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ムスの義手が完成してから1週間が経った。
昨日、彼女の4回目のリハビリ・セッションに同行した。義手ができたからといっても、それをきちんと使いこなせるようになるためには訓練が必要だ。そのためにシカゴ市内になる子供病院が、ムスのために10回のセッションをおこなうことに同意してくれていた。
正直なところ、ムスが義手に慣れるまでかなり時間がかかるだろうな、とは予想していた。これまで3年ちかくも右手のない生活をしてきて、彼女はもう大概の事は不自由なくできるようになっている。使い慣れない義手の利点を理解するまでに結構苦労するのでは、と少し心配でもあった。
実際に、義手が出来上がったとき、ムスはそれをつけるのを嫌がった。手先は蟹の爪のような変な機械だし、重量もあるので、これまでほとんど使っていなかった二の腕が疲れる。義手をつけても、しばらくするとそれをとってしまうムスを見て、無理もないな、と思いながらも僕は不安にもなっていた。
彼女がリベリアに帰ったあとも、結局それを使わずにぶんなげられてしまうことにならないだろうか。。。そうなってしまったら、これまでムスの義手をつくるために関わってきた人達の好意や努力は無駄になってしまうのか。。。
しかし、昨日のリハビリの様子をみて、そんな不安はふっとんだ。
ほぼ完全にといえるほど、ムスは義手を使いこなしていたのだ。
紙を義手で掴み、型にあわせはさみで切っていく訓練や、靴紐を結ぶ訓練などを器用にこなすムスをみて、僕は驚いた。さらに、髪飾り用の輪ゴムを編んだり、洗濯物まできちんをたためるようになった彼女の姿にはもう感嘆するしかなかった。
リハビリを担当しているセラピストの先生もムスの早い上達ぶりには驚いていたようで、10回予定されていた訓練も、これ以上必要ないだろうと5回に短縮されるほど。。。もともと頭のいい子だとはわかっていたが、さすがにこのときはムスのその能力をまざまざ見せつけられたような思いだった。
おそらく、リハビリをすすめるうちに、義手のお陰でできるようになった新しいことに気づき、少しずつ楽しくなってきたのだろう。ムスはもう義手をつけることを嫌がることもなくなった。
ムスとファトゥのシカゴ滞在もあと1週間を残すのみ。とりあえず訪米の目的はいい結果で果たせたと思う。
これからのムスを見守っていくことがまた楽しみになった。
昨日、彼女の4回目のリハビリ・セッションに同行した。義手ができたからといっても、それをきちんと使いこなせるようになるためには訓練が必要だ。そのためにシカゴ市内になる子供病院が、ムスのために10回のセッションをおこなうことに同意してくれていた。
正直なところ、ムスが義手に慣れるまでかなり時間がかかるだろうな、とは予想していた。これまで3年ちかくも右手のない生活をしてきて、彼女はもう大概の事は不自由なくできるようになっている。使い慣れない義手の利点を理解するまでに結構苦労するのでは、と少し心配でもあった。
実際に、義手が出来上がったとき、ムスはそれをつけるのを嫌がった。手先は蟹の爪のような変な機械だし、重量もあるので、これまでほとんど使っていなかった二の腕が疲れる。義手をつけても、しばらくするとそれをとってしまうムスを見て、無理もないな、と思いながらも僕は不安にもなっていた。
彼女がリベリアに帰ったあとも、結局それを使わずにぶんなげられてしまうことにならないだろうか。。。そうなってしまったら、これまでムスの義手をつくるために関わってきた人達の好意や努力は無駄になってしまうのか。。。
しかし、昨日のリハビリの様子をみて、そんな不安はふっとんだ。
ほぼ完全にといえるほど、ムスは義手を使いこなしていたのだ。
紙を義手で掴み、型にあわせはさみで切っていく訓練や、靴紐を結ぶ訓練などを器用にこなすムスをみて、僕は驚いた。さらに、髪飾り用の輪ゴムを編んだり、洗濯物まできちんをたためるようになった彼女の姿にはもう感嘆するしかなかった。
リハビリを担当しているセラピストの先生もムスの早い上達ぶりには驚いていたようで、10回予定されていた訓練も、これ以上必要ないだろうと5回に短縮されるほど。。。もともと頭のいい子だとはわかっていたが、さすがにこのときはムスのその能力をまざまざ見せつけられたような思いだった。
おそらく、リハビリをすすめるうちに、義手のお陰でできるようになった新しいことに気づき、少しずつ楽しくなってきたのだろう。ムスはもう義手をつけることを嫌がることもなくなった。
ムスとファトゥのシカゴ滞在もあと1週間を残すのみ。とりあえず訪米の目的はいい結果で果たせたと思う。
これからのムスを見守っていくことがまた楽しみになった。
高橋さんの撮った写真で始まり、さまざまな人の努力や好意で成長していくムスちゃん。大人になったら、今度はムスちゃんが誰かのために努力を、というふうに幸せの連鎖が続いていけば良いですよね。
そうした連鎖が続いていけば、世界中の悲しみをもっともっと少なくできる。そう思います。
腕を失い、命が危険にさらされ。
ムスの将来を約束するものはなく、リベリアはいまだ正常化の途上。
戦争で泣くのはいつも弱者。
いつまでもムスの笑顔が続きますように。
リベリアがきっと良い方向に向かいますように。
子供じみた理想論だとの謗りを受けるだろう事は分かっているが、それでもアレコレ理屈を付けて戦争を遂行したり・容認したりしようとする向きには、私は断固反対したい。
随分話の内容がズレましたが、ムスやその他苦しみを余儀なくされている人々が少しでも救われますように…。高橋さんにはお疲れ様でした。
たまたま旅したカンボジアで多くの手や足を地雷で失った方がいたのを見て、それまで商社に勤めていた彼女は、自分で義手や義足を作るという行動を起こしたのでした。
日本には、そういう学校がいくつかあると言うことです。地元にはなかったので、現在は東京にいますが、100人位の生徒さんがいらっしゃり、みな、黙々と作っているということでした。求めれば、道はあるのだな。
現実を見て、どう行動するかは、それぞれの思いや得手不得手の違いもあるかと思いますが、どうしてもなんとかしよう。したいと思うことは、自分で切り開ける時があると気づかされました。ムスも周りの方と一緒に、これからも色々な可能性を切り開いていってほしいです。
自分のことで恐縮ですが、食に関すること、ひいては環境問題につながることで、幼稚園のほうに改善要求していたことが実現することになり、ひと安心しております。色々な問題を少しづつでも、なんとかしていこうという思いを新たにしてます。それまで色々あり、昇華できないことも多々ありますが。
自分はいままで表現することで、少しずつ、何かを知ることが出来た気がします。詩や小説、映像や具体的な行動、その時々で表現方法は違うと思いますが、表現でき、それを伝えることが出来、行動することで、あらゆる限界をすこしずつ広げて行けたらと思ってます。
私もムスちゃんの成長を楽しみにしています。すばらしいお話をありがとうございます。これからも時々ムスちゃんのお話を紹介してください。
戦争については「戦争前」「戦争中」「戦争後」の定点観測の写真が撮れないものかと思います。きっと戦争とは何かが伝わると思うのですけど、撮る方は大変ですよね。