「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「花すべりひゆ」

2006-07-05 00:13:57 | 和歌

 ご近所のフェンスに吊るした鉢に、可愛いポーチュラカが咲き続けている。





 田舎に育った虚庵居士には、誠に不思議な花に思われる。子供の頃見かけた雑草の「すべりひゆ」は、菜園にも小さな花畑にも処構わずはびこって、厄介者の代名詞であった。花はごく小さな黄色だが、花の後にはシカと種を実らせて、子孫繁栄を謀る強か者であった。
その「すべりひゆ」に、限りなく姿形が似ているにも拘らず、花は大きく、彩り鮮やかで、しかもピンク・赤・黄色・しろなどなどと多彩だ。誰のご努力かは知らないが、雑草の交配を繰り返して、「花すべりひゆ」の名花を創りだした作者には、限りない拍手を贈りたい。

 今回、バカチョンカメラで写真に収めようと、近くで観察して初めて知りえたが、雌蕊の特徴ある姿だ。花自体が華やかであるが、更にその花芯にはあろうことか、リボンを思わせる雌蕊を見付けて感激した。






             誰ならめ交配かさねて名花をば
   
             創りい出せる努力を讃えむ   



             真似事にあらざる努力か花創りの 
  
             想いを花に託すぞうるわし   



             花なるに更にリボンを装へる 
  
             乙女ごころか 花芯のめしべは