飛騨の自然と巨木に親しむブログ

飛騨をうろうろぐるぐる歩き、飛騨高山の自然と巨木をご紹介します。あと、宮笠、登山、トレランのネタなども登場します。

平成24年度宮笠講座・第1回

2012-12-17 23:33:59 | 宮笠の製作
 今日は、平成24年度宮笠講座の第1回講習会でした。

 宮笠は、ヒノキやイチイの材をリボン上にしたものを編んだ笠で、軽く通気性がよく、雨が降ると(濡れると)編み目が詰まって雨漏りがしない優れもの。今でも飛騨では(私もそうですが)、野外作業の時に普通に使われています。伝統工芸品でもあり、生活用具でもあるところが、いいですよね。

 第一回目ということで、オリエンテーションの後、約20名の参加者は竹の加工作業を体験。笠のふちや骨になる部品です。

 高山から南に少し行った益田郡のマダケを使い、割って削って・・・昨年度参加した中級講座受講者も、忘れているようで思い出したりして、皆さん何とか作り進めておられました。








 (3枚目の写真で指導しているのが、講師の問坂さん)


 次回は翌1月7日。3月までの計7回で、2枚の笠を作っていただく予定です。

今日宿題をもって帰った方は、次回までに作り進めていただけるでしょうか。ぜひ進めていただき、次回みんな笑顔で集いたいものです。


森を知るツアー「樹から木が生まれるところ」

2012-12-17 00:47:32 | 環境教育
 12月15日は、地元の森作りに携わるネットワークが主催する森を知るツアー「樹から木がうまれるところ」のお手伝いに行ってきました。

 ここでいう「樹」は、生きている樹木のこと。そして「木」は、木材のことをいいます。山で樹を見ることも、木材を見ることもありますが、生えている樹が木材になるところを見たことがある方はほとんどいないのでは無いでしょうか。

 参加者19名とスタッフは、高山市丹生川町にある森林作業現場に到着。森林組合のスタッフから、「伐採、枝払い、玉切り、運搬」の流れを、実際の作業を交えて説明していただきました。ハーベスタという林業機械は、伐った樹の枝払いと玉切り(市況などにあわせ2m~4mに効率よく切り落とすこと)を同時にできる高性能林業機械で、樹をつかむところだけで2,000万円もする機械とか。これを効率的に使えるようになれば、低コストで木材の生産ができるのです。





 続いて、切り出された樹が運ばれる「木材市場」。とても広くて、文字どうり樹が「売るほど」あり、並んでいます。生えている樹の種類は分かっても、切り出した原木の状態では、なんという名前の樹かわからないものもありました。

 



 その次は、切り出された樹が製材され、四角い部材になる製材工場に行きました。説明している森林組合のスタッフの後ろの青い扉は、高温乾燥機で、木材の含水率を計画的に下げていく施設。

 カベに、製材機用の帯ノコがかかっていて、参加者からは「これで木が切れるの?」などと質問が。確かに私も柔らかい帯ノコが木を切るということに対して、ちょっと不思議な感覚があります。






 そんなこんなで、雪模様の天候のなか、樹から木への流れを目にするツアーは無事終了。

 参加者の方は樹を、そして木を大切にする心を養っていただけたでしょうか。