今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

水の星

2016-09-30 19:21:48 | 自然・植物
小さな草花たちも
存分に水の珠をまとう
秋の朝。

水の星
地球。

その傍らに佇む者も
遥か昔
水の中から這い出て
今もその内部に
約7割もの水を湛える。

水の星
地球。

水を大切にすることは
自分も含め
あらゆる命を
地球そのものを
大切にすること。




日野川河口。散歩道の草花。

結露

2016-09-29 10:48:09 | 自然・植物
カーテンを開けると
窓に白いもの。

この秋
初めての結露。

スーッと
指で線を引いてみる。

その向こうには
ピンク色の花をつけた
ローズマリー。

そして
蕾をつけた
秋明菊と
ホトトギス。

彼岸花は
もう終わり。


結露。

ススキの花

2016-09-27 10:40:03 | 自然・植物
9月の終わりの
暑い朝。

太陽は眩しく
夏の日々を思い出す。

けれど
影は随分と長くなり
草むらには
ススキの花。

スイカやトウモロコシは
姿を潜め
昨日もらったのは
栗とサツマイモ。

時折
過ぎ去りし日々を
振り返りながら
季節は移ろいゆく。


ススキ〈イネ科〉の花。紫色のブラシ状のもがめしべ、黄色ものがおしべ。

彼岸花物語ーせつない恋の花

2016-09-23 11:18:46 | 物語
昔々
彼岸花が咲くとき
緑の葉も傍らに寄り添い
仲良く秋の日を楽しんでいた。

けれどある日
花と葉は
些細なことでケンカした。

花がクロアゲハと仲良くし過ぎるのを
葉が怒ったのか
葉がてんとう虫とばかり遊んでいるのを
花が怒ったのかは
もうどちらも忘れてしまったけれど。

そこでふたりは
神様にお願いをした。

「会わなくても
済むようにしてください」と。

「よしわかった」と神様は
ふたりの願いを叶えてやった。

だから彼岸花は
花が先に咲き
すっかり花が枯れてから
葉が出てくるというわけで。

けれど
ふたりがせいせいしたと思ったのは
ほんのつかの間のこと。

どんなにか後悔して
神様にお願いしたが
「二度と戻れない」という約束通り
神様は元には戻してくれなかった。

彼岸花の花が着飾っているのは
愛してやまない葉を想うゆえ
葉があんなに伸びるのは
花を探しているゆえであり。

彼岸花、彼岸花
せつないせつない恋の花。




彼岸花/曼珠沙華〈ヒガンバナ科〉