「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「生垣の血赤珊瑚」

2016-10-09 16:00:33 | 和歌

胃の全摘出など開腹手術の予後では、腸閉塞を併発するケースが多いようだが、虚庵居士もご多聞に漏れずに体験してしまった。

入院中に詠んだ戯歌「断崖絶壁のジャングルと空を舞うトンビ君」を掲載してから、あっという間に一ヶ月余が経過した。自宅の珊瑚樹の生垣には実房が、主の退院を待ち侘びていたかのような風情で、見事な血赤珊瑚ぶりを誇っていた。



 しかしながら、この一ヶ月の間にあろうことか虚庵居士は、体力の衰えと共に抗菌力が減退して肺炎を併発し、短期の入退院を二回も繰り返してしまった。こんな虚庵居士にあきれ果てたのであろうか、血赤珊瑚は瞬く間に変身し、枝には新芽を伸ばして何時もの逞しさを発揮し始めた。


             入退院 繰り返す間に生垣の

             実房は真似るや主の姿を


             生垣の血赤珊瑚は黒ずみて

             あわれ萎びる実房を惜しみぬ


             惜しみつつ姿を変えにし実房をば

             袋に収めぬ妹子に頼みて 


             留守すれば珊瑚樹の生垣 枝のびて            

             主の手入れを待ちにけらしも 
 
                             





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2 コメント

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Unknown (へぶらい)
2016-10-09 18:27:45
仕事を通して見せて頂いた”不屈の闘魂”で病魔を倒して下さい!
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へぶらい 様 (虚庵居士)
2016-10-11 10:18:06
激励のお言葉、有難うございます。
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