[9月23日18時00分 天候:晴 宮城県仙台市太白区秋保町 秋保温泉共同浴場]
ヤマト運輸で荷物を送った後、私達は汗を流しに、温泉街にある共同浴場に向かった。
リサ「んしょ、んしょ」
リサが何故かスカートの中に手を入れ、中の物を脱ごうとしている。
愛原「何してるんだ、リサ?まだ脱ぐのは早いぞ?」
リサ「ん……先にブルマだけ脱ぐ」
愛原「え?」
リサ「もう探索はしないんだから、ブルマは穿かなくていいよね?」
愛原「それは……リサの好きにしていいが……」
リサ「大丈夫。家では、ちゃんと穿くから」
愛原「それはだな……」
高橋「先生、着きましたよ」
愛原「あ、ああ。ありがとう」
リサは脱いだブルマを、自分のバッグの中に入れた。
リサ「汗だくだから、全部着替えたいんだよね」
愛原「ああ、そうだな。着替えは持って来てるんだろ?着替えごと持って行っていいぞ?」
リサ「うん」
こんなこともあろうかと、タオルくらいは既に持参している。
こういう所では、レンタルはしていないだろうからね。
案の定、石鹸やシャンプーも備え付けられておらず、使い捨ての物を購入することになった。
愛原「やっと、汗流せるなー」
高橋「先生、お背中流しますね!」
愛原「はは、ありがとう……」
リサ「わたしも流すー」
愛原&高橋「オマエは向こう!」
リサ「ちっ……」
共同浴場は、そんなに広い湯舟ではない。
また、洗い場もシャワーは無かった。
高橋「シャワーが無いとは……。お背中、流せませんね……」
愛原「別にいいよ。軽く流す程度で」
高橋「はあ……」
と、その時だった。
リサ「あっつーい!!」
隣の女湯から、リサの叫び声が聞こえてきた。
愛原「熱い?そんなに熱いのか?」
高橋「あー……ちょっと熱いっス」
高橋、手を入れて温度を確認した。
常連客「兄ちゃん、そんなに熱ぐねェよ?42~43度ぐれぇだ」
地元民と思われる年配の客が言った。
仙台訛りが懐かしい。
高橋「そ、そうっスか。うちは40度なんだよなぁ……。ねぇ、先生?」
愛原「そうだな」
普段、40度設定のお湯に入っているもので、それが42~43度となると、確かに熱く感じるだろう。
愛原「女湯の方はもっと熱いとか?」
常連客「どうだべね?婆ぢゃん、特に何にも言わねぇんでね」
愛原「そうですか」
源泉は同じだろうから、男湯と女湯で違うとは思えないが……。
愛原「まあ、BOWだから大丈夫だろう」
高橋「そうっスね」
常連客「びーおー?何っすぺ?」
愛原「あ、いえ、何でもないです。こっちの仕事の事です」
常連客「あー、ほうっすか」
体と頭を洗ってから、風呂に入る。
ぶっちゃけ、体はともかく、シャワー無しで頭を洗うのは新鮮だ。
まあ、大昔はシャワー無しで洗っていたのだろうが。
愛原「う……確かに熱い」
高橋「水入れていいっスか!?」
常連客「んなモン無ェべし!我慢すんだべや!」
愛原「なあ、リサのヤツ、いきなり入ったんじゃないのか?」
高橋「あり得ますね。あいつ、あれほど、『先に体を洗ってから』って言っといたのに」
愛原「ここの温泉の効能は何ですか!?」
常連客「肌にいいよ」
高橋「いや、ちょっとガチで、低温やけど寸前なんスけど……?」
愛原「南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華~。妙法蓮華経方便品第二~……」
高橋「先生、お経唱えないでください!修行じゃないです!てか、どこで覚えたんスか!?そんなお経!」
愛原「栗原蓮華の折伏を受けて……」
高橋「あの義足女!先生、変な宗教入んないでください!」
愛原「妙法蓮華経如来寿量品第十六……」
高橋「メーデー、メーデー、メーデー……こちら、クイーンゼノビア……。救難信号……メーデー、メーデー、メェェェェデェェェェェ……」
常連客「うるさい兄ちゃん達だなや……」
[同日18時30分 天候:晴 同共同浴場]
愛原「いやあ、一時はどうなることかと思ったよ」
高橋「ガチで熱い風呂は危険っスねぇ……」
愛原「温泉自体はいい湯だったんだが……」
リサ「ホントだよねぇ。わたしも死ぬかと思った」
何でもリサは、ちゃんと最初に体を洗おうとしたらしい。
しかし、濡れた床で滑って転び、そのまま浴槽へダイブする形になったという。
