木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

確かに国家公務員法違反だが国益でもある

2010-11-08 12:41:11 | インポート
 尖閣諸島沖での中国漁船が日本の巡視船に体当たりし
てきた映像がインターネットに流出した件で是非が問わ
れている。那覇地検を管轄する福岡高検に対して最高検
は国家公務員法違反の守秘義務違反容疑で捜査するよう
である。
 誰が動画投稿サイトに流したのか不明のまま刑事告発
が行われるようである。

 しかし、国民感情と国益という視点から見れば別の姿
が浮かび上がる。物事の本質は「現場で何があったのか」
「事実はどうだったのか」という事が肝要であり、国の
指導者もそれを基に健全な判断が行える。また国民も関
係者も現場の現実に基づいて正しい判断ができるのであ
る。国会議員が見ることが出来たのは約7分間に編集さ
れた映像であったとのことであるが投稿された動画映像
は約44分であり先に編集されて提出されていた映像に
比べて現場での中国船の意図的に衝突してくる姿等かな
りの赤裸々な実態が現実として記録されていた。
 
 聞くところによれば本当の映像は44分よりも更に長
時間録画されており、そこでは海上保安庁職員があわや
命の危険に晒されるような野蛮な光景もあるといい、又
海上保安庁職員を銛でついて殺害しようとしている中国
漁船側の行動も映っているという。
 現場にいた海上保安庁の職員は身を晒してまさに命懸
けで中国漁船の攻撃や領海侵攻に対処しているのであり
であればこそ、国民にせめて事実を伝えたいという忸怩
たる思いから現場の映像が動画投稿サイトに投稿された
事は想像に難くない。何故、流出したのかという原因は
現場に当たった人々や関係者の忸怩たる思いにある。
 そしてその結果、国民は詳しく事実を知る事が出来た
のであるから国民にとっては大きなプラスであり国益に
もなったと言える。

 今回の現場映像は事実が流されたのであり、国家機密
や重要事項が漏洩されたものとは根本的に性質が違う。
この映像が流れたことで日本国民の多くの心が救われた
のであり中国の弁解の余地もない赤裸々な行動が世間に
知らしむる事になったのである。
 法治国家であるから確かに投稿した当事者は守秘義務
違反で刑事告発される事も避けられないだろう。しかし
国民に事実を伝えたいという赤心での行動が結果として
国家公務員としての法を犯してしまった事は機密漏洩と
は全く本質が違う。
 映像投稿を国民は評価し喜んでいる。

コメント
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