報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
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 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「リサのテーマ曲“終焉の始まり”」

2023-01-03 21:43:17 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[9月15日17:00.天候:曇 東京都台東区上野 東京中央学園上野高校]

 https://www.youtube.com/watch?v=BayW7aXI0zI

 愛原:「ん?何だこの不気味な音楽は?」

 私が校内を探索していると、スピーカーから音楽が流れて来た。
 どうやらこれが、下校の放送らしい。
 随分と不気味な曲だなと思っていたのだが、何でも“リサのテーマ”なのだそうだ。
 新聞部を調査させてもらい、そこで何となく分かったのだが、リサのヤツ、下校時刻後も残っていたことがあって、まだ帰っていない女子生徒達を捕まえては、トイレに連れ込んで『老廃物』や『血液』を捕食していたらしい。
 その際、リサの触手から寄生虫が送り込まれ、『捕食』された者は悉く『魔王軍』の配下になったそうだ。
 私は美術室に向かった。
 急に空が曇って来て、校舎内も薄暗くなってきた。

 リサ:「あ、愛原先生!」

 美術室からリサと桜谷さんが出て来た。
 さすがに2人とも、制服に着替えている。

 リサ:「あ、先生。迎えに来てくれたの?」
 愛原:「生徒会長の死亡の経緯と原因を探してるんだよ」
 リサ:「それは……誰かに頼まれて?」
 愛原:「いや、PTA会長代行として、な」
 リサ:「……あいつは勝手に死んだだけ。わたしは何も知らない」
 愛原:「証拠が無いだけだ。少なくとも、俺はオマエが黒だと思ってるよ」
 リサ:「むー……!」

 と、そこへ私のスマホに着信があった。
 高橋からのLINEで、どうやら車で学校まで迎えに来てくれたらしい。

 愛原:「高橋が車で迎えに来てくれたらしい。一緒に帰るぞ」
 リサ:「分かった。サクラヤ、それじゃ」
 桜谷:「あ、はい。今日もありがとうございました」

 私はリサを連れて、学校から出た。
 リサは昇降口に向かい、私は通用口に向かう。

 愛原:「退校します」

 入構許可証を返却し、代わりに入構証を返却してもらう。

 警備員:「お疲れ様でした」

 事務室の中を覗いてみると、もう1人の警備員が巡回に行く準備をしていた。
 今は教員ではなく、委託された警備員が巡回しているのだ。
 公立校ではそこまで委託化が進んでいるのかは不明だが、私立校では進んでいるらしい。

 愛原:「それじゃ、帰るとしよう」
 リサ:「うん」

 2人で駐車場の方に向かって歩く。

 リサ:「先生、あそこ」
 愛原:「ん?」

 リサが校舎の方を指さした。

 リサ:「あそこから、生徒会長が飛び下りたんだって。地面に激突して、血の海だよ。さすが金持ちの御嬢様だよね。サイトー……じゃなかった。エレンと同じような、美味しそうな血の匂いがしたよ。鬼斬りセンパイに止められなかったら、そのまま飛びついていたかも」
 愛原:「オマエな……。そういうのは、自分で抑えられるようにしないと、いつまで経っても人間に戻れないぞ?」
 リサ:「うん、そうだね」
 愛原:「そうだねって……」

 駐車場に着くと、来訪者用のスペースに商用のミニバンが止まっていた。
 レンタカー会社でリースしている車である。
 商用バンなのは、どこを走っていても、どこに止まっていても怪しくないからである。
 覆面調査を依頼された時に車を使う場合、重宝するのだ。
 こうして学校の駐車場に止まっていたとしても、何かの業者の車にしか見えないだろう。
 まあ、探偵業者の車なのであるが。
 大手の事務所では、タクシーをチャーターすることもあるのだそうだ。
 確かにタクシーもまた、どこにいたって怪しくはない。

 高橋:「お疲れ様です。愛原先生」
 愛原:「ああ、ただいま」

 私は助手席に乗り込み、リサはリアシートに乗り込んだ。

 リサ:「えー、先生も後ろに座ろうよ?」
 愛原:「いいから、リサは後ろでゆっくりしてろよ」
 リサ:「むー……」

 私がシートベルトをすると、高橋は車を走らせた。

 高橋:「なかなか帰って来られないので、迎えに来てしまいました」
 愛原:「あぁ、悪いな。思ったより、調査が立て込んでしまって……」
 高橋:「それで、首尾は?」
 愛原:「まあ、証拠は無い。証拠は無いが、多分、リサが犯人だろうな」
 高橋:「お任せを。あとは俺が拷問で吐かせてみせます」
 愛原:「いや、それはせんでいい」

 リサはそんな私達の会話を無視するかのように、リアシートの後ろの荷物スペースに積まれている食材を見た。

 リサ:「食べ物のいい匂い」
 高橋:「おい、それは夕飯や朝飯の食材だ!勝手に触るんじゃねぇ!」
 愛原:「あ、買い物もしてきたの?」
 高橋:「はい。この不肖の弟子に、お任せください」
 愛原:「それは素晴らしい」
 高橋:「ありがとうございます!」
 愛原:「じゃあ、帰って飯にするか」
 高橋:「直帰ですか?」
 愛原:「ああ。事務所は閉めて来たんだろ?」
 高橋:「そうです」
 愛原:「あ、それならいいや」
 高橋:「一瞬、迷ったんスけどね」
 愛原:「やっぱり、事務所と住まいは統一した方がいいかなぁ……」
 高橋:「一応、不動産情報漁ってるんスけど、なかなか思うようには……」
 愛原:「だよなぁ……。しかも条件が、なるべく菊川の近くだもんな」
 高橋:「ですね」

[同日17:45.天候:雨 東京都墨田区菊川 愛原のマンション]

