Kuni Takahashi Photo Blog

フォトグラファー高橋邦典
English: http://www.kunitakahashi.com/blog

ムンバイのナイトライフ

2009-10-30 00:14:23 | アジア
先日、友人に誘われてナイトクラブへ行ってきた。

ナイトクラブ、といっても別にいかがわしい場所ではなく、ディスコ(歳がばれる!?)のようなもので、大音量の音楽の中酒を飲んで踊るだけのところ。

僕はハウス系の音楽はあまり好みではないので、普段クラブに足を運ぶことはほとんどないが、ムンバイのナイトライフには興味があった。

午後11時をまわっているのに店内はそう込んでいない。酒を飲みながら時間をつぶしていると、深夜をまわった頃からぞくぞくと若者達が詰めかけてきた。

酒と言えば、ここでの洋酒の値段は舌を巻くほどだ。ジャックダニエル一杯が800ルピー(およそ16ドル)。シカゴの一流ホテルバーでの値段にひけをとらない。通りの安い飯屋なら、100ルピー以下で昼食くらい食べられるから、このウイスキー一杯がいかに高額かわかるだろう。友人の話しでは、輸入酒にはべらぼうな税金がかけられるので、こういう値段になるらしい。

混み合ってきた店内には、きっちりメイクをきめ、薄手のドレスで肩を露出したファッションの女の子たちの姿が至る所に見える。外を覗くと、煙草を吸う子達も少なくない。

こういう現場にくると、一見してインドももう文化的に随分開放的になったか、などとも思うのだが、実は日中街なかを歩いていても、こういう姿の女の子を見ることなどほとんどないし、増してや女性の喫煙など目にすることはほぼ皆無だ。

特に結婚やセックスに関することになると、西洋や日本とは比べ物にならないくらいまだまだ保守的なインド社会、クラブで背中を露出し、カクテルを飲みながら踊る女の子達も、ここまでが限度。まだまだ健全な夜遊びを楽しんでいる。彼女達がそうそう簡単に一線を越えることはないようだ。




そろそろ始動

2009-10-25 19:33:24 | 報道写真考・たわ言
ようやくアパートが決まりそう。先週決まりかけたアパートは、あまりに金に関して計算高い大家とそりが合わなくて交渉決裂してしまったが、今度の大家は正反対に実に穏やかで人がいい感じ。今週賃貸契約をかわす事になっているが、スムースにいくといいんだけど。。。

しかしムンバイでの賃貸は実に面倒くさい。

家賃の高さは勿論のこと、敷金も数ヶ月分、そのうえ何ヶ月分もの家賃前払いを求められるのが通常だ。先週の大家など、はじめはまるまる12ヶ月分の家賃前払いを要求してきた。そのうえエージェントにも報酬金を払わなくてはならないし(通常は1ヶ月分の家賃、)ここでははじめからまとまった金がないと部屋を借りるのが非常に困難だ。エージェントによれば、これはどうやらムンバイだけの話しで、デリーや他のインドの都市ではこんなにはじめから金のかかるシステムではないらしい。
そんなわけで、これまでの貯金にどかんと大穴があくことになってしまった。

アパート探しや雑用の合間を縫って、なんとかぽつぽつと撮影し始めた。 いい加減、そろそろ始動、といったところだ。

地元のカメラマン達や、ガイド達ともそこそこ知り合うようになって、だんだんと土地勘もついてきたし、ここではいくつも手がけたいストーリがあるので、アイディアには不自由しない。

まず手始めに、水不足に関する問題と、インドの労働者たちをテーマに撮っていこうと思っている。

ディワリの祭典

2009-10-18 19:16:01 | アジア
ムンバイに来てから怒濤のような一週間が過ぎた。

ビザの更新手続きやらアパート探しに追われて、なかなか腰を据えた撮影ができない。以前から聞いていたとおり、ムンバイの家賃は高い!経済の中心地であり、また南北に細長くのびる町の形状からもインドのマンハッタンともいえるこの町だが、家賃もニューヨークのそれにひけをとらない。

ダウンタウンに近いちょっといい場所になると、2ベッドルームのアパートでも月に2000ドルや3000ドルの家賃をとられることになる。そんな状況だから、毎日1時間や2時間かけて郊外から通勤してくる会社員や労働者たちも少なくない。この1週間で、もう40件ちかく物件をみてまわったろうか。。。なんとか来週までにはみつかりそうだが、それでもシカゴで払っていた家賃よりも高くなるのは間違いないだろう。

今週末はディワリとよばれるヒンドゥー教の新年のお祝いで、町中に爆竹の音が響き渡っている。まあクリスマスと正月が混ざったようなものなのだが、別名「光のフェスティバル」とよばれるように、家や店舗にランタンやロウソクなど光の装飾を施すので、町がきらきらと輝くその光景も美しい。

このディワリを撮るためにここ数日毎晩遅くまで町に繰りだしているのだが、湿気の多い暑さと人ごみで、情けないがホテルに戻るころにはもうへとへと。。。なんだか歳を感じるなあ。

ムンバイ到着

2009-10-10 00:42:04 | 報道写真考・たわ言
16時間の飛行の末、昨夜遅くムンバイに無事到着。空港を降りたときの、あの西アフリカを思い出させるようなねっとりと肌にはりついてくるような生暖かい空気がなぜか妙に心地よく感じられた。

多くの写真機材をはじめ、防弾ベストやヘルメットなど「怪しい」荷物が多かったので税関を抜けるのが心配だったが、運良くカメラ機材のケースをひとつ開けられただけで放免。ほっと胸をなでおろしたのも束の間、タクシーの運ちゃんがホテルの場所を探せずに四苦八苦。30分以上時間を無駄にしたあげくにようやく深夜過ぎに到着することができた。

今日は朝からアパート探しで1日中を費やし、ちょっと風邪気味のうえ睡眠不足、さらに食事もろくにとる時間もないほど忙しく物件をみてまわったので、さすがに疲労困憊。

本当は今夜は早めに寝床にはいりたいところだが、地元のカメラマンから連絡が来て、これから飲みにいくことになってしまった。いろいろ情報も仕入れておきたいので、こういう誘いは断り難い。壮年男は体にむち打って夜の街にでかけてくるのだ。。。

出発間近

2009-10-05 08:36:12 | 報道写真考・たわ言
インド行きを数日前に控えて、トリビューンの同僚であるナンシーの家に居候になりながらシカゴで雑用を済ませるための数日間を過ごしている。

新聞社を離れてすでに一ヶ月以上、そろそろ懐具合が心配になってきた。銀行に幾ばくかの蓄えはあるものの、ムンバイについてからもしばらく収入はないだろうから、貯金は減っていく一方だ。

地元の人たちの話しによると、どうもアパートを借りるのにも最初に10ヶ月とか1年分まとめて家賃を払わなくてはならないらしい。ムンバイは家賃が高いので、これは痛い。

ガス、水道といった基本的設備から、インターネットの配線取り付けなどといった手続きも、日本やアメリアのようにはスムーズにいかないようだ。まあインドだからそれなりの覚悟はしているが、ある程度の生活環境が整わないと取材にもでられないので、できることなら余計な面倒は避けたいなあ。

まあなるようになるんだろうけど。。。

これから英語と日本語の両方で写真を主にしたインド報告ブログのようなものもやっていきたいので、どういうかたちがいいか思案中だ。

(写真:ソファーで宿題をするムス。本文とは関係なくて失礼)