報恩坊の怪しい偽作家!

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 実際のものとは異なります。

“愛原リサの日常” 「成田空港に到着」

2024-01-14 21:14:37 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[2月23日10時21分 天候:晴 千葉県成田市古込 京成電鉄成田スカイアクセス線9AE03列車1号車内→空港第2ビル駅]

 電車は日暮里駅を出ると、空港第2ビル駅までノンストップである。
 電車によっては、途中駅に停車するものもあるが、リサ達が乗っている電車はノンストップだった。
 下車駅である空港第2ビル駅到着5分前の放送が流れると、降りる乗客達がその準備を始めた。

〔♪♪(車内チャイム)♪♪。まもなく、空港第2ビル(成田第2・第3ターミナル)、空港第2ビル(成田第2・第3ターミナル)です。出口は、右側です。お降りのお客様は、お忘れ物をなさいませんよう、お支度ください。本日も京成スカイライナーをご利用くださいまして、ありがとうございました。成田第1ターミナルをご利用のお客様は、このままご乗車ください〕
〔「ご乗車ありがとうございました。まもなく、空港第2ビル(成田第2・第3ターミナル)に到着致します。お出口は、右側です。本日も京成スカイライナーをご利用頂き、ありがとうございました。空港第2ビルを出ますと、続いて終点、成田空港(成田第1ターミナル)と続いて停車致します」〕

 電車は地下トンネルへと入る。
 隣に線路があるが、これは並走するJRの線路である。
 電車は長いホームに入線すると、先端部分に停車した。
 これはJRのホームと違い、京成は本線とスカイアクセス線に分かれている為で、ホームの前方と後方で区切っているのである。
 その為、区切られている部分を越えて往来することはできない。
 電車はスカイアクセス線の下りホームに停車した。
 同じ島の後方部分には柵があって、そこを越えると本線の下り電車ホームとなっている。

 

〔「ご乗車ありがとうございました。空港第2ビル(成田第2・第3ターミナル)です。お忘れ物の無いよう、お降りください。……」〕

 リサは愛原の手を掴みながら、引かれるようにして電車を降りた。

 愛原「それじゃ行こうか」

 電車を降りると、エスカレーターに乗って改札階に向かう。
 この駅も自動改札になっていて、ここでスカイライナーのキップは回収される。

 高橋「先生、ここからバスって、どっから乗るんスか?」
 愛原「もちろん、バスターミナルからだ。ただ、少し外れてる場所だから、ちょっと歩くぞ」
 リサ「うん、それは平気」
 レイチェル「私も大丈夫です」
 愛原「それは頼もしいな。というか……」

 愛原はリサを含めて、全員の顔を見回した。

 愛原「この中で俺が1番体力が無いか」
 パール「いえ、先生。多分それ、私だと思います」
 愛原「そ、そうかな」
 高橋「先生のペースで歩きますから、安心してください」
 愛原「そうかい?悪いね」
 レイチェル「リサは大丈夫ですか?」
 リサ「もちろん。人間形態だけど、結局この体だからね」
 レイチェル「さすがです」

[同日10時40分 天候:晴 成田空港第2ターミナル・バスターミナル→送迎バス車内]

 リサ「……というわけで、いきなり鬼の女が現れた時には、さすがのわたしも焦ったわけよ。ところがどっこい!」

 リサは愛原から離れると、レイチェルと親し気に話しながら歩いていた。
 いくら愛原の事は『ダーリン』と思っていても、そこは17歳の女子高生。
 同い年の女子との話の方が、今は盛り上がっていた。
 成田空港にいるということで、以前成田空港に行った時の話をしていた。

 高橋「リサの話し方さ、さっきから中身がオッサンなんだよな」
 リサ「メイドさんが来るまで、先生とお兄ちゃんの3人暮らしだったんだから、そうもなるよ」
 愛原「な、何かゴメン……」
 高橋「いや、先生が謝ること無いっスよ!」
 レイチェル「リサの話、面白いですよ。『BOWから見た他のBOW』の話なんて、そんなに聞けるものじゃないですから」
 愛原「鬼の兄妹にはホント参ったよな」
 高橋「リサなんか、危うく鬼の男にレイプされるところだったんだぜ?」
 リサ「言わないでよ!」
 レイチェル「このリサをレイプしそうになるなんて、とんだBOWですね」
 リサ「鬼狩り隊が殺してくれて、本当良かったよ」
 愛原「……だな。もう2度と、あんな奴らと戦いたくはないな」

 ようやくバス停に到着する。
 他のリムジンバスや路線バスの停留所と違い、こぢんまりとしたポールに時刻表が掲げられているだけである。
 そして、やってきたバスは小型のノンステップバスだった。
 地域のコミュニティバスなどでよく運用されているタイプのバスである。
 既に先客が乗っているが、温泉施設から乗って来て、ここで降りるようだ。
 大抵が大きな荷物を持っていて、もしかしたら宿泊していたのかもしれない。
 それからバスに乗り込む。
 1番後ろの席に座るリサだが、愛原はその1つ前の1人席に座った。
 リサの隣に座ったのはレイチェル。

 レイチェル「鬼の兄妹は倒したのに、また鬼の女が発生したわけですね」
 リサ「とんでもない話だよ」

 バスは他の乗客も乗せると、ドアを閉めて発車した。
 だいたい満席になっている。
 満席になっても吊り革や手すりで良ければ、立ち席乗車も認められているもよう。

 リサ「わたしは普通に昼間も活動できる。だけど、鬼斬り……鬼斬りセンパイだった栗原蓮華は、夜にしか活動できないかもしれないんだって」
 レイチェル「それは大きな欠陥ですね。恐らくアンブレラやヴェルトロなど、多くのバイオテロ組織でも欠陥扱いされると思います」
 リサ「うん、そうだよね。日本版リサ・トレヴァーにもそういうタイプはいたけど、わたしは違うから、それがどういう気持ちなのかは知らないなぁ……」
 レイチェル「太陽の光を浴びた途端に焼け死ぬことから、きっと熱く感じるのでしょうね」
 リサ「良かった。わたし、完璧な体で」
 レイチェル「だからこそ、気をつけないと。あなたを狙って、他のバイオテロ組織が襲って来るかもしれません」
 リサ「レイチェルがわたしを監視しているのは、その為でもあるの?」
 レイチェル「そういうことです」

 レイチェルは大きく頷いた。

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