 マンションに着く頃には、雨が降り出して来た。
 ゲリラ豪雨だ。

 愛原:「急いで入れ!」
 リサ:「きゃあ!」

 また台風が来るかもしれないってのに、先にゲリラ豪雨にやられるとはな。
 車をマンションの駐車場に止めて、それから建物の中に入るから、やっぱり少しは濡れるものだ。
 ましてや、大粒の雨がシャワーのように降るといった状況ではな……。

 リサ:「あ……ヤダもう……」

 リサのブラウスが濡れたことで、その下のブラが透けてしまう。
 今日は体育があった為、下は黒いスポブラを着けていた。

 愛原:「つったって、オマエ、よくスポブラの状態で家ん中歩いてるじゃないか」
 リサ:「あれは家の中だからね。こういう所で、しかも何か透けて見えるなんて、案外恥ずかしいものだよ」
 愛原:「そうなのか……」
 高橋:「サーセン、お待たせしました!」

 高橋が買い物袋を両手に、車から降りて来た。

 愛原:「よし、それじゃ行こうか」

 私達はエレベーターに乗り込んだ。
 と、同時に雷がドッカーンと近くに落ちた。
 幸いそれで停電になることはなかったが、それでもビックリするものである。

 リサ:「あー、ビックリした。こっちも雷が怖いのに、どうしてそういう時に限って侵入者がいるんだろうね?」
 愛原:「制作者側の演出だろ」

 ホラー演出として雷はベタな法則だが、リサに言わせると、何もそんな天気の悪い日に来なくたっていいだろうというのが、化け物側の言い分のようである。
 案の定、部屋に戻るとリサは制服から着替えたのだが、やっぱり体操服にブルマにしたのだった。
 私の気を引く為のはずだが、案外気に入って着ている部分もあるのではと思ってしまう。
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ケガの功名?思い出の記憶復活。

2023-01-03 00:21:52 | 日記
 今日は小中学校から付き合いのある友人と、車で宮城県内を走った。
 雪を避けて沿岸部を走行したのだが、あまりにも海に近づき過ぎた為、強い海風に晒されて、天気は良かったものの、却って寒い思いをすることとなった。
 さて、そんな旧友との再会だ。
 昔の思い出話に、花を咲かさないわけがない。
 ここでふと気づいたのは、昔の記憶が随分とハッキリしているということ。
 もしかして、昨月の事故がきっかけなのだろうか。
 特に、小中学校では忘れていた同級生女子のことが思い出された。
 気軽に話せる友人が相手だったので、私は忘れていた記憶を話した。

 中学校ともなると、いわゆる『中二病』を発症する者がいる。
 特に、やたらエロ話を振って来るヤツだな。
 そいつらが今どうしているかなんて興味も無いが、少なくとも、そいつらと私の視点はやっぱり違ったようである。
 そうだな……。
 友人は特に中二病を発症したことのあるヤツではなく、かといってイケメンというわけでもない。
 だが、私よりかは恋愛経験豊富で、その友人からアドバイスも受けることはあるのだが……。
 そこは男同士、エロ話で盛り上がることもある。

 友人が話してくれたのは、小学校の時、プールの授業は男女混合であった。
 で、当時は着替える場所も同じ教室だった。
 この場合、着替える時はラップタオルを巻いて、器用に着替えるのが男女共に腕の見せ所。
 友人が言うのには、その当時、身長が高い為にラップタオルの長さが短く、ちょうど下着を脱いで、水着に着替える時に、アソコが見えてしまう女子がいたそうなのだ。
 私は頷いて見せたが、私自身、そんな目撃例は1回だけではない。
 中には不器用な女子もいるもので、そのコなんかはラップタオルの裾がガン上がりしてしまい、【これ以上はお察しください】。
 あれは可愛そうだったね。
 中学校ともなると、さすがに着替える場所は別々になったので、そんなことも無かったが。
 ブルマ廃止よりも、そっちの方を何とかした方が良かったんじゃないのかい?

 ブルマと言えば、これもまた忘れていた記憶である。
 その世代の女子生徒の皆さんは覚えがあるだろうけど、体育のある日や、無くてもパンチラ対策として、スカートの下にブルマを穿いていただろう?
 ところが、クラスの中に1人、意地でも体育の授業以外にブルマを穿かないコがいた。
 しかもスカートも滅多に穿くことも無く、常にジーンズなどのパンツスタイルだったのである。
 で、先述した通り、当時の小学校は、男女で着替える場所が同じ。
 もうお分かりだろう。
 ただ、今から思えばそのコ、性同一性障害だったのかもしれない。
 体は女でも、心は男ってヤツだ。
 心は男だから、男子と一緒に着替える方が本人にとって自然だったのかもと今では思う。
 他にも、中二病発症者が見ていない所を私はよく見ていたようだ。
 愛原リサのモデルは特に無いのだが、もしかしたら、私が見てきた小中学校の女子達のイメージの融合体なのかもしれない。

 男の旧友同士、そんな昔話で盛り上がった一日であった。
 因みに私の小中学校で着用されていたブルマだが、どうも私達の世代が卒業した直後に廃止になったらしい。
 友人には何歳か年下の妹がいて、同じ小中学校を卒業しているのだが、兄として妹がブルマを着用しているのを見たことが無いという。
 その割には、何の予告も無かったと思う。
 こういう場合、『来年度から廃止になります』とか予告があると思うのだが。
 同世代の同級生女子に聞いてみたいところだが、いかんせん非モテの私には連絡手段が無いので残念だ。

 うん、こういう事に恥じらいが無く、堂々と語れるようになったのも、事故で頭を打って以来だ。
 仏法ではなく、物理的に何かを変えられたのかもしれない。
コメント (1)
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