報恩坊の怪しい偽作家!

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 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「リサの帰宅」

2023-01-12 20:27:20 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[9月20日18時00分 天候:晴 東京都墨田区菊川 愛原のマンション]

 リサ「ただいま」

 夕方になり、リサが帰宅してきた。

 愛原「お帰り。遅かったな。また、下校時刻ギリギリまで絵のモデルか?」
 リサ「うん。3連休はモデルができないから、急いで仕上げるって」
 愛原「仕上げるったって、展覧会は10月なんだろう?まだ時間あるんじゃない?」
 リサ「展覧会ギリギリに終わらせるんじゃなく、まずは校内のコンペに出さないと。サクラヤの絵が展覧会に出れるかどうかは、それから」
 愛原「あれだけ苦労して描いたのに、コンペに落ちたら展覧会に出せないのか。厳しいな」
 リサ「美術部の部室には、そういう絵が何枚もあるんだって」
 愛原「そりゃ勿体ない」
 リサ「わたしの絵だから、先生にも見てもらいたい」
 愛原「そうだな。出来上がったら、見せてもらうよ」
 リサ「展覧会には、何としてでも出れるようにしないと」
 愛原「『ブルマ復活運動』みたいに、アンフェア過ぎるやり方はやめろよ?」
 リサ「う、うん。分かってる」

 リサのヤツ、絵の具に自分の血や寄生虫の体液を混ぜるとか言ってなかったか?
 血気術か何かでも使う気か?

 リサ「ちょっと着替えてくる」
 愛原「ああ」

 リサは自分の部屋に向かった。

 高橋「すぐ飯だからな?」
 リサ「分かってる」

 リサは自分の部屋に入った。
 そして、すぐに制服姿から、体操服にブルマ姿になった。
 ブルマは絵のモデルの衣装に着ている物(赤いラインの入った半袖丸首体操服と、紺色のブルマ)だった。
 恐らくスカートの下にそのまま穿いてきて、上だけ着替えてきたといった感じか。

 リサ「お兄ちゃん、体操服汚れたから洗ってね」
 高橋「あぁ?」

 高橋が怪訝な顔をしたので、私がフォローした。

 愛原「リサのヤツ、今日体育があったんだけど、今日の午前中は降ったり止んだりの天気だっただろ?校庭で授業があったんだけど、雨上がりの校庭で走り幅跳びなんてやらされてみろ?どうなるか、想像つくだろう?」
 高橋「……そういうことでしたか。それなら、まあ……。おい、砂とかはちゃんと落としたんだろうな?」
 リサ「それは大丈夫」

 リサは砂や土で汚れた学校の体操服と、緑色のブルマを脱衣カゴに入れた。
 学校指定の物は、緑色のラインの入った丸首半袖と、緑色のブルマ。

 リサ「因みに、明日も体育がある」
 愛原「替えの体操服はあるな。ブルマは?」
 リサ「もちろん、ある」

 上の体操服は元からあったものだが、ブルマに関しては、1着は学校指定の衣料品販売店(学販)で、何とか在庫として眠っていた物を購入したもの。
 もう1着はネット通販で、新品ではあるが、別のメーカーから購入したもの。
 色合いは同じだが、当然ながらタグは違うし、ややデザインも異なる。
 ピンタックが入っていることもあり、どちらかというとバレーブルマに近い。
 今日穿いたものは前者で、明日穿くのは後者である。
 尚、絵のモデルの衣装用として購入した物にあっても、同じように通販で購入したものだ。

 リサ「明日は、もう1着のヤツを穿いていく」
 愛原「そうか」
 リサ「緑と紺と来たら、今度は青と赤だよね。それも今度買って、先生に見せてあげるね」
 愛原「そ、それはありがとう」

 私達は食卓に就いた。

 リサ「今日のご飯は?ステーキ!?」
 愛原「残念だ。オマエ、献花用の花を枯らしたらしいな?」
 リサ「な、何でそれを?」
 愛原「栗原さんから聞いたぞ!」
 リサ「げっ!しまったぁ!」
 愛原「減点だ!ビーフステーキじゃなく、ポークソテーだ!」

 

 高橋「先生に言われて、豚肉また買いに行くハメになったんだぞ!コラァ!」
 愛原「悪いな」
 高橋「いえ。幸いにして、100円ローソンで売ってたんで助かりました」
 愛原「そうか。あそこは、他のコンビニと違って、そういう食品も扱ってるんだったな」
 高橋「そうです」

 高いビーフステーキ肉などはさすがに扱っていないが、それより安い豚のロース肉は売ってたか。

 リサ「肉が食べられるのならOK!頂きます!」

 リサは早速箸を取り、豚肉を頬張ったのであった。

 愛原「因みに昼は何食べた?」
 リサ「鶏の竜田揚げ定食!」
 愛原「何か、社員食堂のメニューみたいだなぁ……」
 リサ「そう?」

 リサは特に気にしていなかった。
 肉料理が食べられれば、何でもいいという感じである。

 リサ「……そしたらさぁ、ヨドバシのヤツ、余計お尻がビチョビチョになってんの!」
 愛原「ははは、それは大変だ」
 リサ「パンツまでビチョビチョになってるから、着替えるのが大変!」
 愛原「で、どうしたんだ?」
 リサ「しかも、保健室にあった代わりの体操服が短パンしか無かったの」
 愛原「ま、まさか男子用!?」
 リサ「ううん、ちゃんと女子用。びっくりしたね。保健室って、体操服だけじゃなく、パンツの予備もあるんだよ」
 愛原「あー……何か聞いたことあるなぁ……」
 リサ「だから、生徒会長もお漏らしした後、替えのパンツがあったんだね」
 愛原「そういうことか。でも、リサ達もリサ達で大変だったんじゃないか?」

 リサのブルマも、相当濡れたようだが……。

 リサ「わたしは衣装用のブルマがあったからね。で、パンツまでは濡れなかった」
 愛原「そうか」
 リサ「でも、コジマとかは、パンツも替えてたよ」
 愛原「替えの下着、持って来てたんだ?」
 リサ「生理用のね。コジマ、生理がそろそろ来るかもしれないからって、それ用のパンツ持って来てたの」
 愛原「そういうことか。俺の頃は、全く知る由も無かったな。俺の時も、周りの女子達はそんな感じだったろうに……」
 リサ「先生の為に、もっと色々教えてあげるね!」

 リサは鼻息を荒くして私に言った。

 愛原「う、うん。ありがとう」

 本当は学内のことは、リサに任せて良いはずなのだ。
 しかし、『ブルマ復活運動』の件以来、何だかそれが怖くなってしまった。
コメント (1)
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