愛原「と、とにかく、気を取り直したら行くぞ」
高橋「ういっス」
私達は建物の外に出て、高橋は喫煙所で一服。
私とリサは、自販機で飲み物を購入して、水分補給をした。
2人して、スポーツドリンクを購入して飲み干す。
リサは黒いノースリーブのTシャツに、青いデニムのショートパンツに履き替えていた。
中の下着も着替えたという。
ショートパンツなら、下にブルマを穿く必要は無いか。
リサ「先生、それよりお腹空いた」
愛原「はいはい。肉が食べたいんだったな」
リサ「うん!先生のお肉!」
愛原「そうか。えーと、それなら……って、ええっ!?」
高橋「テメ、なにシレッと先生を捕食しようとしてんだ、コラ!!」
リサ「だって、お腹空いたもん」
高橋「理由になってねぇ!」
愛原「人間の肉以外なら、相談に応じよう」
リサ「焼肉食べ放題!」
私は時計を見た。
新幹線の終電に間に合わせる為には、少なくとも21時には仙台駅に着いておきたい。
今から焼肉屋に行って、食べ放題するとなると、どうしても時間が掛かってしまう。
愛原「……時間が無いから、ステーキで勘弁してくれないか?」
リサ「えー……」
愛原「ステーキなら、何でも頼んでいいから」
リサ「んー……分かった」
愛原「というわけだ、高橋。仙台駅に向かいがてら、ファミレスに入るぞ」
高橋「わ、分かりました」
私達は駐車場に向かった。
リサ「ステーキ……ステーキ……ステーキ……」
リサのヤツ、マスクができないほど、涎を垂らしていた。
口を開ければ、牙が覗く。
愛原「リサ、車までは堪えろ。第0形態のまま!」
リサ「わ、分かってるよ……」
幸い、牙以外に変化は無いようだ。
車に乗ってから、リサは第1形態に戻ってしまった。
まあ、車の中ならまだいいだろう。
高橋「どこのファミレスにしますか?」
愛原「確か、国道沿いにロイホがあったはずだ」
高橋「ロイホ!?高くないっスか!?」
愛原「リサを労う為だよ」
高橋「リサ、先生の御心を拝し
愛原「なーにをワケの分からんことを……」
私はカーナビをセットした。
愛原「よし、これでいい。このルートで行ってくれ」
高橋「分かりました」
高橋は車を走らせた。
ヤマト運輸で荷物を送った後、私達は汗を流しに、温泉街にある共同浴場に向かった。
リサ「んしょ、んしょ」
リサが何故かスカートの中に手を入れ、中の物を脱ごうとしている。
愛原「何してるんだ、リサ?まだ脱ぐのは早いぞ?」
リサ「ん……先にブルマだけ脱ぐ」
愛原「え?」
リサ「もう探索はしないんだから、ブルマは穿かなくていいよね?」
愛原「それは……リサの好きにしていいが……」
リサ「大丈夫。家では、ちゃんと穿くから」
愛原「それはだな……」
高橋「先生、着きましたよ」
愛原「あ、ああ。ありがとう」
リサは脱いだブルマを、自分のバッグの中に入れた。
リサ「汗だくだから、全部着替えたいんだよね」
愛原「ああ、そうだな。着替えは持って来てるんだろ?着替えごと持って行っていいぞ?」
リサ「うん」
こんなこともあろうかと、タオルくらいは既に持参している。
こういう所では、レンタルはしていないだろうからね。
案の定、石鹸やシャンプーも備え付けられておらず、使い捨ての物を購入することになった。
愛原「やっと、汗流せるなー」
高橋「先生、お背中流しますね!」
愛原「はは、ありがとう……」
リサ「わたしも流すー」
愛原&高橋「オマエは向こう!」
リサ「ちっ……」
共同浴場は、そんなに広い湯舟ではない。
また、洗い場もシャワーは無かった。
高橋「シャワーが無いとは……。お背中、流せませんね……」
愛原「別にいいよ。軽く流す程度で」
高橋「はあ……」
と、その時だった。
リサ「あっつーい!!」
隣の女湯から、リサの叫び声が聞こえてきた。
愛原「熱い?そんなに熱いのか?」
高橋「あー……ちょっと熱いっス」
高橋、手を入れて温度を確認した。
常連客「兄ちゃん、そんなに熱ぐねェよ?42~43度ぐれぇだ」
地元民と思われる年配の客が言った。
仙台訛りが懐かしい。
高橋「そ、そうっスか。うちは40度なんだよなぁ……。ねぇ、先生?」
愛原「そうだな」
普段、40度設定のお湯に入っているもので、それが42~43度となると、確かに熱く感じるだろう。
