端午
お父さん(和服は大島紬です)
平成21年の11月に宗方にお住まいの菅幸枝さんがご逝去になられました。そして昨23年7月にご夫君誠男さんも亡くなって行かれました。主の居なくなったお家に幸枝さんが何十年にもわたって製作されて来た表情人形が部屋一杯遺されていました。一つとして同じ人形はありません。それぞれが人間の一瞬を捉えた輝く顔の表情と体の所作が表現されています。お二人にはお子さんに恵まれなかったこともあったのでしょうか、この人形たちは幸枝さんの分身のように思えます。
端切れや古着を大切に集められ、京都へ行かれた時は端切れなどを扱う店を回ることを楽しみにして居られたとのことです。
この2体のお人形は幸枝さんと親友だったS.Fさんがお寺のどこかに飾って下さいと先日お持ちくださったのです。幸枝さんが亡くなられるまでこのような素晴らしい表情人形の製作をされていることを知りませんでした。町内の保育所に定年までお勤めになっておられました。言葉数のきわめて少ない方でした。その分人形製作に集中されておられたのでしょう。
お人形の顔、着物、小物にいたるまで創られた方の優しい心根と体温が感じられます。
なお、お人形の名前は私が仮に付けました。
S.Fさんが再び来られて「この前お持ちしたのは女の子のがなかったので、これも貰って下さい」と、男女児の和装人形、七五三と題されたペアーのお人形を下さいました。早速撮影してアップします。二人の表情がなんとも可愛いですネ、