「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「蔓万年草・ツルマンネングサ」

2006-07-01 23:34:42 | 和歌

 最近になって花壇や庭園の一画に、黄色の花のベルベットが広がっているのを、よく見かけるようになった。





 花の背丈は一・二センチ? せいぜい三・四センチ程のごく短い背丈に、身に余る花を精一杯に咲かせているのが印象的だ。植物の分類学には疎い虚庵居士であるが、よく似た姿形の数種類があるようだ。見分けを付けがたいが、「蔓万年草・ツルマンネングサ」というらしい。

 写真を写していて驚いた。この小さな群花にも蜜蜂が飛んで来て、脚にタップリと花粉を付けて奮闘していた。自然の世界の暗黙の「もちつもたれつ」が、この小さな花と蜜蜂にもあることを知らされた。

 人間様の世界はどうか。親身になって相談に乗ってくれるので頼りにしていたら、何時の間にか、株の売り抜けに利用されていたという。罠を仕掛けてエモノを狙う御仁もいた。海外では、国の政権が親米路線に傾いたことを根に持って、頼りにしていた「天然ガス」の供給を停止し、価格を暴騰させた事例もあった。「もちつもたれつ」どころか「食うか食われるか」が、人間世界の厳しい現実とは哀しい限りである。






             花々を飛び交う蜂は金色の

             花粉のブーツが誇りなるらめ



             暗黙に助けあふかも 花と蜂は
  
             人の世のさま哀しき業かな



             花莚のい寝よと言ふやまどろまむ
 
             つる万年草の誘ひを受けまし