数日前に友人のカメラマンQさんがグルジアから戻ってきた。
(しかし日本ではどうしてグルジアと表記するのだろうか?地名はGeorgiaで、西洋ではそのままジョージアとよんでいるんだけれど。。。)
知っての通り3週間ほど前からロシアがグルジアに侵攻し、戦争状態(といってもロシアがほぼ一方的に侵略したようなものだ)になったので、その取材のためだ。
ニューヨークに帰ってきた彼と電話で話すと、現場に入るのも遅かったし思ったようには撮れなかった、と少々残念がっていたが、何よりも金がかかったようで、撮れる写真との割が合わないとぼやいていた。
飛行機代だけで3000ドル近くかかり、現場に着いてからもドライバーやホテル代で一日300ドル。(その他食費や雑費もかかる)他のカメラマンと経費を折半したのでなんとかなったとQさんは言うが、これでは一人だったらアサインメント抜きではとてもやっていけない。
紛争地の取材はもともと金がかかる。地元のドライバーや通訳たちも、自らの危険を冒して仕事をするわけだから、そうそう安い額では納得しない。悪い事にCNNやABCなどの大手テレビ・ネットワークが、金に糸目を付けずにそういう現地人をどんどん雇うので、それがさらに相場を引き上げる事になる。
また、ドルが弱くなったのもアメリカ在住の僕らには痛いところだ。ヨーロッパ圏では特に厳しい思いをすることになるが、Qさんの話では、ドライバーによっては一日200ユーロを要求してくる輩もいたらしい。
いずれにしても、こういう状況では、フリーランサーにとって、雑誌や新聞社から経費を保証されたアサインメントがはいっていない限り黒字をだすのは難しい。
今回も、僕も行きたいのはやまやまだった。今年は全然紛争地帯に取材に入っていないし、欲求不満がたまっている。しかし、不景気のトリビューンからアサインメントをとれないのはわかっていたし、仮に休暇をつかって自費でいったとしても、エージェントの後ろ盾のない僕が写真を売る事などほとんど不可能。少なくとも3~4000ドルは赤字になるのはわかっていたし、残念ながらこれはとても手の出せる取材ではなかった。だいたい今年4月に自腹を切ったリベリア取材の元さえまだとれていないのだ。
こう考えると、トリビューンがほぼ崩壊状態になってしまった現在、国際取材に関してはスタッフである僕もフリーランサーとほとんど変わりはない。しかし写真を自由に売れないだけ、こちらのほうがフリーでやるより条件は悪いといえる。
いずれにしても、僕らとっては厳しい時勢になった。
(しかし日本ではどうしてグルジアと表記するのだろうか?地名はGeorgiaで、西洋ではそのままジョージアとよんでいるんだけれど。。。)
知っての通り3週間ほど前からロシアがグルジアに侵攻し、戦争状態(といってもロシアがほぼ一方的に侵略したようなものだ)になったので、その取材のためだ。
ニューヨークに帰ってきた彼と電話で話すと、現場に入るのも遅かったし思ったようには撮れなかった、と少々残念がっていたが、何よりも金がかかったようで、撮れる写真との割が合わないとぼやいていた。
飛行機代だけで3000ドル近くかかり、現場に着いてからもドライバーやホテル代で一日300ドル。(その他食費や雑費もかかる)他のカメラマンと経費を折半したのでなんとかなったとQさんは言うが、これでは一人だったらアサインメント抜きではとてもやっていけない。
紛争地の取材はもともと金がかかる。地元のドライバーや通訳たちも、自らの危険を冒して仕事をするわけだから、そうそう安い額では納得しない。悪い事にCNNやABCなどの大手テレビ・ネットワークが、金に糸目を付けずにそういう現地人をどんどん雇うので、それがさらに相場を引き上げる事になる。
また、ドルが弱くなったのもアメリカ在住の僕らには痛いところだ。ヨーロッパ圏では特に厳しい思いをすることになるが、Qさんの話では、ドライバーによっては一日200ユーロを要求してくる輩もいたらしい。
いずれにしても、こういう状況では、フリーランサーにとって、雑誌や新聞社から経費を保証されたアサインメントがはいっていない限り黒字をだすのは難しい。
今回も、僕も行きたいのはやまやまだった。今年は全然紛争地帯に取材に入っていないし、欲求不満がたまっている。しかし、不景気のトリビューンからアサインメントをとれないのはわかっていたし、仮に休暇をつかって自費でいったとしても、エージェントの後ろ盾のない僕が写真を売る事などほとんど不可能。少なくとも3~4000ドルは赤字になるのはわかっていたし、残念ながらこれはとても手の出せる取材ではなかった。だいたい今年4月に自腹を切ったリベリア取材の元さえまだとれていないのだ。
こう考えると、トリビューンがほぼ崩壊状態になってしまった現在、国際取材に関してはスタッフである僕もフリーランサーとほとんど変わりはない。しかし写真を自由に売れないだけ、こちらのほうがフリーでやるより条件は悪いといえる。
いずれにしても、僕らとっては厳しい時勢になった。