今、ここで(Now ,here) by 中村真生子

自分探詩(じぶんさがし)& 山陰柴犬かれんとの日々

フライ

2013-02-26 11:34:57 | 自然・植物

切れ味のよい鋏で

空を切り裂くように

微動だに

羽ばたきせず

飛ぶ鳥の

その翼に乗って

空を飛んでみる。

連れて行ってくれるのは

永遠と一瞬が

一つになって

湧きいずる淵。

Photo

牡丹〈ボタン科〉 由志園(島根県大根島)

copyright Maoko Nakamura


クロス

2013-02-25 10:16:56 | 自然・植物

鈍色の海を

午後の光が照らす。

海は

いぶし銀となって

天空を輝かせる。

私の

すべてが

無となり

また有となる。

その輝きと

一(いつ)となって。

鈍色の海を

午後の光が照らす。

永遠と一瞬が

クロスする。

今、ここで…。

この胸のうちで…。

Photo

スノードロップ〈ヒガンバナ科〉

copyright Maoko Nakamaura


光のパウダー

2013-02-24 11:34:52 | 自然・植物

雪を降らせている

雲の合間から

差し込む光の中に佇む。

その白くて柔らかなパウダーに

それが神(宇宙)の

遣いであることを思いだす。

彼は語らず

ただほほ笑む。

そこに佇むものを

祝福してくれるように…。

ただ佇め

その光の中に。

神(宇宙)からの祝福に

包まれるために…。

Photo_2

ミモザ〈マメ科〉

copyright Maoko Nakmaura


春の証

2013-02-23 11:02:21 | 自然・植物

また一つ

み~つけた

春の証。

黄金色の

クロッカス。

微笑みに似た

まばゆき花。

友に出会って

笑顔になるように

春はほころびぬ。

Photo Photo_2

クロッカス〈アヤメ科〉   今日の「日本海新聞」に詩集『なんでもない午後に』が紹介されました。

copyright Maoko Nakamura

『なんでもない午後に』 立ち読みできます

https://coal-sack.e-manager.jp/book-view/view/bookNum/14/memberNum/0/groupNum/0/


笑顔

2013-02-22 10:00:11 | 

その笑顔が

愛しくて

しばし佇む。

絶対時間の中で

心の奥底から

浮かび上がる

湧水のように

穏やかに顔に広がる

その笑顔が…。

しばし佇みて

心の手で汲み取り

そっと飲み干しぬ。

Photo

牡丹〈ボタン科〉

copyright Maoko Nakmaura

『なんでもない午後に』 立ち読みできます

https://coal-sack.e-manager.jp/book-view/view/bookNum/14/memberNum/0/groupNum/0/


干しイチジク

2013-02-21 09:33:04 | 食べ物

平べったくて

白っぽい茶色で

真ん中に

へその緒のような突起があって

柔らかいけどしわくて

噛み切って食べると

ゼリーのようで

じゃりじゃりという音がして

コクのある甘さで

食べ終わったあとも

時々じゃりじゃり…。

食感が好きなのか

味が好きなのか

じゃりじゃりがいいのか

今、はまっている

干しイチジク。

Dscf2279

牡丹〈ボタン科〉 由志園(大根島)

copyright Maoko Nakamura

『なんでもない午後に』 立ち読みできます

https://coal-sack.e-manager.jp/book-view/view/bookNum/14/memberNum/0/groupNum/0/


2013-02-20 10:02:16 | 

初めて見たあの子の涙。

きっとあの子も

ちっとも思ってい

なかったのだろう。

自分が泣いてしまうなんて。

いつも饒舌なあの子が

別れ際に教えてくれた

言葉よりも饒舌な言葉。

それぞれの心に木魂し

それぞれの涙を誘う。

初めて見たあの子の涙。

あの子も

初めて流したのだろう。

ただ悲しいだけではない

ひっそり流すのではない

たとえば

星空から舞い降りる

雪のような涙を…。

Photo

アネモネ〈キンポウゲ科〉

copyright Maoko Nakamura


風の夜に想う

2013-02-19 07:52:41 | 自然・植物

風は訪ね歩く

何かが

見つかるかもしれないと思い。

木々の森へ

草の原へ

海原へ。

風は訪ね歩く

何かを

見つけられるかもしれないと思い。

扉や窓を

カタカタ揺らし

住まうもの心を揺すぶる。

訪ね歩きながら

風は知る。

訪ね歩くことで

風になることを。

訪ね歩きながら

風は見つける。

訪ね歩くことをやめた時

風は風でなくなることを。

風は訪ね歩く

その想いを胸に抱いて…。

Photo

ヒイラギナンテン〈メギ科〉

copyright Maoko Nakamura


慕う

2013-02-18 08:50:15 | 

姉のように

母のように

その人を慕う。

父のように

師のように

その人を敬う。

会うことは

叶わぬかも

しれないけど

いつか

会えることを

夢見る。

その温かな

まなざしのうちに…。

Photo_2

水仙〈ヒガンバナ科〉

copyright Maoko Nakamura


その意気!

2013-02-17 09:55:16 | 

遅ればせながら

母の誕生日のお祝いで

街のレストランに

ご飯を食べに行く。

デザートまで

しっかり食べて

お腹いっぱいになったところで

84歳の抱負を聴く。

「帰って畑の草取りを

せんといけん」

という。

その意気だと思う。

Photo

ガザニア〈キク科〉

copyeright Maoko Nakamura


山茶花の道

2013-02-16 09:13:21 | 自然・植物

山茶花の道を歩く。

幾度も足がとまる。

散りゆく

花が惜しまれて…

去りゆく

冬が懐かしく…。

山茶花の道を歩く。

名残の花々…

紅色の大地…

幾度も

足をとめつつも

春へと確かに続く道。

Photo Photo_2

山茶花〈ツバキ科〉

copyright Maoko Nakamura


オセロ

2013-02-15 09:14:39 | 

友人とオセロをする。

負ける。

悔しい。

久しぶりだったし…

後攻だったし…

と意味のない言い訳を

心の中でする。

勝った友人は

この上ない笑顔。

その満面の笑みを見て

負けることの意味を

改めて教えられる。

「参りました」と

友人に頭を下げる。

オセロの勝負にも…

その素直な心にも…。

でも、今度は負けないよ!

Photo

クリスマスローズ〈キンポウゲ科〉

copyright Maoko Nakamura


誇り

2013-02-14 09:33:47 | 

会いに行った。

あなたが

会いたがっていたと聞いて

会いに行った。

久しぶりに会った。

ただ会った。

それだけで

喜んでくれるあなたがいて

ただ生きている

ということが誇らしい。

Photo

ボリジ〈ムラサキ科〉

copyright Maoko Nakamura