ウィル・スミス主演の贖罪がテーマの作品。
なぜ?で引っ張っていくミステリーに仕立てているのが良かったかどうか。(※以下で核心に迫るネタを記述していますのでこれから見る方は注意!!)
脳死に陥った人から臓器提供を受ける場合、ドナーに関する情報は伏せられる。
7つの内のいくつかは死を伴わない「提供」なので、親切な行為に対する感謝の心でドナーともらった方の交流が可能である。
だけど「心臓」の場合にはドナーの死が前提になる。
本作は、自分が臓器を与える相手の人格を、主人公が事前に確認していく話だ。主筋は心臓を与える相手とのラブストーリーとして仕立ててあるので、相手はそれと知らずドナーと深く関わってしまうわけだ。
ドナーが現れたといって手術をしたヒロインが、術後にドナーを知った時の心の空洞を考えるとこの物語は成立しない。明らかにドナー・ウィル・スミスのルール違反だ。ヒロインは見ず知らずの人がドナーだったら、どんなにか良かっただろうと一生苦しむはずだ。
動機は違うが、主人公の行為自体は小池徹平が主演した「KIDS」と通じるものがある。