万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

秋の実

2009年10月28日 | Weblog
秋の実の代表と云えば「柿」ではないかと思います。
  柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺
この句は正岡子規のあまりにも有名な句なのですが、日本の牧歌的情緒がこ一句の中に全てが収まっているようで何とも云えない幸せな風景がかもされています。それと正岡子規のプライド高い毅然性が垣間見られる句であるとも思っています。
 柿を囓り食べる時は少し斜め上を向いてでも食べれます。子規は法隆寺の茶屋の床几に腰掛けて秋の澄み切った空を眺めながら、その視野に五重塔の屋根と相輪がクッキリと見える。右手に掴んだ柿の実を一囓りした時に法隆寺の鐘が聞こえて来たと云う情景が目に浮かびます。
 柿はいいですね、熟れ初めをカリカリ囓るのも、熟柿を啜るのも、干し柿もうまい食材です。葉っぱは血圧を正常化する有用があるとか、大和の柿の葉鮨も美味です。江戸時代に松山の殿様が各家に柿を植えることを奨励したことがあったようで、古い家には大きな柿の木がありましたが最近は伐採されて柿の巨木は少なくなりました。

 今日、明日と報恩講法座です。明日の午後の法座は中島千波画伯を迎えての襖絵奉納慶讃法要を行います。みかんの収穫、出荷期で多忙極まりないことでしょうが、ご参詣下さいますようお願いたします。
コメント (2)
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