日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

「英国王のスピーチ」

2011-03-31 13:32:20 | 映画・DVD・音楽・TV・本など
まだまだ大震災の影響が大きくのしかかってるこの日本。
その上、原発の事故はギリギリの状態が続き、やっとフランスの技術者のアドバイスを受け入れるとか・・・
壊れた各炉の上に何かをかぶせる?
コーティングできる液体を散布する?
ちょっと前に土嚢を作る作戦を聞いた時は空恐ろしくなりました。
「今頃?」と思うしそれらの慌てぶりが恐怖に感じてくるこの頃・・・


それでも私はここに住んでいるし、被災された方々の事を想いながら自分の出来る事を考え日常生活を送ろうと思います。
節電をしながら「足るを知る生活」をして多くを望まない。
もちろん景気回復のためには消費をして経済も回さないといけないけど、今はまだその時ではないと思うのです。
最近は頻繁に書けなかったブログですが、また少しずつ日常の事を書きたいです。


まずは映画レビューから。
この「英国王のスピーチ」は今回の震災の起きた3月11日にシネコンに行って観ました。
久しぶりの大型スクリーン、その数時間後に大地震が起きるなんて予想もできなかったけれど。


   

若手監督トム・フーパー氏の手掛けた作品。
2010年製作のイギリス・オーストラリア製作映画。

おもな内容は・・・

吃音に悩むヨーク公(後の英国王ジョージ6世)が周囲の力を借りながら克服し、国民に愛される王になるまでを描いた実話。


もう何と言ってもジョージ6世を演じるコリン・ファースが最高でした。
(この役をヒュー・グラントが断ったと聞きましたが、コリンで大正解だと思うな~)
小さいときからの吃音はやはりそれなりの理由があり、その一つ一つが明らかになりヨーク公の悲しい子ども時代を知りました。
厳しい父親と自由奔放な兄に挟まれ、左利き、X脚の矯正、その上乳母からもつらい扱いを受けたなんて。
そんなヨーク公は兄が皇室を退いたので突然国王の立場になる事に。
と言うよりも、この頃からイギリス王室ではいろんなスキャンダル的な事があったのですね・・・


今まで何度も吃音を直す訓練をしていたものの成果はなく、最後に妻が見つけた民間の言語矯正士ライオネル・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)と出会う事から大きな展開が生まれます。
このヨーク公とローグのやりとりが味わい深くて良かったです。
ただの感動を押しつけるのではなく、二人のやりとりには面白みもたくさんあって人間らしい。
ヨーク公は吃音からくる苛立ちでちょっと気の短いところもあるのだけれど、夫としても父親としても誠実で愛情深い様子が伝わってきました。
そしてローグも家族を大切にする優しい父親でもあるんですよね。


妻のエリザベス(ヘレナ・ボナム・カーター)の明るくて愛情深く見守る姿がとても素晴らしかったな。
こんな奥さんがいたことも彼には大きかったのでしょう。
そして無事に戴冠式を終えて「ジョージ6世」の誕生。
そしてラストはこの映画一番のクライマックスでもある「スピーチ」です。
みんなに送り出され(愛犬にも!)決死の覚悟で臨む国民に向けたスピーチ。
決して流暢ではないけれど、一言一言が誠実で、これから戦争になるというまさに一大事に彼の言葉はしっかり国民に寄り添った熱いものがありました。


こうして史実でもジョージ6世は国民の事を第一に考え、一番慕われた情の深い国王としてその存在が言い伝えられているそうです。
そんな人物をコリン・ファースの落ち着いた誠実な演技で最後まで魅せてくれました。

アカデミー賞ではいろんなオスカーを獲ったこの作品。
いわゆる「克服モノ」として作品賞を獲った事に不満を言う人もいたけど、私は素直に感激できたし
素晴らしい作品だったと思います。


今回の評価は・・・    星4つ   ☆☆☆☆

「シングルマン」に続き、コリン・ファースをますます好きになりました。
それからトム・フーパー監督の「くたばれ!ユナイテッド」も気になって観たのですが、何か愛らしい作品を作る監督だな~  面白かったですよ。


   

   

   

   


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