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オカヤドカリの放幼生の観察会 1

2019年07月12日 | 生き物

今回はオカヤドカリの放幼生の観察会の様子です。オカヤドカリ(国内7種、石垣島では6種、オカヤドカリ科、全種・国天然記念物、数種・絶滅危惧種)は何故か新月の夜に放生を行うんですが、これはもしかしたらオカガニとかち合わないように住み分けをしているのかもしれません。ただし他所の浜では違うかもしれませんよ。と言うのは17日に満月の大潮なんですが、ヤドカリが家の周囲をまたカタカタ歩いているので、大潮に合わせて海岸に行くのかも知れません。だいたい大潮数日前に家を通ります。あっ、でも海側から来たから帰りなのかな?

以前はヤシガニも姿を見せていたんですが、今ではなかなか出会えないのが現実です。ヤシガニも実はオカヤドカリ科(ヤシガニ属、一属一種)なので新月に放生なんでしょうか?

当日はスタッフがK先生とオイラとAさんの3人だけなのに、こんな日に限って30名以上の参加者で大賑わい! 観光客の方もどこかで聞きつけて来たのか参加され、「とても貴重な体験だ」と大変喜ばれていました。

各自で海に向かっていくヤドカリに付いていきます。実際に放幼生する場面は見られたんですが、画像にはありません。

その代わりと言っては何ですが、K先生が抱卵してるお母さんにちょっと失礼して腕(脚)を引っ張り上げ奥を見せて貰いました。みんなで「セクハラだ!」と言いながらも撮影させて貰いました。悪い人に捕まって卑猥な撮影をされると言う、これはどう見ても犯罪です!(笑) 皆さんはやってはいけません、慣れていないとヤドカリを殺す事になります(こっちは真面目な話です)。 

卵に黒い点があるのが分かりますか?これを「眼点」とか、眼が出来てる卵自体を「発眼卵」と言います。オカガニの時と同じです。これが海水に浸かった途端破裂?して出てくるのを「ハッチアウト」と言います(孵化)。ただこれもオカガニと一緒で、海水に浸かる前に既に卵から出て動いているのを見た事があります。

容器の中に海水を入れ放生直前のお母さんに入って頂くと、上手く放生してくれました。今回は「ゾエア幼生」もわりとキレイに撮れてます。オカガニの時とは違いオカヤドカリは「異尾類」なので幼生時代もちゃんと尾っぽがあります。ゾエア期特徴の角があるのもわかりますね。このあと「グラウコトエ幼生」になり、約50日ほどで親とほぼ同じ姿になり陸に上がって、プヨプヨのお腹を隠したい(守りたい)ので貝殻を探し、皆さんが良く見るヤドカリの姿になります。うまく殻が見つからない時は大人も同じですが岩陰などに隠れてます。約2年で大人になり、それからは毎年子供を作り、約2~30年生きると言われています。ヤシガニのお腹もプヨプヨなので小さい頃は貝殻に入っていますが、大きくなると入れる貝殻ないので仕方なく裸のまま、お腹を守る為に内側に折り曲げて過ごしているのです、多分。ちなみにヤシガニは50年以上生きると言われ、食用にされてる大きさで30歳くらいの年齢です。人によっては自分より年上のヤシガニを食べる事になるし、絶滅危惧種で石垣島でもかなり数が減っています。良~く考えて下さい、「それでもヤシガニ食べますか?」


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