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落ちた銅像で厄落とし

 70年安保の頃、おもい知らされたのは、道路で立ち止まると道路交通法違反で逮捕されることがあるし、数人で話しながら歩いていると道路で集会を開いたとして逮捕される可能性があるということでした。逮捕に逆らえば、公務執行妨害となり、罪状は増えていく。つまり、警察が特定の人間を逮捕したいとしたら道路交通法を利用すれば確実にそれが可能であったと言うことです。実行行為が存在しなくても処罰可能なんていう共謀罪もなんとなく不気味ですね。

 4日に明治神宮に初詣に行ってきました。狭い原宿の駅前の道は人の波です。この狭い道路の両脇でスピーカーを持った二人がキリスト教の宣伝をしています。信教の自由は尊重しますけれど、この混雑の中、ちょっと交通の邪魔になっていますね。

 明治神宮に入る橋の上で英国人が銅像の格好をして立っています。ピクリとも動かないのでまるで本物の銅像です。小さい女の子が、母親に貰った百円玉を籠の中に入れると、いきなりこの銅像が動き出し、アメを差し出されて小さな彼女はちょっとパニックです。男の子達は大騒ぎです、「見た?見た?動いた、うごいたよね、、」籠の中には十円玉と百円玉が沢山入っていました。


 本殿にお参りをし、破魔矢を買って原宿駅に戻ると、銅像が警官ともめています。人垣は野次馬でさっきより増えたようです。小市民的事件記者としてスクープ写真を撮り、警官にインタビューしました。罪状は道路の不正使用。人垣で通行の障害になっているとの通報があったので駆けつけたと言っています。この場合、道路交通法違反で反則切符を切るのが通常らしいですけれど今日は誓約書を書かせることで収めたいようです、お正月ですしね。銅像は日本語で印刷された誓約書に名前を書いていました。



 銅像が名前を書いている最中、何人かの観客が籠の中に千円札を入れていきました。さっきまで硬貨しか入っていなかったのに、反則金のカンパでしょうか。少なくとも、あの警官は銅像の売り上げには貢献したようです。私も銅像に少しお賽銭をあげ、次のお寺に向かいました。何しろ前厄なので初詣のはしごです。
 


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