「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「再び カザニア登場」

2006-10-25 20:49:12 | 和歌
 
 「勲章菊・カザニア」と題して、先週末に駄文を書いた。 




 「勲章」から連想して、秋の叙勲を待ち望んでいる方々に触れたが、花には殆ど言及しなかったことを反省して、再びカザニアにご登場願った。先週のカザニアは、将に「勲章」然とした花であったが、今回のカザニアはどちらかと言えば、平凡かもしれない。しかしながら「勲章菊」の名に背かず、気品があってなお且つ装飾性も備えている。



 白花カザニアは、花弁の付け根近くに海老茶の斑点でリングを作り、更にその内側に余白を残すハイセンス振りだ。白から黄金色へのグラデーションの花は、シンプルだがそれだけに気品がある。黄色に海老茶の斑点をもつカザニアは、海老茶のリングが花弁と花芯とを仕切って、強い個性を主張している。

 何よりカザニアは殆ど手が掛からずに、長期にわたって次つぎと花を付けて愉しませてくれる優れものだ。



 

             しろたえの花びら次第に金色を
 
             帯びて凝るらし誇る花芯に



             カザニアのけわいを凝らすはお日様と
  
             恋語るらし陽なくば窄みて  



             褒章も栄誉も受けず君逝きぬ

             せめて捧げむカザニアの花を