遊歩道の脇に、「藤の豆果・とうか」がぶら下がっていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/c3/170e945edb344ea53fb4efcf43191450.jpg)
もう暫らくすれば、長い実莢が乾燥して弾け、中から円盤状の豆が飛び出すことだろう。
子供の頃は、弾ける前の豆果を採ってあれこれ遊んだことが懐かしい。
乾燥した豆果を振ると、中の豆と実莢がカラカラと乾いた音を立てるので、二・三本を手に持って処構わず打ち付けて、
リズミカルな歌や勝手気侭なダンスをして遊んだ。
夢中になって豆果をブツケて遊ぶうちに、突如として実莢が弾けることが度々あった。
パンと乾いた音がして豆を弾き飛ばし、実莢は一瞬の間に捩れて、らせん状に変形するのだ。そんなオドロキが、堪らないお遊びであった。
あまたなる豆果を吊るす藤蔓の
観ばや新芽の伸び立つ姿を
逞しく伸び上がるらむ来る年は
豆果の数多に勢い観るかも
ビロードの豆果を手にして偲ばるる
幼き頃の遊びのあれこれ
二・三本の豆果を振ればカシャカシャと
歯切れ良き音を耳に聴くかな
飛び跳ねて豆果を打てば突然に
実莢弾けて飛び散る豆ぞも
手に持ちし実莢は捩じれて アレ! れれれ??
「藤の手品」か? 魔法? のオドロキ!!