飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

小倉谷を遡行して笠ヶ岳へ 2017,8,11~13

2017-09-01 01:26:26 | 山岳会

 8月11日から13日にかけて、地元山岳会の夏合宿で、金木戸川・小倉谷を遡行して、その源である笠ヶ岳に登ってきました。 登山道を登る普通の山登りと違って、沢登りは先に何(滝とかガケとか)があるかわからないのが面白く、また仲間とたき火を囲んでの飲み会やテント泊が楽しく、大変充実した山行となりました。

 11日、集合場所から中尾に車をデポして金木戸川沿いの林道ゲートに到着。そこから延々と林道歩きが15㎞ほどあります。途中、土砂崩れで橋が落ちてスリル満点の迂回ルートを通るところなどもあり、なかなか楽しめました。

 ダムの取水施設のある所で道らしい道が終わり、藪に覆われた元道らしきところを進むと、小倉谷に分かれるところに到着。ここでは金木戸川を渡渉、というか泳いで渡るのですが、折からの雨でちょっと増水しており、流されそうになりながらもなんとか泳げました(実は先にわたっていた方にちょっと助けていただきました…)

 

 そこからいよいよ小倉谷を遡行します。大小の滝が現れ、また川岸が岩で狭まっているところなどもあり、みんな黙々と上流を目指します。もうちょっと気温が高ければ、積極的に水に入ったりして楽しめるのですが、水量も多く、沢登りなのに水に親しむ意欲がいまいち湧きません・・・。

 

 

 およそ一日目の行程に予定していたところの終わりに近づいたころ、高巻き(滝などを迂回するために川岸を大回りして上流に出ること)に手間取り、落石も多いところなどもあって苦労しましたが、何とか予定していた宿泊地(と言ってもやや平らな川原があるだけですが・・・)に到着。結構疲れ果てました、が、たき火を囲んで重い思いをして担いできた貴重なお酒を飲むと、疲れもだいぶ吹き飛びました。

 ただ、宴会中にいよいよ雨が降ってきて、川の水も増えてきて、宴会場のあちこちに川が出現したため、テント(一部の猛者はタープやハンモックで就寝)に避難してやすみました。

 

 翌12日も、はっきりしない天気。それでも大ゴルジュ帯(川の両岸ががけになっているところ)では何度も高巻きしたり、下りではロープを使って懸垂下降など、山登りの総合力が試されているようなルートで、気分が高揚しまくりでした。

 

 

 

 

 

 

 やがて、谷が二俣になっているところがあり、両方とも滝になっています。ここは手前の滝を遡上するのですが、険しいため、奥の滝を登ってからもどる方向で尾根を越えて、手前の滝の上に出る、というルートで行きました。

 

 この奥の滝突破では先頭を任され、ロープを引きずりやや増水した滝の水しぶきを浴びながら何とか登っていき、足場のいいところまで行って、後続がロープを伝って遡上するのをサポートしました。

 

 この二股を越えると、水量がぐっと減り、濡れたくない思いとしてはありがたい一方、沢登りの楽しみが半減したような気分になりました。

 この先もほどほどの滝が連続し、それを越えてぐんぐん高度を稼いでいきます。

 やがてちょっと空が広くなってきて、ちょっと広い川原にでました。ここが狭いながらも2泊目のテント場となります。よく見ると、川原がちょっと整地してあり、テントを張れるようになていました。川原で流木を探して焚火をし、テントを張り、2日目の楽しい宴会(お酒はやや少なくなって来ていましたが…)が始まりました。

 

 ↑焚火でマシュマロを焼くのがプチブームに・・・

 

 あけて13日、今日は笠ヶ岳の頂を踏んで中尾に下山です。カメラが防水のはずなのに中で結露してレンズが曇ってしまったため、この先はもやがかかったような写真ばかりになってしまいました・・・。

 宿泊地を出ると、初めに滝らしい滝を高巻きし、そのごはずっと緩い滝の連続のような感じでした。水は少なくなって、前方を見上げると笠ヶ岳の山頂付近が見えるようになってきます。

 

 二股を右に進むと、いよいよ水がなくなり、ハイマツをかき分けながら登り、笠ヶ岳から西に延びる尾根に登りました。

 そこから、浮石に注意しながら山頂を目指し、やがて11時ころ山頂に到着!ガスの中で眺望は全くない状態でしたが、3日目にしてたどり着いた山頂は、感無量でした。

 

 ただ、まだこれからクリヤ谷を下って中尾まで、けっこうな登山道の下りが待っています。体調&残った体力がメンバーによってまちまちで、下山するペースもばらつきがありましたが、私と数名は第2グループで14時20分頃下山。先頭集団は13時45分頃というから驚くというか呆れるというか・・・。同じ人類とは思えません。

 そんなこんなで過ごした3日間、得難い経験となりました。皆さま、お疲れ様でした&ありがとうございましたー。