
「山陰柴犬物語」。

作品展としても
今回は単独ではく
3人で。

いずれも
山陰柴犬の
飼い主たち。

かろうじて
準備が終わる。

朝になったら
物語の
真新しいページを
めくろう。

どんな物語が
始まるのか
わくわくしながら…。


どくだみ

2015-03-23 21:47:08 | 自然・植物
犬によって
固く踏み固められた
庭の土の下から
吹き出物のように
プツプツプツプツ。

どくだみの芽吹き。

犬よ
お前が住む
ずっと前から住んでいたのだと
プツプツプツプツ。

踏まれてなるものかと
塀際にお行儀よく並んで
プツプツプツプツ。


クロッカス〈アヤメ科〉

芝の上にて

2015-03-22 22:21:56 | 「かれん」
ボールを投げると
全速で追いかける。
うまく取れたら得意げで
キャッチに失敗しても
投げ出すことなく
懸命に追いかける。

疲れたら
少し休み
再び果敢に立ち向かう。

喉が乾いたら
水を飲み
すぐにまた立ち向かう。

時に味わうように
ボールを反芻し
時に遊ぶように
ボールを転がす。

湧き上がる思いを
ボールのように
追いかけ
捕まえられたらと思う
芝の上。


毎日、ボール遊びの「かれん」

鶯鳴く

2015-03-20 10:41:43 | 自然・植物
カラスノエンドウが
咲き始めた
川土手の道で
しきりに鳴き始めた
鶯たち。

ついこの前まで
枯れ枝のようだった木々に
びっしりと緑の芽。

冬は暴れようと
もう遠く
冷たいけれどく
心地よい吐息となって
首筋をかすめる。

川土手の斜面で
のびをしているのは
野いばらの蔓。


カラスノエンドウ(マメ科)

四つ葉のクローバー

2015-03-19 17:56:23 | 「かれん」
草が伸び始めた
公園で見つけた
四つ葉のクローバー。

犬はボールを追いかけ
私はクローバーに目を凝らす。

けれど
探さなくても
幸せは
いつもそばに。
ほら
今、ここに。

犬はボールを食み
私はもうクローバーを探さない。


クローバーの上で遊ぶ「かれん」

柴犬のこと

2015-03-18 11:44:23 | 「かれん」

18年柴犬を
飼っていました。
最期には
目も見えなくなり
歯も抜け…。
犬は人間より
早く年を取ります。

海辺で出会った老人は
犬に手を差し伸べながら
つぶやくように言った。

真っ黒いサングラスの
向こう側の瞳には
目の前にいる犬ではなく
18年ともに過ごした犬の姿。


海辺の「かれん」

新たな季節

2015-03-17 22:04:59 | 気持ち
そばを通るのに
通り過ぎていた
防波堤の向こう。

数段の階段を登り
今日はその向こうへ。

もはや灰色の海も
しぶきを上げる波もなく
眩いばかりの
青い世界。

時は巡り
出会うべくして
出会った
新たな季節。


海と「かれん」