SEA side

静けさの中で波の音だけが永遠に響きつづける。
美しいものとの出会いの記憶・・・・。

映画 「愛を読むひと」

2009年07月15日 | 映画(ア行)

 ケイト・ウィンスレットのアカデミー主演女優賞受賞作品。

 年上の女性ものとして始まるが、彼女の失踪をはさんで後半はホロコーストの裁判劇になる。なぜ?というミステリー要素を含むが、その謎解き映画ではない。

 「朗読者」という、現代海外文学としては日本でも良く売れた原作の映画化作品だ。読んだ人には、むしろ原作がどう映像化されるのかが鑑賞の動機となる。

 ドイツを舞台にしたドイツ人の話だが、台詞は英語だ。ラスト近くに主人公がニューヨークを訪問するシーンがある。画面ではドイツでもアメリカでも英語が話される違和感がある。キーとなる多くの書籍も英語で朗読されることになる。

 彼女が生涯をかけて守り通そうとして秘密がそれに値するのか、また、日常生活でまったくそのための不利、不便がなかったのかは、なかなか理解できないところだ。