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映画、きっと、うまくいく

 はじめてみたインド製の映画がこの「きっと、うまくいく。」 原題は 3 Idiots だから「3人のばか者たち」か。邦題は挿入歌のAll is Wellからだろう。



 インドは映画産業が盛んだとは聞いていた。しかし製作本数が年間1000本くらいと聞くとチープな仕上がりの濫作と思ってしまう。その上いきなり歌い踊りだすとも聞いていたので敬遠していたのだ。

 しかしあまりにも評判が良いようなので、川崎のチネチッタまで出かけた。比較的大きい劇場だったが、観客は9割以上の入り。驚きである。

 これはインドで一番の工科大学に入学した3人をめぐる物語だ。馬鹿騒ぎを起こす3人は、それぞれ背景に大きな事情を抱えていて、映画はそれを丁寧に描いていく。そして細かいエピソードを重ねながら、それが伏線となって、次々話が膨らんでいく。非常に良くできた脚本で、予測できない展開がテンポよく進んでいくのだ。

 映画のジャンルとしては学園コメディ、ミステリー、ロマンティック・コメデイがこの順番で出てくると思えばよい。その上、やはりいきなり歌い踊りだしたりするからミュージカルの要素もある。

 こう書くと支離滅裂な映画かと思うかも知れない。実際最初の30分くらいは少し違和感を感じたりしていたが、その後この3時間近い作品、大笑いし、涙し没入していった。

 インドの人々の生活を興味深く覗き、すばらしいカメラワークの美しい山岳の景色に見とれるのもこの映画の楽しさだろう。

 この映画は今まで見た映画の中でベスト10に入る。機会があれば是非ご覧になることをお勧めする。



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