愛原「女湯の方はもっと熱いとか?」
常連客「どうだべね?婆ぢゃん、特に何にも言わねぇんでね」
愛原「そうですか」
源泉は同じだろうから、男湯と女湯で違うとは思えないが……。
愛原「まあ、BOWだから大丈夫だろう」
高橋「そうっスね」
常連客「びーおー?何っすぺ?」
愛原「あ、いえ、何でもないです。こっちの仕事の事です」
常連客「あー、ほうっすか」
体と頭を洗ってから、風呂に入る。
ぶっちゃけ、体はともかく、シャワー無しで頭を洗うのは新鮮だ。
まあ、大昔はシャワー無しで洗っていたのだろうが。
愛原「う……確かに熱い」
高橋「水入れていいっスか!?」
常連客「んなモン無ェべし!我慢すんだべや!」
愛原「なあ、リサのヤツ、いきなり入ったんじゃないのか?」
高橋「あり得ますね。あいつ、あれほど、『先に体を洗ってから』って言っといたのに」
愛原「ここの温泉の効能は何ですか!?」
常連客「肌にいいよ」
高橋「いや、ちょっとガチで、低温やけど寸前なんスけど……?」
愛原「南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華~。妙法蓮華経方便品第二~……」
高橋「先生、お経唱えないでください!修行じゃないです!てか、どこで覚えたんスか!?そんなお経!」
愛原「栗原蓮華の折伏を受けて……」
高橋「あの義足女!先生、変な宗教入んないでください!」
愛原「妙法蓮華経如来寿量品第十六……」
高橋「メーデー、メーデー、メーデー……こちら、クイーンゼノビア……。救難信号……メーデー、メーデー、メェェェェデェェェェェ……」
常連客「うるさい兄ちゃん達だなや……」
[同日18時30分 天候:晴 同共同浴場]
愛原「いやあ、一時はどうなることかと思ったよ」
高橋「ガチで熱い風呂は危険っスねぇ……」
愛原「温泉自体はいい湯だったんだが……」
リサ「ホントだよねぇ。わたしも死ぬかと思った」
何でもリサは、ちゃんと最初に体を洗おうとしたらしい。
しかし、濡れた床で滑って転び、そのまま浴槽へダイブする形になったという。
愛原「と、とにかく、気を取り直したら行くぞ」
高橋「ういっス」
私達は建物の外に出て、高橋は喫煙所で一服。
私とリサは、自販機で飲み物を購入して、水分補給をした。
2人して、スポーツドリンクを購入して飲み干す。
リサは黒いノースリーブのTシャツに、青いデニムのショートパンツに履き替えていた。
中の下着も着替えたという。
ショートパンツなら、下にブルマを穿く必要は無いか。
リサ「先生、それよりお腹空いた」
愛原「はいはい。肉が食べたいんだったな」
リサ「うん!先生のお肉!」
愛原「そうか。えーと、それなら……って、ええっ!?」
高橋「テメ、なにシレッと先生を捕食しようとしてんだ、コラ!!」
リサ「だって、お腹空いたもん」
高橋「理由になってねぇ!」
愛原「人間の肉以外なら、相談に応じよう」
リサ「焼肉食べ放題!」
私は時計を見た。
新幹線の終電に間に合わせる為には、少なくとも21時には仙台駅に着いておきたい。
今から焼肉屋に行って、食べ放題するとなると、どうしても時間が掛かってしまう。
愛原「……時間が無いから、ステーキで勘弁してくれないか?」
リサ「えー……」
愛原「ステーキなら、何でも頼んでいいから」
リサ「んー……分かった」
愛原「というわけだ、高橋。仙台駅に向かいがてら、ファミレスに入るぞ」
高橋「わ、分かりました」
私達は駐車場に向かった。
リサ「ステーキ……ステーキ……ステーキ……」
リサのヤツ、マスクができないほど、涎を垂らしていた。
口を開ければ、牙が覗く。
愛原「リサ、車までは堪えろ。第0形態のまま!」
リサ「わ、分かってるよ……」
幸い、牙以外に変化は無いようだ。
車に乗ってから、リサは第1形態に戻ってしまった。
まあ、車の中ならまだいいだろう。
高橋「どこのファミレスにしますか?」
愛原「確か、国道沿いにロイホがあったはずだ」
高橋「ロイホ!?高くないっスか!?」
愛原「リサを労う為だよ」
高橋「リサ、先生の御心を拝し
愛原「なーにをワケの分からんことを……」
私はカーナビをセットした。
愛原「よし、これでいい。このルートで行ってくれ」
高橋「分かりました」
高橋は車を走らせた。