雪の下の花
雪の下の葉
「ゆきのした」の小さな花が咲き始めました。ヒョウヒョウと揺れる花茎の下にハート型の緑の葉が何枚も広げています。その
葉っぱに白くて太い葉脈がデザインされています。少年時代から見飽きない草の一ツで、この葉っぱが広がると少年時代を思い起
こして嬉しくなるのです。
同じ「ゆきのした科」の姉妹にしょうま、いわやつで、だいもんじそう、などがあります。いずれも好きな草々。
『来禽図彙』には
虎耳草、又石荷葉と云う、和名ゆきのした、又きじん草、石上に生じて一茎一葉なり、故にこの名を得る、葉裏薄紅蔓す、夏茎を生ずること五七寸にして花さく、白くして二片なり、他花に異なり、又標末の一花ひらき、後に下委開くを異とす、蔓より根を生じて活やすし、多く花さきたるは愛すべし、葉を黒焼にして性を存し、面瘡にすりて極めて効しあり、
と記述されています。薬草としても大切な草でした。「どくだみ」、「おおばこ」、「げんのしょうこ」などお世話になって来
た草々です。