「ダイアナの選択」をやっとDVDで鑑賞。
これはすごく観たかったのです。
結論を言うと2回観ちゃいました。
おもなあらすじは・・・
コネチカット州郊外の小さな町、ブライアー・ヒル。
地元の高校に通う17歳の女子高生ダイアナとモーリーンは、正反対な性格でありながらもなぜか気の合う親友同士だった。
そんなある日、クラスメイトのマイケルによる銃乱射事件が校内で発生。
興奮状態にある彼からマシンガンを突き付けられた2人は、「どちらかをひとりを殺す」と究極かつ残酷きわまりない選択を強いられる。
それから15年後、ダイアナは美術教師に。かつての事件の記憶と罪悪感に苛まされがらも、愛する夫と娘に囲まれた幸せな生活を送っていたが……。
というような内容なんですが、これがなかなか奥が深かったです。
17歳のダイアナ役をエヴァン・レイチェル・ウッド。
彼女は若い時独特の危うさがいっぱい出ていました。
かなり良かったです。
そして親友のモーリーン役をエヴァ・アムリ。
何とスーザン・サランドンの娘! 目元がすごく似ていてビックリです。
彼女も信心深い真面目な、そしてダイアナに寄り添うような優しい17歳を好演。
大人になったダイアナを演じるのはユマ・サーマン。
すごく個性的なお顔の女優さんですが、私の大好きなイーサン・ホークの元奥さん。
「ガタカ」などもすごく良かった記憶があります。
さて、この作品のテーマは「良心」でしょう。
自分の気持ちを持て余し気味な17歳のダイアナの日常はいろいろ問題を抱えているのですが、それでも教師の授業中の言葉とか、講演会で聴いた言葉などがダイアナの人生に大きく影響してきます。
その辺は文学的にも哲学的にもいろいろ感じる事ができました。
作品の中で繰り返しに出てくるシーンも後から思えば「なるほど・・・」と思う事ばかり。
一番のクライマックスはやっぱりラストシーンでしょう。
終わった後に「いったいどういう事だったのか・・・?」考えました。
でも途中にずっと出てくる「良心とは何か」とか「人間はどこから生まれてどこへ行くのか」の言葉が強く残っていたので、ダイアナの選択した答えの意味がストンと心に入ってきました。
う~ん、すごく奥が深いです。
最初は現在と過去の話と思っていたのですが、本当は自分の未来を夢見ながらも自分の良心の元で選択したダイアナの現在の話だったのです。
(と言う事は、モーリーンはその後どうしているのだろうか・・・という話は置いといて)
この作品は監督のヴァディム・パールマンが作りっぱなしにしないで(?)公式HPで見解を述べているのも面白かったです。
そしてキーワードを入れて、観た人のそれぞれの解釈を投稿できるのも面白い。
映画全体に巧みな語りや緻密な構成を多く感じました。
決して無駄なシーンがないような、思わず引き込まれる作品でしたよ。
邦題の「ダイアナの選択」がそのままピッタリの内容。
とても良い作品だと思います。
今回の評価は・・・ 星4つ ☆☆☆☆ (心に残りました)