日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

グローバルCOEプログラムより一足お先に世界水準を達成

2007-08-01 22:41:55 | 学問・教育・研究

Googleで「世界水準」をウエブ全体で検索すると325万件が出て来て、その第一位に私の7月29日のエントリー「COEプログラム 世界水準の研究教育拠点作りの真の狙いは?」が顔を出す。投稿3日目にして世界最高峰に達したのだから、イチローも真っ青の最速世界記録達成ではなかろうか。

ビジネスがらみのサイトではGoogle検索の結果上位にランクされるように、あれやこれやの秘策を練るらしい。人目を引くためである。上位にランクされるようにサイトを作ること自体がビジネスになっているともいう。私もこの実績を宣伝見本にして商売を始めてもいいようなものであるが、そうは問屋が卸さない。上位にランクされた理由が分からないので、策の立てようがないからである。それでもトップに立つというのは何事であれ気分がよい。大リーグで1500本安打の大記録を達成しながら、記録到達期間が歴代三位ということで「一番でなく腹が立つ」と云ったイチローの気分も分かるというものだ。

ただビジネスも面白いので私なりに検索メカニズムを想像してみた。まず私のブログはGoogleと相性がよいようだ。どのように? と聞かれても答えようがない。毎日のように数万件程度の検索結果でトップに出て来るものが多い。なかにはたった一件私のだけが出て来るのもある。そこでその相性のあることを前提にするが、その上で働くGoogleの一つの秘密を探り当てたような気がするのである。ヒントは昨日(7月31日)のエントリーで書いたガル、すなわち加速度であった。短時間により多くのアクセスがあると加速度が上昇する。すなわちガルが大きいほど検索結果の上位にランクされる、これが私の大発見なのである。その根拠を詳細に記してGoogleから営業妨害で訴えられても困るのでここで止めるが、これをヒントにどのようにガルを大きくすればよいのか、興味のある方はお考え下さい。当たればビジネス繁昌間違いなしである。ただ地震を神頼みはご遠慮いただきたい。

そのメカニズムがどうであれ、検索結果は上位から順番に出て来るから、そのランキングを個人的に楽しんだりするのは、自分で云うのも何であるが、微笑ましいものである。しかし話が変わって、どのようにランクを決めたらいいのか、また決められたのか分からないままに、われこそ世界水準の研究教育機関とか、または世界ランク何位の大学だとか、学者が言い出すとなると、自嘲をも込めて云うのであるが、これは『学者馬鹿』の児戯と云わざるをえない。

その点でわが意を得た学者の発言があった。まさに学者の良識を代表するもので、それは7月28日の朝日朝刊に出ていた大阪大学次期総長鷲田清一氏のインタビューにおける発言である。核心の部分だけを引用する。

《ランク無関心
―14日のこの欄に登場した井上明久・東北大総長は、世界の大学ランキングで「10年後に30位以内を目指す」そうです。(と記者が切り出す、注)
 世界ランキングなんて、まったく関心がありません。英語での論文の引用件数など、同じ物差しで測れるような成果は大学の使命の一部でしかありません。学問の独自性や多様性は数字だけでは表せない。狭い評価軸で目標をたてるなんてナンセンスです。

いや、いいですね、この言葉。この当たり前の言葉が人文系の学者からようやく出て来たことの意義は大きい。

私は7月10日のエントリー「世界水準の研究教育拠点そして経費関係調書非公表の怪」で、COEプログラムを『虚構』と決めつけたが、その中で《実体を伴わない「世界水準の研究教育拠点を形成」を目的に掲げているから「21世紀COEプログラム」は私にいわせると『虚構』なのである。平たくいえば『作りごと』である。哲学者といわれる次期阪大総長の鷲田清一氏が委員に加わっておられたら、この虚構を一気に喝破されたことであろう。》と述べた。鷲田氏はまさに私の期待通りの方であるようだ。大阪大学の前途から目を離せなくなりそうである。