後数日で平成22年(2010)も終わりです。悲喜こもごも、一喜一憂した一年が過ぎ行こうとしています。
今年の法語カレンダーは来年に迎える親鸞聖人750回大遠忌をひかえて聖人の和語聖教から選ばれた13章句でした。来年の法
語は聖人の撰述された御本典、『教行信証』から13章句が選ばれています。いずれのお言葉もずっしりと重く、永久(とわ)の
光を放ち続けるお言葉であります。
カレンダーの表紙に揚げられている法語は『教行信証』の総序(序文)のお言葉、
遠く宿縁を慶べ (とおくしゅくえんをよろこべ)
このご文の前文は 「たまたま行信(ぎょうしん)を獲(え)ば、遠く宿縁を慶べ」とあります。「行信」の「行」(ぎょう)
ということは阿弥陀さまが私のいのちの上にお浄土へ生まれさせ必ずさとりをひらかさせると云う行を完成されたと云うことで、
また信(しん)とは行完成がそのまま私のいのちへの呼び声となり、呼び覚ますはたらきとなり、呼び覚まされたすがたが信であ
り称名となって行く「はたらき」を行信(ぎょうしん)と申すのでありましょう。その「行信」(はたらき)に出遇うと云うこと
は希な、人知では計り知れないことであります。今そのご縁に触れさせていただいていると云うことは遠い過去世からの阿弥陀如
来さまや前知識方からの記憶にもない、自覚されることもなかったご縁があったからだとしか云いようがありません。
このように味あわさせていただいております。
25日に年賀状を投函することができました。年賀状にはこの聖人のお言葉「遠慶宿縁」にルピを「とおくしゅくえんをよろこ
ぶ」と打って使わさせていただきました。
年末年始寒波の嵐が襲来とのこと、皆様十分ご用心の上、新年をお迎えくださいますように、